【速レポ】<JOIN ALIVE 2022>KALMA、「ストーリーを更新しにきました。他の出演者に負けたくない!」

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<JOIN ALIVE>初の高校生バンドとして、2018年の同フェスに出演した3ピース・ロックバンド、KALMAが4年ぶりにJOIN ALIVEに帰ってきた。開口一番、畑山悠月(Vo&G)が「帰ってこられました。どうもありがとう。北海道札幌出身在住のKALMAです!」と<JOIN ALIVE>に戻ってこられた歓びと北海道代表という自負を言葉にすると、畑山、斉藤陸斗(B&Cho)、金田竜也(Dr&Cho)3人の演奏は8ビートのロック・ナンバー「夏の奇跡」から始まった。

◆KALMA ライブ写真

「北海道の夏は、まだまだ終わるなんて思わない。むしろここから始めるぜ!」(畑山)
そんなメッセージを込めた、がむしゃらな演奏は「夏の奇跡」から繋げた「これでいいんだ」でももちろん変わらない。いや、観客の手拍子に煽られるように、さらに勢いを増していった。3人の内から溢れ出る熱い思いが時々、演奏を追い抜いていくようなところも見どころだ。


「前回、出演した時は、土曜日に自分達が通っている高校の学園祭で演奏して、日曜日に<JOIN ALIVE>で演奏するというすごい経験をさせてもらいました。そこで終わらずに、またJOIN ALIVEのステージに立ててうれしいです。高校生の頃からお世話になっている(JOIN ALIVEの主催者)マウントアライブと作ってきたストーリーを更新しにきました。他の出演者に負けたくない!」
意識しているのかしていないのか。いちいちMCに滲む向こう意気は若いバンドならでは。聞きながら、耳にとても心地いい。

「1つ生意気を言います。俺が一番大きな声で歌います!」と声を上げた畑山がフェンダー・テレキャスターから持ち替えたグレッチのセミアコをかき鳴らしながら演奏したのはハイスピードのパンク・ロック・ナンバー「ねぇミスター」。




即興で付け加えたのか、《君の好きなあのバンド 毎日嫉妬しちゃうぜ》というオリジナルにはない歌詞は、前述した負けん気の表れ。ステージをぴょんぴょん飛び跳ねながら勢いあまって、ひっくり返った畑山に観客が熱演を称えるように拍手を贈る。そこからドラムで繋げた「SORA」では、それまでのがむしゃらな演奏から一転、歯切れのいい畑山のコード・ストロークと斉藤のグルービーなベース、そしてハットの裏打ちを活かしたダンサブルな金田のドラムが絶妙に絡み合うバンド・アンサンブルを聴かせ、がむしゃらなだけではなく、こういう演奏もできるのかと驚かせた。

「11月9日に3枚目のミニアルバムをリリースします。YouTubeとか、サブスクとか、便利なものがあるけど、CDにしかないものってあるじゃないですか。CDは形に残って、宝物になる。宝物を1つ増やす感覚で買ってもらえたらうれしい。そのミニアルバムから先行配信する曲をやります。背中を押すだけじゃなく、君の隣にいるのがロック・バンドだと思ってます。「隣」という曲です」(畑山)



その「隣」はベースのリフが耳に残るパンク・ロック・ナンバー。そして、「高1でバンドを組んでからいろいろなことがあったけど、これからもいろいろなことが起きそうな予感がします!」とこれからやって来るバンドの未来にわくわくしながら、「ペーパーバック」を繋げると、「ここからラストスパート!」(畑山)と40秒のショート・パンク・チューン「モーソー」、アップテンポの頭打ちのドラムが演奏をひっぱる「くだらん夢」とノンストップでたたみかけ、一気に駆け抜けていったのだった。その勢いは会場に吹き始めた爽やかな風は、彼らが起こしたんじゃないかと錯覚させるほどだった。

取材・文◎山口智男
撮影◎中河原理英

<JOIN ALIVE 2022>

日程:2022年9月3日(土)、4日(日)
時間:開場 9:00 / 開演 11:00 / 終演 20:30予定 ※雨天決行
会場:北海道・いわみざわ公園〈野外音楽堂キタオン&北海道グリーンランド遊園地〉(北海道岩見沢市志文町794番地)

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