【俺の楽器・私の愛機】1071「あの、そんなメーカー知らないんすけど。」

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【P.G.M k.nyui ストラトモデル 1988年製】(札幌市 sin 58歳)


高校生の当時、舶来モノのgibson、fenderは高根の花でした。

用もないのに楽器屋に行き、いつもボーっと眺めていたものです。しかし、サラリーマン初めて数年、今の俺にはカネがある!ということで、憧れだったfenderのストラトを買いに行き、分かってもいないのに「やっぱホンモノはいいなぁ」と弾かせてもらっていると、店主さんが「こんなのもあるよ」と国産の赤いストラトモデルを持ってきました。

こんなメーカー初めて聞くけど、と思って音を出すと、アレ?これってなんか凄くイイ!ということで、半ば不承不承、連れ帰ってきてしまいました。

音も弾き安さも良くずっとメインで使っていましたが、フレットが減ってきたので初めてリペアに出しました。その際、シールドとかにも無頓着な自分でもわかるほど、ピックガードのネジの締め方で音が全然変わるという衝撃的な体験をしたのです。

このギターには一つ、不満がありました。いろんなバンドをやってきて、昔はエフェクターを数種使っていましたが、ブルースに立ち返った今はアン直のクリーントーン。そうすると、どうも音のヌケが悪く、気合は100出しているのに、音は60しか出ない感覚。でも、そりゃそうだ。88年製なんだから。このギターはその時代の音楽向けにセッティングされてるワケです。

そこで、スイッチングでいろんな音が出せるアッセンブリを通常のものに変え、PUをHarmonic Designのパワフルなものから、弱いDIMARZIOのTRUE VELVETに変え、ネックプレートをチタンに変えました。

そうすると、パワーでは劣るはずなのに、ズキューン!と気持ちのいい音がヌケ渡り、さらにタッチのニュアンスでいろいろできるようになったので、指力とフレーズの温存ができ、「メチャメチャいい音しますねそれ」などといろんな人から声をかけられるようになりました。最高です。ロックには向いてないかもしれないけど、俺はこのギターがあればそれでいい。このギターを作られた乳井さんという方は高名なクラフトマンだということは後で知りました。

当時、ホンモノより4万円安かった記憶があります。とてもキレイな楽器ですが、材や木目にも興味はありません。でも、この音と演奏性、「買ったらそのまま使う」派の自分を変えてしまったプロのリペアマンの凄さ、そしてこのギターを製造販売したPGMの方々に対して敬意を表し、あの時、この楽器を選んで良かったと、心から思うのでありました。





   ◆   ◆   ◆

長年のキャリアの中で色んな思いが交差していると思いますが、私がビビビと思ったのは、聞いたこともないメーカーなのに良きギターとその場で理解し、高額(フェンダーより4万円しか安くない)なのに決断して購入しちゃっているところ。すべての分水嶺はそこですよね。スペックには興味ないといいながらも、sinさんの審美眼は一流だったという証です。てか、k.nyuiはいいよね。そゆこと。もちろんその良さを引き出すプレイヤーあっての話でもありますが。(JMN統括編集長 烏丸)

★皆さんの楽器を紹介させてください

「俺の楽器・私の愛機」コーナーでは、皆さんご自慢の楽器を募集しています。BARKS楽器人編集部までガンガンお寄せください。編集部のコメントとともにご紹介させていただきますので、以下の要素をお待ちしております。

(1)投稿タイトル
 (例)必死にバイトしてやっと買った憧れのジャガー
 (例)絵を書いたら世界一かわいくなったカリンバ
(2)楽器名(ブランド・モデル名)
 (例)トラヴィス・ビーン TB-1000
 (例)自作タンバリン 手作り3号
(3)お名前 所在 年齢
 (例)練習嫌いさん 静岡県 21歳
 (例)山田太郎さん 北区赤羽市 X歳
(4)説明・自慢トーク
 ※文章量問いません。エピソード/こだわり/自慢ポイントなど、何でも構いません。パッションあふれる投稿をお待ちしております。
(5)写真
 ※最大5枚まで

●応募フォーム:https://forms.gle/XX72yo6Ph3BwqQHE9

「楽器人の投稿がmusic UP'sに掲載されます」

全国約1,000カ所の音楽関連スポットで、毎月20日に配布中されるフリーマガジン「music UP's」にて、楽器人の特集を掲載、【俺の楽器・私の愛機】で紹介された投稿の中からあなたの愛機をご紹介させていただきます。

※毎月の掲載数は2~4件ほどの予定です。選出はBARKS編集部で行ないます。
※掲載の選出対象は【俺の楽器・私の愛機】コーナーにて2022年5月30日以降に掲載された投稿が対象となります。

引き続き【俺の楽器・私の愛機】をお楽しみください。今後ともBARKS楽器人をよろしくお願いいたします。

◆【俺の楽器・私の愛機】まとめページ
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