【インタビュー】浜端ヨウヘイ、メジャー1stフルアルバム『Things Change』で気付き「実は何も変わってなかった」

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浜端ヨウヘイが、メジャー1stフルアルバム『Things Change』を9月21日(水)に発売した。プロデューサーに寺岡呼人を迎えたメジャーデビューシングル「カーテンコール」、配信シングル「世界にひとつの僕のカレー」「祝辞」に加え、YouTubeで発信されたセルフプロデュースプロジェクト『ROUGH SKETCH -HOMEMADE EDITION-』の人気曲「オンライン」「Peace」を新たなアレンジで収録。また、ライブで人気の楽曲「中央林間行き各駅停車」や「Traveller」を初音源化し、さらなる完全未発表の新曲も味わうことができる1枚だ。

アルバム名は『Things Change』、そして、アルバムを締めくくる楽曲は「変わらないもの」とした浜端の思いとは。コロナ禍による環境の変化、そしてコライト作業という試みやさまざまな新たな出会いを経て完成した今回のアルバムを軸に、浜端ヨウヘイの“今”についてじっくり話を訊いた。

  ◆  ◆  ◆

■僕はこの2語にこだわりたかった

── ついにメジャー1stフルアルバム『Things Change』がリリースされましたね。

浜端ヨウヘイ:アルバム制作の話が出てきたとき、『Things Change』をタイトルにしたいなと思いました。海外の友達と話しているときにその言葉を聞いてピンときて。もともとは海外ドラマか映画で、主人公が言う決め台詞らしいです(笑)。Things Changeをそのまま訳すと、ほとんどのものが変化するというような意味になります。でも、僕はその裏にある、だからこそ少しは変わらないものがあるという意味も込めたかった。それで、アメリカやイギリス、ハワイに住むネイティヴスピーカーの友人に文法的にいろいろと確かめまくりました(笑)。上京してから8年、2019年のメジャーデビューからもいろいろと変化してきました。ここ数年は皆さんもそう感じているのかなとも思いました。

── 英語の正確性を確かめるあたりは、元通訳だった浜端さんらしいこだわりかなと。

浜端:結局のところ、Things Changeだけでは僕が求めているような意味はないと言われてしまいましたけど(笑)。英語としては、「Things Change ,but...」みたいにするのが正しいんですが、僕はこの2語にこだわりたかった。そうこうしているうちに時間がたって、自分の中で<どんなことも変わっていくだろうし、変わり続けていくべきなのかもしれないな>と気持ちの変化がありました。それなら本来の意味でのThings Changeがタイトルにふさわしいと思ったし、アルバムの中で変わらないものを表現するなら曲を作ればいいと。それで作ったのが12曲目「変わらないもの」で、このアルバムのテーマ曲ともいえる1曲ですね。


── 思いの詰まった作品だけに、どの曲を入れるか、曲順はどうするかなどかなり悩んだのでは?

浜端:結構悩みましたし、これまでとは違った視点で曲を選んだり、並べたりしました。今までの作品は、ライブをイメージして作っていたので、乾杯ソングやみんなと一緒に歌える曲を入れてきました。でも、今作はどこから聞き始めてもいいなと思ってもらえるような作品になったと思います。

── 曲調や歌詞の内容など、さまざまなベクトルの曲が並んでいますね。

浜端:はい。今、僕の頭の中にあるものが集約された作品と思っていただけたらいいのかなと。人の頭の中って、1つのことだけ考えているわけじゃないと思うんですよ。それに、「Traveller」のような6〜7年も前に旅先で書いた曲もあれば、コロナ禍真っただ中で家にこもって書いたものもある。時代も状況も全然違うから、そこに一貫性を持たせる方が不自然かなとも思いました。


── 曲作りそのものに、変化はありますか?

浜端:ありますね。今まではツアーなどの旅先で感じたことを曲にして、次の土地での気付きをまた違う曲にして…と1曲ずつ作ることが多かったんです。でも、コロナ禍でツアーに出られなくなり、部屋に閉じこもって制作をするようになりました。環境の変化から、今回は一度に何曲かを並行で作っていくことが自然になりました。この数年で変化したことのひとつですね。

── 音楽的にも新しいことに取り組んでいるという印象を受けました。

浜端:やってみたいと思っていた打ち込みに、ようやく挑戦できたのが「Silhouette」(シルエット)です。打ち込みに使える機材も少しずつ家に集まりつつあったのですが、僕だけではまだ理解しきれていないところがあるなと感じていたので、SWING-Oさんに協力をお願いしました。実は、この曲とは関係なさそうなところで知り合っていたりするんですよ(笑)。



── どんなシチュエーションで出会ったのですか?

浜端:セッションライブです。だから、打ち込みというより緊張感あるゴリゴリの生演奏でした(笑)。その時の印象は、“おっきい人だな”(笑)。お前が言うなって感じですが、背丈も手も僕と同じくらい大きいと思います。そんな、でっかい人が、こんな小さくてかわいい世界を作るんだなぁと感動しました。レコーディングでは、髭面の大男が2人して、繊細な曲をちまちま作っていました(笑)。

── 愛らしい光景が脳裏に浮かびました(笑)。歌声も曲の表情に合わせ、今までにない歌唱だなと感じました。


浜端:ありがとうございます。「Silhouette」では、低音域でできるだけ小さな声で歌うことを意識しました。僕は元来声を張り上げることが多いので、難しかったですね。自分の声に対する認識は、少し前に2度目の舞台に立ったことも影響しています。主演ミュージカルだったので、すごく自分の声と向き合いました。実は「Silhouette」を録り始めたとき、半音か1音くらい高かったんですよ。失恋ソングとして書き始めたんですが、SWING-Oさんの作ってくれた打ち込みのサウンドを聴いて、「この歌の主人公は意外にもう冷静なんじゃないかな」と思った。忘れられないけど、もう過ぎたこととして認識している感じと言うか。その雰囲気を出すには、キーを下げたほうがいいと思いました。キーが高いと、もっと生々しくなってまだ傷ついている真っただ中みたいに聴こえますからね。

◆インタビュー(2)へ
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