【インタビュー】THE BEAT GARDEN、『六本木クラス』挿入歌にメンバーの絆「10年一緒に歩んできた僕らの歌でもある」

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■心が折れたり、いける!と感じたり
■それを繰り返してきた10年だった

──皆さんがイメージしたとおり、「Start Over」は原曲に思い入れのあるリスナーの方も魅了する仕上がりになっています。そして、そのミュージックビデオの監督は中澤太が手掛けて、六本木を舞台に東京タワーをバックに撮影されたものですね。

U:「Start Over」にはラブソングの要素もあるということで、キャストさんを入れるか否かという選択肢が最初にあったんです。ただ、曲が素直に伝わる形がいいというイメージがスタッフチームにも僕らにもあったので、シンプルに歌うことから構想を練り始めました。シチュエーションは、『六本木クラス』の挿入歌ですし、上京した僕らを育ててくれた街も六本木なので、きれいな夜や夕焼けが撮れるところが六本木にないか?ということになり、六本木にあるビルの屋上で撮影したんです。

──それぞれのイメージカットも印象的でした。

U:僕らが実際に六本木で路上ライブをしていたような場所で撮りました。『六本木クラス』のロケ地になった「二代目 みやべ」の目の前でREIが歌っているシーンとかも入っていますよね。だから、ドラマとテレビ朝日さんと僕らの思いを詰め込んだミュージックビデオになりましたね。

REI:今まで何作もミュージックビデオを撮らさせてもらったんですけど、今回は撮影というよりも、“自分の歌を届けたい”という気持ちがすごく前に出ている感覚があったんです。その思いが伝わるものになるといいなという気持ちで撮影に臨みました。


▲REI

──それに、屋上のシーンの曇り空が絶妙です。

U:そうなんですよ! 天気予報は雨だったんですけど、すごくいい感じの曇りになってくれて感動しました。あれは最高のプレゼントでしたね。

MASATO:撮影のときに、屋上でその話をしたよね(笑)?

REI:したね、「空の曇り加減が絶妙だね」って(笑)。

──撮影の裏エピソードはありますか?

MASATO:朝焼けから夜のシチュエーションまで撮るということで、長時間の撮影になったんですがすごく楽しかったです。

REI:うん。楽しかったね。早朝から夜までの撮影なので時間が空くわけですけど、その間に六本木の僕らの思い出の場所とか、「二代目 みやべ」の前で撮らせてもらったりしたので、気持ちが切れることもなかったですし。

U:撮影してくれるスタッフさんとはもう長い付き合いで、僕らと同世代なんですよ。だから、撮影の間もずっといろんな話をしました。六本木は僕らが事務所に入る前によく歩いていた街なので、「ここ、懐かしいねぇ」みたいな話で盛り上がったり。そういう場所でミュージックビデオを撮っている…なんか時空が歪むような不思議な感覚を味わえました。すごい1日だったよね?

MASATO:体感時間が本当に短かった。

──長時間の拘束に機嫌が悪くなってしまうような人もいないんですね(笑)?

MASATO:僕ら3人は本当に仲が良くて、たとえば僕らはロケバスで誰かが寝ていたとしても面白いんです。「寝てますよー」ってビデオを回したりして、「ファンクラブ用にいいネタが撮れた!」みたいな(笑)。

REI:寝ているところを撮られて怒るようなメンバーもいないですしね。いつも3人で楽しく過ごしています。


──その空気感の良さが音源やミュージックビデオに表れていて、楽曲の魅力を高めていると感じます。実際に「Start Over」は各配信サービスで22冠を獲得しましたし、ミュージックビデオも2週間で100万回再生を突破したそうで。

U:もう本当に嬉しいし、嘘みたいに感じています。

──いい状態でTHE BEAT GARDENは10周年を迎えましたが、結成当時は10年後のこういう未来を想像していましたか?

MASATO:はい。2~3年あれば武道館にいけるだろうと思っていたんです(笑)。それくらい僕が常識も自分の実力も知らなかったということで。だから、上京当時は自分達の描いたヴィジョンどおりになっていかない状況にもどかしさを感じて苛立ったり。とにかく自分達のちょっと上にいる人たちに勝っていこうという気持ちになっていたんです。そんなときに、「隣に勝つというような意識ではダメだ。もっと大きな視野を持って、物事を長い目で見ろ」と事務所の社長や先輩から言われて。当時は、その言葉が理解できなかったんですよ。

──ところが、その言葉の意味を知っていくことになるわけですね。

MASATO:音楽を続けることの難しさを、その言葉をいただいた後に実感したんです。仲のいいアーティストもいっぱいできたけど、続けられないアーティストもたくさんいるわけで。そういう状況を目にしながら、“なんでこんなにいい曲が作れているのに、多くの人に届かないんだろう?”といったことと、一生懸命戦ってきた10年で。今となっては2年で武道館なんて、とんでもない夢を見ていたなと思うし、続ける難しさも知った。現在の状況の良さっていうのは、むしろ早く僕らにやってきたんじゃないかなって思っています。

REI:僕も、スタート当時は10年あればドームにいっているくらいの感覚がありました(笑)。

U:REIは10年どころか、「5年でドームでしょう」と言ってたよね(笑)。

REI:うん(笑)。10年後にはビバリーヒルズにスタジオ付きの家を建ててるんじゃないか、みたいな(笑)。今思えば、自分の思い通りにトントン拍子に上っていたら、歌を続けていなかったような気がするんです。苦しさや悔しさも多い日々だったけど、いい経験ができた10年だったなと思う。自分達にはこれからどんどん大きくなっていきたいという思いがあって、そこに向けてすごく大事な10年でしたね。

U:僕らは大阪の専門学校で出会ってTHE BEAT GARDENを結成したんですけど、3人で初めて歌ったときに「ドームが見えた」とMASATOとREIは本気で言っていたんです。そのときの2人の目は本当になんの疑いもなかった(笑)。ただ僕は、2~3年でドームなんて全く思っていなくて、売れる可能性はあるけど時間はかかるよなとずっと思っていたんです。


▲MASATO

──自信も必要ですし、着実さも重要で、そのバランスが取れていたんですね。

U:はい。自分たちを疑うことのないMASATOとREIがいてくれたから、いろんなことを乗り越えられたし、入りたかった事務所にも入れた。ただ、それぞれが道の途中で、心が折れる瞬間を経験してきているんです。本気で思っていたぶん、MASATOとREIは僕よりも深い傷を心に負ったはずで。そういう姿を見て僕は逆に、“何年で叶えるぞ”ということを口に出して言うようになったんです。だから、3人それぞれが「これはいける」と感じていたシーズンが入れ替わったり…そういうことを繰り返してきた10年だったという印象があります。

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