【インタビュー】HIPPY、山猿との最高にエモーショナルでパワフルなコラボレーションが再び実現「いまキミ愛してる feat.山猿」

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東北の熱いソウルと広島の熱いヴァイブスが共鳴し合う、最高にエモーショナルでパワフルなコラボレーションが再び実現した。東北代表のシンガー・山猿と、広島代表のシンガー・HIPPYは、昨年2月にリリースされた山猿の「旅立ち feat.HIPPY」をきっかけに急接近し、何度かのライブ共演を経て、今度はHIPPYの新曲「いまキミ愛してる feat.山猿」のリリースで新たなフェーズへと突入。互いの個性をぶつけ合った楽曲制作について、プライベートでのエピソードについて、ライブについて、そして今後の展望について。大らかな明るさと親しみやすさの中に、アーティストとしての強いこだわりと信念をしのばせた、二人の会話に耳を傾けよう。

■山猿くんにあって僕にないと思うのは色気ですね(笑)
■そして声の抜けがすごく良い。僕はとにかくパワーなんで


――山猿さんの「旅立ち feat.HIPPY」以降、HIPPYさんが山猿さんをライブゲストに招いたり、二人の関係が急速に深まっている印象がありますけど、もっと前からお付き合いはあったんですか。

HIPPY:本当に顔見知り程度ですね。2018年に一度対バンがあって、そこでご挨拶したぐらいだったんですけど、2020年の夏に山猿くんからSNSにDMをもらって、そこからめちゃめちゃ仲良くなっていきました。この2年で一番会ってるアーティストかもしれない。

山猿:以前からHIPPY兄(にい)のことは知っていたんですけど、TikTokやSNSでHIPPY兄の曲を聴くようになって、「この人、超ヤベェな」と。めちゃめちゃヴァイブスがあるし、どんどん知りたくなって、気づいたらDMしていました。「大好きです。いつか絡みましょう」って。

HIPPY:めちゃめちゃうれしかったですね。TikTokで僕のことを知ってくれたと言いましたけど、山猿くんは僕の何倍も再生数があったので、「あの山猿くんから連絡が来た!」っていう感じでした。

山猿:そこからプライベートでも仲良くさせてもらって、夜中にお酒を飲みながら電話をしたり、ZOOMでお互いの音楽のルーツを話しあったり、そんなことをしていましたね。


▲山猿

――お互いのルーツというと、たとえばどんな共通点がありましたか。

山猿:HIPPY兄はもともとバンドマンで、僕もバンドが大好きなので、BRAHMANの話をしたり、AIR JAMの話をしたり、話し出すと5時間ぐらい話せるというか、いろいろな話をした記憶があります。

HIPPY:そうでしたね。山猿くんは僕の3歳下だから、中学や高校だとかぶらない年齢なんですけど。

山猿:僕は野球部だったんですけど、野球部の先輩みたいな、お兄ちゃんみたいな感じがします。HIPPY兄は仙台に何回も来てくれたし、会津にも来てくれたし、僕も広島に呼んでくれたりとか、こんなにリンクできたアーティストはこの先いないんじゃないか?というぐらい仲良くさせてもらっているんで。広島に行った時にはHIPPY兄の友達を紹介してもらって、HIPPY兄の友達は僕を知ってるし、僕の友達もHIPPY兄を知ってるし。音楽だけじゃなく広島と東北が繋がれた気がして僕はうれしいです。

HIPPY:本当にそんな感じ。お互いの仲間が最高で、仲間同士も繋がり合って、そういう広がりも楽しかったりしますね。

山猿:この十何年でいろいろなアーティストさんと歌ったことはあるんですけど、広島と福島で、生まれも育ちも全然違うんですけど、オーラみたいなものが見えた人って初めてなんですよ。『ドラゴンボール』で言ったらベジータと悟空みたいにヴァイブスがそっくりで、同じように熱いものを感じていて、今でも同じステージに立たせてもらうたびに「めちゃめちゃ似てるな」と思います。

HIPPY:山猿くんにあって僕にないと思うのは色気ですね(笑)。そして声の抜けがすごく良い。僕はとにかくパワーなんで、「この抜け、どうやって出せるの?」っていつも思います。語り掛けるようなラップとか、言葉の描写の仕方とか、どういう生活してたらこんなこと書けるんだろうなって思うんですよね。それは日々書いているからポンと出るんだろうし、ザ・アーティストな人だなと思っています。ヴァイブスが似ていると言われるのはすごくうれしいんですけど、それは広島と福島の、地元たたき上げの熱い感じが似ているからかもしれないと思います。

――そうかもしれないですね。

HIPPY:本当に、すごい刺激をもらっているんですよ。だから、次の曲にちょっと気持ち良い感じのラップを入れちゃってたら、完全に山猿くんの影響だと思います(笑)。

山猿:あははは。

HIPPY:やっぱり出会いによってどんどん変わるし、歌も深まってくるので。「いまキミ愛してる feat.山猿」も、これからもっともっと深まっていくと思います。



――「いまキミ愛してる feat.山猿」の話に行く前に、少しだけ時間をさかのぼって。お二人が初めて楽曲で共演したのが、去年の「旅立ち feat.HIPPY」でした。あの曲の制作に至る経緯というと?

山猿:最初は僕からのラブコールで、一緒に曲をやりたいという思いを伝えて、OKしてもらいました。リリースが2月だったんですけど、HIPPY兄といえば熱い応援歌だから、この人と一緒にやるなら応援歌だなと思って、コロナ禍で卒業式ができない学生の背中を押そうと思って、二人で作らせてもらいました。

HIPPY:結果的に、学生はもちろん、いろいろな方に伝わるものになったかなと思います。

――実際二人で曲を作って、一緒に歌って、どんなことを感じました?

HIPPY:山猿くんと一緒に歌う時にいつも思うのが、「意外に声が高い」ということで。

山猿:あははは。

HIPPY:すごくリラックスしてやっているように見えるんですけど、実はすごい高いところで戦っていて、声の抜けがいいなということはすごく感じます。その部分の聴こえ方に関するこだわりをすごく感じて、学びは大きかったですね。実はその頃からもう1曲一緒にやろうという構想があって、いつやろうか?と思っていたんですけど、山猿くんには愛の歌がすごく多いので、そこの部分で僕が力を貸してもらって、「ラブソングをやらせて」ということになりました。

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