【インタビュー】愛に溢れた女になりたい眉村ちあき、LINE CUBE SHIBUYAワンマンは「大海にします!」

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■八代亜紀さんを目指しています

──ホールでのライブの機会も増えてきていますけど、ライブハウスとの違いは何か感じていますか?

眉村:違いは全然ないです。「会場によって全然違う」って思ったことはあんまりなくて、どこでも変わらないっていう感じです。

──武道館でもまたやりたいですね?

眉村:ね? みんなで自由に盛り上がれる状態で、また武道館をやりたいです。

──コロナの影響で様々な制約がある状態は、やはりいろいろ思うところがありますよね?

眉村:はい。「ぐぎぎぎー!」っていう感じで、ずっと我慢しています。ちゃんとルールを守っている私が偉いと思っています。本当はめっちゃ悔しいけど。

──制約があっても、眉村さんのライブはとんでもなく楽しいですよ。

眉村:ありがとうございます。ステージ上でやるだけでもちゃんと楽しんでもらえる自分であるという自信もあるんです。

──コロナ前はフロアとステージの境がなくライブをするのが眉村さんのスタイルでしたからね。

眉村:はい。またステージからフロアに降りられるようになったら、嬉し過ぎて分裂しちゃいます。

──新たな伝説が生まれますね。

眉村:「あいつ、ついに分裂したぞ!」って(笑)。

──(笑)。ぶっ飛んだ面もある眉村さんですけど、やっぱり正統派なキャッチーさもあるんですよね。でんぱ組.inc、ももいろクローバーZに提供した曲もまさにそうでしたし、タイアップの「この朝を生きている」「愛でほっぺ丼」「シュリティカルマジック」「マルコッパ」とかも、そういう部分を感じます。



眉村:楽曲提供やタイアップとか、頂いたリクエストにお応えするのが、この1年くらいですごくできるようになっているんです。楽しんでやれています。「これ、イメージと違います」って言われるとたまに泣くけど(笑)。でも、求めていらっしゃることを汲み取って自分の言葉で表現するのがすごく楽しいし、「期待を超えたい! 頼んでよかった!」って思っていただきたいので。「超えるぞ!」っていう気持ちもエンタテインメントじゃないですか? 喜ばせたいから「頑張っちゃおう!」って思います。

──作家としてのお仕事も、眉村さんの新しい可能性になっていますね。

眉村:はい。作家みたいなことをしていると、スタッフさんが「え? 伊佐坂先生なの?」って褒めてくれて、「伊佐坂先生でーす」ってなっています。



──バンドでのライブや作家としての創作とか、表現スタイルやアウトプットがどんどん増えてきているんですね。

眉村:はい。前までは「この曲よりも私の方が絶対にいい!」みたいなテンションの上げ方だったけど、最近は「あれもいい。これもいい。そういう感じもあるのか?」って、広く物事を見られるようになりました。そう思いながら「私なりにめっちゃ良い曲を作ろう」ってなっています。たまに「負けたくない!」って思う時はありますけど、あんまり人を敵視しなくなったかもしれないです。平和になって良かったです。最近、愛に溢れた女になりたくて。八代亜紀さんのライブを観て、めっちゃ海だったんですよ。八代亜紀さんは海だったんです。天女オブ・ザ・天女。年齢層の高いお客さんもいますけど、「子供たち」みたいな感じで全てを包み込んでいるあの姿を観て、「私も海になりたい」って思いました。それ以来、八代亜紀さんを目指しています。

──この前、ラジオのゲストにお招きしていましたよね?

眉村:はい。「来てくださるんだ⁉」って思いました。八代さんは心がティーンなんですよ。だから私は好きなんだと思います。広瀬香美さんも、堂島孝平さんも、八代亜紀さんも「19歳ですか?」みたいな感覚なんです。「新しいもの教えて! 面白いこと教えて!」みたいにずっとアンテナを張り続けているし、全部受け入れるのがかっこいい。すごい人ってプライドがあってもおかしくないのに、「きみ、いいね」ってすぐ言える心があるんです。私も「あれもいい! これもいい!」って思いえるようになったら世界が広がる気がします。

──ラップは前からお好きですけど、『フリースタイルティーチャー』でKEN THE 390さんに教えていただいていますし、その要素も今後反映されていくでしょうね。

眉村:そうだと思います。今、ラップの曲を作りたいと思っているので。KEN THE 390さんは「そのままでいいよ。そのまま、ただひたすら場数を踏みなさい。ラップバトルの環境に慣れれば大丈夫。韻は2文字でも良いから、その世界観を守って欲しい」っておっしゃっています。だからそこら辺でやっているラッパーと道で戦っています。

──路上のサイファーに加わっているんですか?

眉村:はい。ツイッターで「サイファーやります」で探して、「行きます」って。名乗らずにサイファーに入って、「お前、R-指定と歌ってたな? 2020」ってラップで言われて、「最初から気づいてたら言ってよね」って返したり(笑)。それで仲良くなります。ラップ以外の私語はなし。ずっとラップし合って、「じゃ、帰るわ、バイバイ!」って。

──刺激を受けて成長できる機会を積極的に求めているんですね。

眉村:そうなんです。いろいろな音楽を聴くのも楽しいです。同世代のトラックメーカーってライバルですから、「再生回数増やしてやんないから」って前まではMVを観なかったんです(笑)。でも、今は観ながら「ここが良い! まっ、負けねえけどな」ってめっちゃ思うようになりました。いろんなことを認めるようになったから、ちょっと海に近づいたかも。

──LINE CUBE SHIBUYAも海にしましょう。

眉村:はい。大海にします!

取材・文:田中 大
撮影:青木早霞(PROGRESS-M)

  ◆  ◆  ◆

<LIVE INFO>

「眉村ちあきの音楽隊 - Episode 2 -」
10月30日(日) 東京・LINE CUBE SHIBUYA
開場 18:00 開演 19:00

チケット販売 一般発売:8月14日(日) 10:00~
チケットぴあ https://w.pia.jp/t/mayumura-ongakutai2/
ローソン https://l-tike.com/mayumurachiaki/
e+(イープラス) https://eplus.jp/chiakimayumura/

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