ロブ・ハルフォード「グレン・ティプトンにはキース・ムーン的なところがある」

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Photo by Justin Borucki

ロブ・ハルフォードいわく、ジューダス・プリーストの中で最もクレイジーなのはギタリストのグレン・ティプトンなんだそう。80年代初期、彼らは年中、どんちゃん騒ぎをしていたが、無鉄砲という点ではティプトンが群を抜いていたらしい。

『Metal Hammer』誌のインタビューで、『Screaming for Vengeance』(邦題:復讐の叫び/1982年)時代を振り返っていたハルフォードはこう話した。「どうやって、あのアルバムを完成させたか……俺は覚えていない。(当時)俺らは死と戯れていた。俺は毎晩街に繰り出し、泥酔してた。イアンは朝の4時に、スタジオの前にあった池にレンタカーで突っ込み、みんなを起こしてた」

「グレンにはキース・ムーン的なとこがある。彼は、“俺はちょっとしたコツを掴んだ。ギア・チェンジにクラッチを使う必要はない”って言って、いきなりファースト(ギア)からサード(ギア)に切り替えたんだ。レンタカーのオーナーがやって来たよ。封筒持って来て、中に入ってた白い粉をぶちまけた。俺は、“これはすごくいいことになるか、その反対か……”って思ったよ。粉は、クラッチとブレーキの残骸だった。俺ら、別のレンタカー会社を探さなきゃいけなくなったが、それはかなり困難だった。島中で噂になってたからな」

『Screaming for Vengeance』のレコーディングは1982年、イビサ島で行われた。ベーシストのイアン・ヒルによると、あの時代の彼らはいくつもの車とバイク2、3台を廃車にしていたそうだ。

アルバムをプロモートしたツアーでも、彼らの向こう見ずな行動は続いたという。「ドイツで、K.K.(ダウニング)がタクシーに轢かれたことがあった。そしたら、グレンが突然、即席の医者になり、“彼にはお湯が必要だ”って言い出した。誰かが急いでバケツとタオルを持って来て、湯に浸したタオルをK.K.の身体にのせたんだ。彼はもだえ苦しみ、叫び始めた。グレンは後で言ってたよ。“最悪だったのは……俺はあのときアシッドやってたんだ”とさ」

『Screaming for Vengeance』はアメリカでダブル・プラチナに輝き、彼らのキャリアで最も売れたアルバムとなった。

Ako Suzuki
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