【インタビュー】bancess、90年代を感じさせるどこか懐かしいメロディとサウンド『僕の中の君との恋の話』

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■濡れられれば濡れられるほどいいと思っていたので
■やっと夢が叶いました(笑)。その濡れ具合も見ていただきたい


──曲ごとに聴いていきたいのですが、「僕の中の君との恋の話」はリード曲でMVも撮っています。撮影では濡れたかったそうですね?

You-A:グループを組んだときから、3人で「MVを撮るんだったら濡れたくない?」って言っていたんです。なぜかわからないんですけど。濡れる方法はいろいろあったのですが、雨が一番リアルなのではないかとなって、雨になりました。

今泉:やっと夢が叶いました(笑)。濡れられれば濡れられるほどいい!と思っていたので、その濡れ具合も見ていただきたい! 表情と雨、セットで! 髪の濡れ方もいじらずそのままなので、リアルさは出ていたんじゃないかなと。曲が終わるに連れて表情が崩れていくのも見どころかなと思います。

レイリ:黒い衣装で雨が降っているっていうカットと、外ロケのカットの違いはポイントだと思います。サビは心の奥の自分の感情が表現されているけど、外のカットではいろんな感情が出ているんです。普段、外でそんなに感情は出さないじゃないですか。だからそのカットを見て、いろんな人がいるよねって感じてほしい。こんなアングルから撮られていたんだ!って私たち自身も気づかないところから撮られていたし、リアル感も出ているのかなって思います。



──曲についてはいかがですか?

You-A:最後のサビに入る前のDメロから、最後のサビに向かっていく盛り上がりがめちゃめちゃ好きです! サビでドーンとくるあたりも、来るんでしょ?っていう予感があってから、期待通りに盛り上がるので「ありがとうございます!」って気持ちになりました(笑)。

──そういうところで、スッキリするところはありますよね!

You-A:歌っていても、完全燃焼できるんです。

──「好きが隙」は、歌詞の世界にどっぷり入り込める曲かなと思いました。

今泉:bancessのアルバムの中で、この曲だけ曲調が違うんです。その中でもイントロの長さが私は好きで、曲に入る準備ができるというか。その長さが絶妙なので飛ばさずに聴いていただきたいです。それに最後にセリフがあるので、最後までちゃんと聴いてほしい! 私たちの曲の中で、唯一セリフが入っている曲でもあるので、聴きどころだと思っています。

──「bad princess」は、ユニットにとって最初の曲です。

レイリ:bancessのグループの世界観を表現しているから、自己紹介みたいな曲かなって思います。

今泉:この曲は唯一、恋愛でなくても当てはまる曲だと思っているんです。〈すきなんだよ こんなにも〉とは言っていますけど、恋愛感情に限らず、いろいろな孤独感にも当てはめられる曲だと思っているので、孤独を持ち合わせている人は共感していただけたら嬉しいです。

You-A:bancessがどういうものかというのが一番わかりやすい曲になっていると思います。〈今日も誰かの不幸貰ってる〉と歌うことで脇役感が出ているし、聴いている人の「何で自分だけ?」と思う心に寄り添えているので、私たちの“寄り添いたい”という気持ちも歌詞に入っているんですよね。そこがすごくいいと思います!

──続く「あの日の夜の君の背中」は、歌が立っている曲だなと思いました。

今泉:この曲は意識して、ちょっとオトナな恋愛をテーマに書いているんです。言ってしまうと都合のいい関係みたいなものなんですけど、そういうのに悩んでいる人って多いと思うんです。なので、こういう恋愛に悩んでいる人に刺さってくれたら嬉しいです。

レイリ:私的にこの曲はフェイクが難しくて。サビというよりAメロBメロのほうが難しい曲でした。

You-A:私もフェイクは苦戦しました。3人の中だとフェイクを担当することが多いんですけど、その中でも一番難しいんじゃないかと思ったので、練習はかなりしました。曲調もシンプルで、サビでガンと上がるので、そこの差も聴いてほしいです。

──「愛して求めた」もボーカルが独特で、消え入りそうな感じも良かったです。

You-A:めっちゃ追っかけ、掛け合いが多い曲で。

今泉:今どこで誰が歌ってるの?みたいになるんです(笑)。自分のことで精一杯で、他人のカバーなんてしていられないって感じでした。キーも高いし、地声と裏声の切り替えも激しくて、歌っているときに裏返っちゃうんじゃないかと心配しながら歌っていました。

You-A:なので掛け合いは注目ポイントですね! ボーカルも儚さを出していて、消えちゃうんじゃないか?っていうくらい“ほぼ透明”なんです。

レイリ:一番儚いけど、強い思いはあるよっていうのが表現されているのかなって思います。


──最後の「愛を信じた僕が馬鹿だった(Alternate Ver.)」ですが、ピアノ主体で、そこからバンドが入ってくるようなアレンジで、元のアレンジとは少し違う印象の曲になっていました。

You-A:一番多く歌っている曲なんですけど、落ち着いて聴けるアレンジになっているので、聴くタイミングによってアレンジを聴き分けていただけたらと思っています。私ならこのアレンジは、静かな夜に聴きたいなと。

レイリ:この曲の一番好きなところは歌詞ですね! 自分の中で共感するところが多いんです。2番のAメロの〈あの日君を見つけたその瞬間に この人と結ばれるんだなんて思ってた〉は、すごくイメージできるんです。わかるわかる!って。そんなうまくいかないですからね! ストレートに表現されている歌詞だなって思いました。

今泉:他の曲って、自分の気持ちを優先している歌詞が多いんですけど、この曲だけは、Dメロ最後で〈少しくらい君を責めても〉って、“君を責めても”というワードが入っているんです。相手のせいで自分がこうなっているんだというのを、初めて言葉で表しているので、そこのリアルさですね。相手を責めたくなってしまう瞬間ってあると思うし、そういう葛藤みたいなものが、その一言に表わされていると思うんですよね。なので、初めて相手を責めた曲という意味でも、また新しい曲なんじゃないかなって思います。

──では最後に、bancessで、今後叶えたいことはありますか?

今泉:最近レイリと、日本武道館のような大きなステージでライブをしてトロッコに乗りたいねって話していたんです。特効で銀テじゃなくて羽を降らせたいよねとか(笑)。

レイリ:全然bancessの世界観じゃないのにね(笑)。

今泉:そういうファンサをしたいって話をすごくするので、いつか大きなステージでライブができることになったら、そういうことをしたいです。遠すぎますけど、武道館はやっぱり夢です。

レイリ:私は、若葉の歌詞が好きなので、ドラマの主題歌などに使っていただけたらなと思っています。主題歌って、めちゃめちゃ良いところで流れるじゃないですか。そこで私たちの曲が流れたら嬉しいですよね。

You-A:私も主題歌は歌いたいな。映画のエンドロールで流れるのも見たい!

取材・文:塚越淳一

リリース情報

1st Digital EP Album
『僕の中の君との恋の話』
7月29日(金)配信リリース
https://linkco.re/Hz7tg6Fd

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