【速レポ】<京都大作戦2022>The BONEZ、「アップデートしていきましょう。今日が日本ロックシーンの最新版」

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<京都大作戦2022〜今年こそ全フェス開祭!〜>の第二週目がいよいよ開幕。午後はカミナリ雲が発生しやすいと言われている7月9日の京都の天候だが、ここ太陽が丘は、雲はいくぶん多めながら、青空もあちこちから顔を出し、朝から温度も30度を超えそうな勢い。それに京都特有の蒸し暑さが充満。しかしながら客席エリアは、ライブのスタートを待ちわびるオーディエンスですでに埋め尽くされていた。

◆The BONEZ ライブ写真

そんな中に流れ始めるSEはビースティ・ボーイズの「Sabotage」。となれば、あのバンドしかいない。源氏ノ舞台のトップバッターを務めるのはThe BONEZ。ZAX(Dr)とJESSE(Vo, G)がハンドクラップしながら登場すると、オーディエンスもハンドクラップでひとつになり、高揚感は上昇するばかり。まずはJESSEが<京都大作戦>に来たオーディエンスを、全ての出演バンドを代表するように大歓迎した。



「オマエら全員、よく来たな! なかに秘めてる感情を全部出してこい。いくぞ、<京都大作戦>!! 溜めんじゃねえぞ。好き放題やれって言ってんじゃねえぞ。出てくる感情を溜めんじゃねえって言ってんだ。いくぞ、<京都大作戦>、一発目。俺らがThe BONEZ!!」──JESSE

こうして始まった「Thread & Needle」。イントロから広がりあるメロディをたっぷりと響かせる。印象的なコーラスは、本来ならオーディエンスも一緒になって歌うわけが、今はまだそれは我慢。しかしオーディエンス一人ひとりを見れば、気持ちの中で歌いまくっているのは分かる。なにしろ活き活きとした顔つきをしているから。それをThe BONEZのメンバーも見ながら、幸せそうな顔つきに。





「受け取ったー! いくぞ!!」──JESSE

気持ちはひとつだ。曲はさらにエネルギッシュに響き渡り、太陽が丘によく似合うスケールのでかいロックが、ここに生まれる。しかし多面的な魅力に溢れるのがThe BONEZでもある。ZAXとT$UYO$HI(B)がファンキーかつグルーヴィなリズムを刻み始めると、ロックバンド=The BONEZはヒップホップクルーへと変貌。JESSEがリズミカルにライムを繰り出し、Koki(G)はそれに呼応するようにギターフレーズを挟みこむ。「We are The BONEZ」に合わせて汗だくで全身をうねらせるメンバー4人とオーディエンス。曲をさらに重ねながら、躍動感あるライブが繰り広げられていく。

それにしてもJESSEは大丈夫なのか。というのも、この<京都大作戦>の2日前のクラブチッタ川崎公演で、ライブの激しさにより左足の靭帯を負傷。バックステージでは杖をつきながら歩く姿があった。ところがステージでは、お立ち台の上に飛び乗ったり、ツーステップを踏んだり、さらにジャンプもするなど、アクティヴなライブパフォームを見せる。靭帯負傷など微塵も感じさせない。JESSEのパフォームに刺激され、オーディエンスも感情を炸裂させるように楽しみまくる。


「“アハハッ”って今、自分ら、笑ったっしょ。そうやって出ちゃうものは、人間に与えられたものだから。溜めていると、健康に良くないと思ってるのは俺だけでしょうか。だからといって今までどおりに歌えないし、暴れられないかもしれないけど、アップデートしていきましょう。今日が日本のロックシーンの最新版なんで、みなさん、楽しんでってください!」──JESSE

そんな言葉から続くのは「That Song」。コロナ禍になり止まってしまった時間。それを取り戻し、その先に広がる新たな景色を目指そう。そんな思いを込めてThe BONEZが作った最新曲だ。願いの歌であり、希望の歌である。メンバー全員のコーラスやオーディエンスが突き上げるコブシが、楽曲にさらに生命力も与える。また曲の途中でJESSEはこうも言った。

「いろんなことがあると気持ちを引っ張られちゃうこともあるけど、オマエら生きてるんだよ。オマエら、生きてるから! 来年、全員とここで会いたいと思っています」──JESSE



新たな景色のひとつめは、この日、決まった。それに待ち受けている景色ではなく、会うことを約束し、それを果たしてこそ現実になる新たな景色。The BONEZはそんな未来へみんなを引き連れていくように力強いロックを鳴らし続けた。そしてこの日のラストはライブが生きがいであることをテーマにした「SUNTOWN」。オーディエンス一人ひとりの目を見ながら歌っていたJESSE。すると、客席エリアの中に子供を見つけた。

「ここまで来てみ。君、何年生? 3年生か。中学生、高校生になったら、友達いっぱい連れて来い。こんだけのお兄ちゃんとお姉ちゃんが、友達でもういるからさ。オマエら、この3年生に俺らの奇跡を見せるぞ!」──JESSE

演奏もコーラスも力強く、しかし優しさたっぷりに響き、メンバーの表情は無償の愛に満ち溢れている。オーディエンスの全ての感情を受け止め、そして愛情で返していくのが今のThe BONEZである。もちろんステージから去る際、JESSEは3年生の男の子と笑顔でピースサインを送り合い、すべての演奏終了後にピックもプレゼント。<京都大作戦>のお兄ちゃんとお姉ちゃんは、そんな彼らを大きな拍手で包み込んだ。

取材・文◎長谷川幸信
撮影◎HayachiN/瀧本 JON...行秀/青木カズロー

セットリスト

1. Thread & Needle
2. We are The BONEZ
3. Numb
4. Rusted Car
5. That Song
6. SUNTOWN


■10-FEET主催<京都大作戦2022 〜今年こそ全フェス開祭!〜>MISSION IMPOSSIBLE-KYOTO 2022 ~Hope for whole day festivals this year!~

2022年7月02日(土) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
2022年7月03日(日) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
2022年7月09日(土) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
2022年7月10日(日) 京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージ
open9:30/start11:00

■出演アーティスト ※50音順■
▼7月02日(土)
【源氏ノ舞台】打首獄門同好会 / ウルフルズ / SHISHAMO / 10-FEET / 東京スカパラダイスオーケストラ / HEY-SMITH / ROTTENGRAFFTY
【牛若ノ舞台】Unblock / Suspended 4th / NAMBA69 / HERO COMPLEX / 夜の本気ダンス / LABRET
▼7月03日(日)
【源氏ノ舞台】Creepy Nuts / G-FREAK FACTORY / SiM / 四星球 / 10-FEET / ヤバイTシャツ屋さん / WANIMA
【牛若ノ舞台】Age Factory / THE冠 / SHADOWS / SHANK / Hakubi / LONGMAN
▼7月09日(土)
【源氏ノ舞台】ACIDMAN(出演キャンセル) / The BONEZ / サンボマスター / 10-FEET / Dragon Ash / Vaundy / My Hair is Bad / ROTTENGRAFFTY
【牛若ノ舞台】上江洌.清作&The BK Sounds!! / go!go!vanillas / SHE'll SLEEP / SPARK!!SOUND!!SHOW!! / Dizzy Sunfist / NOISEMAKER
▼7月10日(日)
【源氏ノ舞台】クリープハイプ(出演キャンセル) / Ken Yokoyama / 湘南乃風 / 四星球 / SUPER BEAVER / dustbox / 10-FEET / マキシマム ザ ホルモン
【牛若ノ舞台】KOTORI / Saucy Dog / SHIMA / TETORA / Paledusk / HOTSQUALL
※アーティストは都合により変更になる場合がございます。その際チケット代金の払戻しは行いませんので、予めご了承下さい。

▼チケット料金
1日券 8,778円(税込) /前2日券 17,556円(税込) /後2日券 17,556円(税込)

▼チケットに関するお問い合わせ
(問)インフォメーションセンター(平日のみ)
https://ticket.kyoto-daisakusen.kyoto/contact

▼公演に関するお問い合わせ
(問)サウンドクリエーター https://www.sound-c.co.jp/contact/
電話でのお問い合わせ:06-6357-4400 (月・金12:00~15:00 ※祝日を除く)

【京都大作戦2022 新型コロナウイルス感染症対策について】
「京都大作戦2022」では、新型コロナウイルス感染症の予防と感染拡大防止及び、お客様・出演者・スタッフの安全を確保するべく、感染症対策ガイドラインを定め、対応に最善を尽くして参ります。チケットのご購入ならびにご来場に際しましては、必ずご確認いただき、ご理解・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。(オフィシャルサイト掲載文言抜粋)
京都大作戦2022 新型コロナウイルス感染症対策ガイドライン:https://kyoto-daisakusen.kyoto/22/guideline/

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