【インタビュー】野田佳幹「ライバーをなりたい職業のNo.1にする」17LIVEで生まれた野望と情熱

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ライブ配信アプリとして人気の「17LIVE」が先日開催した音楽イベント<MUSIC WAVE Vol.2>。この出演権をかけたイベントがアプリ上で行われたのはいまから約2年前。コロナ禍で延期を余儀なくされ、やっとのことでライバーたちが切望していた有観客での開催が叶ったイベント当日は、総勢11組の人気ライバーが出演。熱いライブを繰り広げていった様子は、BARKSでもレポートをお届けした。今回は、この<MUSIC WAVE Vol.2>で見事人気投票第1位を獲得した野田佳幹(のだ よしき)のインタビューをお届けする。

◆野田佳幹 写真


■「とりあえず“ビッグになる”というバカげた夢だけあったんです」
■飛び込んだ場所でNo.1をとるまでやり続ける

──まずは、1位おめでとうございます。

野田佳幹:ありがとうございます。リアルにびっくりしました。僕は投票があることすら忘れていたので(笑)。イベントの途中にリスナーさんに「いま、いろんな方に声をかけてますから」といわれて、やっと投票があることを思い出し。途中、ランキングを見たら2位ぐらいまでいってたんで、ここまできたら勝ちたいなと思って。それで別に何かをした訳ではなかったんですけど(笑)。終わってみたら1位やったんでびっくりやし嬉しかった。ありがたいなと思いました。配信中にも関わらず応援してくれたライバーさん、ギャング(17LIVEのプライベートチャットグループ)で僕のことを宣伝してくれた方々。今回の1位は僕の力というより、みなさんの力があってだと思ってますので本当に感謝しています。

──コロナ禍で開催が延期されてしまった時期は、どんな気持だったんですか?

野田佳幹:僕は仕方ないなと思ってました。元々の開催は2020年4月やったんですよ。それがどんどん延期になっていって。無観客でやろうかという提案もあったんですけど、MUSIC WAVEはリアルなイベントというのが最大の売りだったので、だったらリアルで人を入れてできるまで待とうと。周りのライバーさんたちもそう思ってたんじゃないですかね。

──佳幹さんは元々、龍二(鈴木龍二Martin)さんとSKY ROCKETというユニットをやってらっしゃったんですよね?

野田佳幹:そうです。龍二が電子ドラム、僕がヴォーカルという編成の2人組で、17LIVEで半年ぐらい活動してました。その頃は2人で一緒に龍二の家に住んで配信してて。MUSIC WAVEにも過去に2回出ましたね。

──そもそも、佳幹さんが音楽を始めたきっかけは?

野田佳幹:僕は普通に生活してたんですよ。和歌山で。

──HYDEさんと同じ出身地ですね。

野田佳幹:僕、HYDEさんと同じ高校です! 入学式だけ行ってすぐに辞めましたけど(笑)。翌年から大阪の音楽学校に2年ぐらい行って、和歌山に戻ったんですね。そこで普通にバイトしながら遊び呆けてて。23歳のときに「俺、このまま普通に生活して普通に結婚して和歌山で終わんのか」と思ったら、それは絶対に嫌やなと思ったんですよ。僕、小学校の頃はめっちゃ根暗やったんですけど。とりあえず「ビッグになる」というバカげた夢だけあったんです。それで、23歳になったとき、ビッグになるという昔からの夢をもう1回ここでやろうと思って。周りには歌が上手いといわれてたんで、歌でまた音楽学校に行きだしたんですよ。

──ビッグになる夢をもって。

野田佳幹:ええ。ちょうど大阪にavexの学校ができた時だったので、そこに通って。

──佳幹さんが歌い出したきっかけは?

野田佳幹:高校辞めて、ずっと家におったんですけど。そしたら、友達も学校行かなくなって。その子がアコースティックギターを弾いてたんですよ。ちょうどそのときはゆずが全盛期で。僕の家にもアコギがあったので、それを弾きながら友達とゆずを歌ったのが最初ですかね。毎日のように歌ってて。それがめっちゃ楽しかったんです。だから歌の原点はゆずですね。でも、小さい頃から「歌上手いなぁ」といわれるのが快感やったというのはあったんです。風呂でも毎日歌ってたんですよ。そうしたら突然兄貴が「お前、歌上手いな」といってきたり。友達とカラオケとか行きだしたら友達も「上手い」って褒めてくれる人が多かったんで。それが快感やったんですよね。

──大阪の学校で歌を勉強するのは楽しかったのですか?

野田佳幹:楽しいというよりも、まず基本からちゃんとしていかなあかんなと思って。当時は学校が出来たばかりだったので、無料で使えるスタジオが空いてたんですよ。そこに朝から予約を入れて、夜まで1人でずっと歌って。学校が終わった後はカラオケに行って、朝まで練習してというのを毎日繰り返しやってました。

──なぜそこまで練習に打ち込んですか?

野田佳幹:学校で歌のランクみたいなのがありまして。僕はそれが一番下やったんですよ。それにめっちゃムカついて。とりあえずここでNo.1になろうと思ってずっとやり続けて。最終的には学校の発表会で1位をとりました。

──すごい! 有言実行ですね。

野田佳幹:そうしたら「もう大阪には興味ないわ」と思って、上京して。東京でも同じavexの学校に通いだしたら、自分よりも上手い人がたくさんいたからランクが下がったんですよ。そこでもまためっちゃ練習して。最終的には1位をとりました!

──素晴らしい。ビッグになるぞという夢に向かって、まっしぐらですね。

野田佳幹:ええ。そこから『全国ハモネプリーグ』に出たんですよ。腹筋学園というグループ名で、Da-iCEの(大野)雄大とか、SOLIDEMOの(向井)毅とかと一緒に。

──錚々たるメンバーですね。

野田佳幹:いまとなっては。僕は1回だけで辞めて、4人組のコーラスグループを5年ぐらいやってたんです。メンバー全員で一緒の家に住んで、メジャーデビュー目指して。そのときに『週刊EXILE』に取り上げてもらったんです。というのも、僕らメンバー全員、TAKAHIROさんが合格したEXILEのオーディションを受けてて。1人が最終審査まで残ったから、家まで番組が取材に来たんですよ。そのお陰でいっきにグループの知名度が上がったんですよ。けど、そこで満足しちゃってたんです。いまから思うと。それで、結局活動がうまくいかなくなってしまって。僕はバンドをやってみたりするなかで、当時所属してた事務所の社長に「お前、ライブ配信やってみたら?」といわれて、17LIVEでライブ配信をやりだしたんです。

──それがいつ頃ですか?

野田佳幹:2017年10月です。だから、17LIVEでも結構初期からやってたんですよね。その当時は配信の設備も揃えてなかったけど、毎日歌いまくってライブ配信してました。でも、歌い続けるだけなのもなぁと思って、ちょっとづつ話をする時間を増やしていって。結果“歌のライバーって聞いてきたんですけど全然歌わないんですね”ってリスナーさんにいわれるぐらい、トークしかやってなかったです。僕がしゃべって、リスナーさんがそれをめちゃめちゃいじりまくるという流れで(笑)。


──根暗だとおっしゃってましたけど、トークはお上手だった訳ですか?

野田佳幹:僕、天然らしくて(笑)。そこをみんながいじってきてくれるから、いじってくれるならそれに乗らないと失礼やなという感じでわちゃわちゃやってた感じです。

──ライブ配信の面白いところはどんなところですか?

野田佳幹:ときにはリアルライブよりも“ライブ”なところです。(リスナーの)顔は見えないですけど、コメントだったりギフトだったりキラコメで画面を盛り上げてくれたり。リアルライブとは一味違った“ライブ感”を感じて、めちゃめちゃ感動するときがあるんです。それはいつかというと、イベントの最終日なんですけど。例えば、今回の<MUSIC WAVE>の出場権をかけたイベント。このときも、こっちはやるからには絶対に勝ちたいから「勝つぞ!」っていって配信を続けてて。でも、最後まで勝てるかどうか、じつはすっごく不安な訳ですよ。それで迎えた最終日。最後の3分ぐらいまで全然ギフトがこなくて、僕はもう不安で不安で仕方なかったんですよ。ランキングも上がらないし。「これはヤバイな」と思ってたら、最後の最後にぶわ〜と人が来てくれて、ギフトをたくさん投げてくれたんです!

──そんなドラマが起こるんですか?

野田佳幹:めちゃくちゃドラマは起こります。イベントの戦い方というのがあるんですけど。最終日、あと残り10分というとき。始めにたくさんギフトを投げてもらって1位になったとしても、2位3位の人はそのあとから追いつけちゃうんですよ。だから、最後の最後の1分に賭けて、ギフトを一斉に投げまくって順位をひっくり返すというのを、僕の場合はリスナーさんたちが考えて、いろんな人に声をかけてやってくれたんですよ。その結果、最後にすべてがひっくり返って1位になった瞬間は、もう号泣っすね。泣いちゃいました。そのときは。ライブ配信ってそういう感動があるんです。もちろん辛いときもありますけどね。

──例えば、どんなときですか?

野田佳幹:ランキングがどんどん下がっていくときとか。自分は認められてないのかなと思って、精神的にもきちゃったりする人もいますから。でも、そういうのがあるからこそ、イベント勝てたときの感動は大きいんです。リスナーさんとみんなで一致団結して1位になれたときは、僕だけじゃなく、画面の向こうで泣いてるリスナーさんもいましたからね。そういう風に、感動を画面の向こう側の人と分かち合う瞬間がライブ配信の一番の醍醐味じゃないですかね。

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