【ライブレポート】WANDS、初ツアー<FIRST ACT 5th period>完走「ありがとう!の気持ちを今日は叫ばせていただきたい」

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WANDSが9月7日、神奈川・KT Zepp Yokohamaにて第5期初のライブツアー<WANDS Live Tour 2022 〜FIRST ACT 5th period〜>のファイナル公演を開催した。

◆WANDS 画像

2019年の復活から約3年経った今、初の有観客ツアーが実現したのはコロナ禍直前に第5期が始動したため。自ずと配信ライブが増えてしまったからなのだが、生の彼らのステージを待ち望んでいたファンにとっては“やっと”という想いだったろう。チケットは全ヵ所ソールドアウトとなった。

上原が制作したオリジナルSEが場内に流れ、ハンドクラップが湧き上がり、メンバーが登場。幕開けの曲は第5期WANDS始動第1弾シングルに収録されていた「時の扉 [WANDS 第5期ver. ]」だ。のっけからテクニカルなイントロをサラリと弾きこなす柴崎浩(G)とサポート陣の演奏、艶のある上原大史(Vo)の声が心地よく溶け合っていく。


続いて放たれたのは1995年の大ヒットシングル「Secret Night 〜It’s My Treat〜 [WANDS 第5期ver.]」だ。ステージを歩きまわりながら歌い、後半に向かうに連れてシャウトして場内を熱くさせる上原のパフォーマンスには、WANDSというビッグネームを背負うプレッシャーを乗り越えたフロントマンの姿があった。約2年前にリリースされた1stフルアルバム『BURN THE SECRET』のオープニング曲「David Bowieのように」では歌い方をガラリと変え、柴崎の艶のあるギターフレーズが大人な世界へといざなう。柴崎曰く、初期のWANDSに通じる横ノリナンバー「賞味期限切れ I love you 」と第5期WANDSのオリジナル曲が続き、ジャジーな中に熱量を感じさせる演奏も生ならではの臨場感が凄まじい。

「こんばんは。本日は3日目の最終日ということで、ソールドアウトでありがとうございます。ツアー3日ありましたけど、どうでしたか?」──上原「あっという間です。アニサマ(※<Animelo Summer Live 2022 -Sparkle->へ8月28日に出演)からずーっと繋がっているような。気がついたら最終日でしたね」──柴崎


ふたりの人柄が滲むほっこりトークがまたいい感じである。そして、1993年当時、オリコンチャート4週連続1位を記録した「愛を語るより口づけをかわそう」の [WANDS 第5期ver. ]ではイントロで上原が「盛り上がっていこうぜ!」と煽り、ダイナミックで骨太なギターサウンドにアップデートされた「錆びついたマシンガンで今を撃ち抜こう [WANDS第5期ver.]」では伸びやかでまるで野外にいるような開放感のあるギターソロをエンディングで響かせ、大きな拍手が沸き起こった。そして誰もが知っているだろう大ヒット曲「もっと強く抱きしめたなら[WANDS第5期ver.]」へ。心地いい時間が流れていく。続くMCでは横浜の話題に。前ノリして横浜を堪能しまくっていたという上原。家に居て疲労回復ドリンクを飲みながら曲作りをしていたという柴崎の性格の違いも浮き彫りに。このコンビネーションの妙も第5期WANDSのチャームポイントだ。

場内に微笑みが溢れるなかで披露されたのは、柴崎がエレクトリックガットギターを奏でた「DON'T TRY SO HARD」(アルバム『PIECE OF MY SOUL』収録)だ。イルミネーションのような照明と上原のしっとりしたボーカルが景色を変えていき、柴崎の作曲による「星のない空の下で」ではハンドクラップ。「天使になんてなれなかった」など、WANDSの懐かしい曲がメドレー形式で披露され、「Jumpin’ Jack Boy [WANDS第5期ver.]」ではじける展開だ。


アニメ『名探偵コナン』のオープニングテーマとなった復活第1弾シングル「真っ赤なLip」はライブで聴くとよりエキサイティングでスリリング。ジャズ、ロック、ファンクがクロスするハイブリッドなアプローチが上原の男っぽさと色気がある声と柴崎の卓越したギターワークを活かし、演奏されるたびにパワーと華やかさを増している。キレのいいギターのカッティングがテンションをアゲる「Burning Free」では上原がイントロからシャウト。腰を落としてギターを弾く柴崎の肩に上原が手をかけて絡む場面も飛び出し、歌詞の通り“カラッポになりましょう”と言わんばかりの熱いアクトだ。拍手が一段と大きくなり、第5期の楽曲の中でもWANDSのヒット曲の王道を彷彿とさせる「抱き寄せ 高まる 君の体温と共に」は明るくなった照明の中、演奏された。

三度目のMCでの話題は、この8月に2週連続で配信リリースされた新曲「愛を叫びたい」と、ずっと音源になることを切望されていた「世界が終るまでは… [WANDS第5期ver.]」(原曲はアニメ『SLAM DUNK』エンディングテーマとして大ヒット)のことに。

そして3年目の想いを届けるように、新曲にしてパワーバラード「愛を叫びたい」を熱唱。直球のメッセージは今だから綴れたのだろう。ライブ終盤は、「YURA YURA」から浮遊感のあるイントロで始まる雄大な「MILLION MILES AWAY」へ。上原の刺さるボーカルも素晴らしく、ラストはシンプルなメロディとアプローチが際立つ「カナリア鳴いた頃に」で締められた。


アンコールではツアーTシャツの話題で盛り上がりつつ、WANDSとBREAKERZの2マンライヴ<ROCK BONDZ -WANDS × BREAKERZ->が12月に東京と大阪で開催されることが2人の口から発表された。

「お知らせがございます。なんと12月にBREAKERZと2マンライブさせていただきます。もしかしたらお互いの曲を一緒にやったり、2マンならではのことが…」──上原
「あるかもしれないですね」──柴崎

このサプライズには会場も喜びの拍手。「Brand New Love [WANDS第5期ver.]」を熱量たっぷりに届け、上原が作曲した「アイリメンバーU」では客席のみんなが手を振る光景が広がり、「ありがとうございます」と感謝の言葉を述べて名曲「世界が終るまでは… [WANDS第5期ver.]」を熱唱。上原は客席に再び「ありがとうございます!」と叫び、サポートメンバーを紹介し、ステージを後にした。初のツアーを経て、WANDSは次なる扉を開け放った。その先の景色を早く観てみたい。

取材・文◎山本弘子

■<ROCK BONDZ -WANDS × BREAKERZ->

▼2022年
12月6日(火) 東京:Zepp Haneda (TOKYO)
開場 17:30 / 開演 18:30
(問)H.I.P. 03-3475-9999

12月13日(火) 大阪:Zepp Osaka Bayside
開場 17:30 / 開演 18:30
(問)サウンドクリエーター 06-6357-4400

▼チケット
1Fスタンディング/2F指定席 9,000円(税込)
※未就学児入場不可/小学生以上はチケットが必要となります。
※入場時ドリンク代別途必要。
※1Fスタンディングは整理番号順の入場になります。
一般発売:2022年11月5日(土)10:00〜
【ファンクラブ先行受付】
受付期間:2022年9月7日(水)21:00~9月19日(月・祝)23:59
詳しくはそれぞれのオフィシャルサイトをご覧ください。
・WANDSオフィシャルサイト https://wands-official.jp/
・BREAKERZオフィシャルサイト https://breakerz-web.net/
【プレイガイド最速先行】
ローソンチケットプレリクエスト先行(抽選)
受付期間:2022年9月20日(火)10:00 ~ 2022年10月2日(日)23:59
※お申し込みの際にはお申し込みページに記載されている「注意事項」をご確認ください。
https://l-tike.com/wands-breakerz/



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