【ライブレポート】武田舞彩「走り続ける私をこれからも見ていてほしい」

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シンガーソングライターに転身後、初めてのシングル「なす」を8月12日に配信リリースしたばかりの武田舞彩が、14日にShibuya eggmanにてワンマンライブ<武田舞彩 one man live “girls chemistry”>を開催した。ライブでは、早くも2ndシングルの10月リリースが明らかになった。

武田舞彩は、日本武道館でのライブでお披露目されたアイドルグループGEMのセンターとして活躍後、渡米。シンガーソングライターの活動を本格的に開始したのは2019年のことだ。同年には2本のワンマンライブを開催し精力的な活動を展開したものの、2020年、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受けて3rdワンマンライブは中止を余儀なくされる。彼女にとって、今回のワンマンライブ実施は2年越しの悲願。誰よりも開催を待ち望んでいたのは、武田舞彩自身に他ならなかった。

一方、活動をセーブせざるを得なかった期間に彼女は数多くの楽曲を生み出し、ライブ配信や対バンライブなどでファンに作品を届け続けた。ファンからは「発表曲をぜひ音源化してほしい」という声が数多く寄せられ、武田とスタッフたちは、音源化の道を模索していた。そして今回、ついに1stシングル「なす」の配信リリースという形に結実したというわけだ。

そんな中で迎えた8月14日のShibuya eggman<武田舞彩 one man live “girls chemistry”>には、これまでのワンマンライブとは明らかに異なる、武田舞彩とスタッフたち、そしてファンの様々な想いや気持ちが込められていた。


開演時間になり、暗転したステージにバンドメンバーが姿を見せる。過去にハウスバンド形式のライブイベントに出演したことはあったものの、武田舞彩が自身のバンドを従えてのワンマンライブは今回が初めて。ステージ上の新鮮な光景を目の当たりにして、それだけでオーディエンスのボルテージは高まりを見せる。


武田舞彩がステージイン。「みんなで楽しんでいきましょう」の一言とともに、「DESIRE」「ブルーに生まれて」とライブはスタートしていく。タイトなドラムにグルーヴを描くベース、さらにエレキギターの甘いトーンが、武田舞彩のボーカルをよりドラマチックに彩る。「Truth Proof」や「東京」といったこれまで弾き語り形式で耳にする機会が多かった楽曲も、ライブなサウンドへと変貌。観客は新しい音に身を委ねて、リズムに身体を揺らしたりクラップで応える。そんな様子を目にして、武田からは思わず笑みが溢れていた。


ライブ中盤ではリリースされたばかりの1stシングル「なす」が披露される。初披露時、武田の口から放たれた「あんたなんて必要ねぇよ」というフレーズが、(アイドル時代のイメージとは異なりすぎていて)ファンの間に衝撃を与え、とりわけ音源化を望む声が多かった楽曲だ。「やっとみなさんのもとにお届けすることができました」という気持ちとともに、歌詞に描かれた男への苛立ちを増幅するような骨太なアレンジに乗せて武田がシャウトし始めると、そのイライラが観客側にも伝播していくかのように会場全体の熱量がぐっと押し上げられていく。追い打ちをかけるのは、ロックなサウンドに、「なす」とは世界観が180度変わるチャーミングな歌詞が魅力の人気曲「もすきーと」。ライブの盛り上がりも頂点を迎えて、観客もそれぞれのスタンスで武田舞彩の歌に酔いしれていた。


ライブ終盤、武田の口からは、早くも新たなリリースについて発表がなされた。10月に配信でリリースされる予定の2ndシングルについて、曲名など詳細は明かされることはなかったが、ファンにとっては早くも2作品目の音源化ということで、これ以上ない嬉しいアナウンスとなったはずだ。


2年ぶりとなったワンマンライブは、本編12曲にアンコールの2曲を加えた全14曲で1時間半にわたって行なわれた。全体を通して、新鮮なバンドサウンドと歌声やギターで魅せた武田舞彩の様々な表現に、詰めかけたファンは誰しも実に大満足げな様子。ただそれ以上に、今回シングルリリースとワンマンライブが開催できたこと、そして自分のため、自分の作品のために、これだけの人が集まってくれたという事実は、今後の武田舞彩の活動にとって、大きな勇気となったに違いない。終盤、ステージ上から感謝の気持ちを伝えた際に目元に輝いていた涙が、それを物語っているかのようだった。

武田舞彩は、10月に控える2ndシングルに向けて、今後も対バンイベントを中心に精力的に活動を行なっていく予定だ。

■ライブを終えて
「2年ぶりのワンマンライブ。2年間準備してきたことが一つ形になった。みんなが笑顔で楽しんでくれている様子をステージから見れてとても幸せな時間だった。現状に満足することなく、走り続ける私をこれからも見ていてほしい」──武田舞彩


<武田舞彩2022.8.14 at Shibuya eggman “girls chemistry”setlist>

1.DESIRE
2.ブルーに生まれて
3.Truth Proof
4.東京
5.MOON
6.さよなら、僕の青春。
7.渇き~Second Wind~
8.なす
9.もすきーと
10.I’ma
11.Going my way
12.おんなの化け学
EN1.グレー
EN2.ハートクローバー

◆武田舞彩Instagram
◆武田舞彩Twitter
◆武田舞彩YouTube
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