【レポート】すとぷり、全世界同時配信ライブ＜Are You Ready?＞にカラフルな夏の巨大フェス

2022年は自身最大規模のドームツアー＜すとろべりーめもりー Vol.Next!!!!＞を筆頭に、2次元／3次元の両方でライブを活発化させているすとぷり。8月20日、彼らの配信限定バーチャルライブ＜Strawberry Summer Fes. in Virtual 2022『Are You Ready?』＞が開催された。同公演のオフィシャルレポートをお届けしたい。

◆すとぷり 動画 / 画像

バーチャルライブは、2022年5月に日本武道館で開催された初の有観客バーチャルライブ＜Strawberry Party!! in 日本武道館＞以来約3ヶ月ぶり。配信限定でのバーチャルライブにいたっては、約1年ぶりの公演だ。

この夏のすとぷりは、精力的な日々の動画投稿や配信活動に加えて、約1ヵ月に亘って行われる文化祭をテーマにした初の展示イベント『Strawberry Summer!! すとぷり 夏の苺文化祭!!』を開催。また、8曲入りの配信限定1st EP『Are You Ready?』を発売、様々な音楽サイトやランキングで1位となるなど、例年以上に様々な形でリスナーに“楽しい”を届けてきた。そんな2022年の夏の集大成のひとつとして開催されるのが、全世界のリスナーに向けて、バーチャルな姿で行なわれる今回の配信ライブとなる。



まずは『Are You Ready?』のタイトル曲で、これまでの活動の中で生まれたお馴染みのセリフをちりばめた「Are You Ready?」が公演のオープニングテーマとして流れ、今回のためにつくられたスタイリッシュなステージに莉犬、ジェル、さとみ、るぅと、ころんが登場。TeddyLoidが手掛けたクラブチューン「Ride on Time」を披露すると、「GO GO CRAZY」や「僕らだけのシャングリラ」が続き、夏の巨大フェスのようにカラフルな照明が会場を覆っていく。

その後は“王子様っぽいポーズ”などをテーマにした撮影コーナーを経て、「プロポーズ」「Prince」へ。この2曲と同様にHoneyWorksが提供した1st EP収録曲「Strawberry Kiss」では、すとぷりの王子様的な面や爽やかな恋を連想する雰囲気でライブを盛り上げた。






ここでさとみがひとりで現われてメンバーを呼び込むと、莉犬ところん、ジェルとるぅとが、お互いのアバターが入れ替わった状態で登場。「ゲームをクリアしたら元の姿に戻れる」と告げられて全員でポーズを揃えるシンクロゲームに挑戦した。ここぞとばかりに、入れ替わったメンバーのアバターで好き放題に動くころんとジェルだったが「スキスキ星人」のポーズを揃えて本来の姿に戻ると、そのまま「スキスキ星人」「ストロベリー☆プラネット！」をパフォーマンス。「アモーレ・ミオ」や和楽器バンドが提供した「星の如く」を披露。その後、夏前にころんの家で「今年の夏をどう盛り上げよう？」と話し合ったことや、これまでの夏をそれぞれに振り返った。

ここからは1st EP収録曲を3連続で披露。セットが夜空に変わり、メンバーのラップが印象的な「33414」、「マブシガリヤ」「ナミダメ」といった過去曲を引用したバラードにしてるぅと×松が作曲した「シルベボシ」、同じくるぅと×松が作曲を担当した楽曲で、今年のすとぷり結成記念日に公開された王道ポップ曲「Strawberry Smile Magic」を歌って本編を終えた。



アンコールの「パレードはここから」では、現実世界にバーチャルな姿のメンバーたちがやってくるAR技術を使ったパフォーマンスを披露。会場の屋上スペースで、夏の夜空や夜景をバックにライブが行われた。こうしたARライブはVTuberやバーチャルシンガー、ゲーム関連のライブなどでここ数年実現しはじめている最先端のライブ形式で、バーチャル空間と現実世界を繋げたり、バーチャルの姿でも現実の会場で観客と一緒にライブしたりすることが可能となる。「苺色夏花火」では夜空に花火が上がり、最後は定番のラスト曲「Strawberry Prince Forever」でまた大量の花火が打ち上がってライブは終了となった。

ライブ初披露の新曲や配信やリアルライブともかわらないワイワイ賑やかなトーク、様々な企画に最新鋭のAR技術や夏ならではの花火など、全編に亘って色々な“楽しい”を詰め込んだ雰囲気は、まさにすとぷり流のバーチャルサマーフェスティバル。いよいよ8月27日、28日には『すとろべりーめもりーVol.Next!!!!』の追加公演として発表されたグループにとっての思い出の地、埼玉・ベルーナドームでのライブも控えている。すとぷり初の5大ドーム公演のファイナルに向け、すとぷりの夏はさらに熱さを増していきそうだ。

取材・文◎杉山仁