【インタビュー】超学生、メジャーデビューで「世界が広がっていく」

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仮面を身につける謎めいた若きボーカリスト、超学生。YouTubeチャンネル登録者数62万人、現時点で総動画再生回数2億7000万回突破、歌ってみた動画だけでなくオリジナル曲も配信するなど、次世代型として話題のアーティストだ。

◆撮り下ろし写真

そんな超学生が10月28日、Prime Video『仮面ライダーBLACK SUN』の主題歌「Did you see the sunrise?」によってポニーキャニオンよりメジャーデビューした。本作は、音楽プロデューサーの松隈ケンタが手がけた楽曲で、ダークな雰囲気とともに共鳴する超学生の力強いボーカルとストリングスのハーモニーが印象的なナンバーに仕上がっている。

マスク越しにのぞかせる甘い表情からは想像できない巧みなボーカリゼーションの凄味。果たして、超学生はオーバーグラウンドな令和音楽シーンにどんな影響を与えていくのか。インタビューを通じて、その魅力を紐解いていきたい。

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■バンドサウンドの曲を歌うことが新鮮でした

──メジャーデビューが発表され、しかも『仮面ライダーBLACK SUN』の主題歌「Did you see the sunrise?」を歌われるというマッチングに驚かされました。

超学生:まず、歌を続けてきてよかったなと思いました。仮面ライダー、好きだったんです。最初にハマったのは、世代ではないですが、『仮面ライダー龍騎』。

──おおお、けっこう前ですよね。

超学生:そうなんですよ。兄の影響で。それこそ、龍騎やファイズで、仮面ライダーの世界観がけっこう変わったと思ってます。あと、アマゾンズも好きで。そう考えると、なんだかんだ人生に寄り添っている存在ですね。そんな経緯もあったので、歌で関われたことに感動しました。音楽を続けていてよかったなと。でも、プレッシャーもありました。仮面ライダーは世界的に大きな作品なので、超学生でつとまるのかなって不安も少しありました。

──うんうん。

超学生:でも、製作陣も本気が伝わるキャスティングで。僕も、ビビっている場合じゃないなと気合い入れて全力で挑ませていただきました。

──『仮面ライダーBLACK SUN』の本編はどんな感じなんですか?

超学生:1話と2話を観させていただきました。やはり、Prime Videoならではのエッジーな世界観だなと。そもそも『仮面ライダー』が持っているメッセージって深いんですよね。それを普段は地上波の制限がありつつも、子どもたちに向けて制作されている。でも今回は、ルートの広げ方が突き抜けていますよね。

(c)石森プロ・東映 (c)「仮面ライダーBLACK SUN」PROJECT

──主題歌「Did you see the sunrise?」も、松隈ケンタさんの手による、ヘヴィな雰囲気漂うエッジーなナンバーですね。

超学生:刺激的な体験になりました。普段ボーカロイドの楽曲を歌うことが多いのですが、ボカロ文化の中では、ヘヴィな曲ってあまり多くないんですよ。僕も自宅でDTMで作りますし、最近は特に生楽器で曲を作ることも減ってきていますよね。なのでバンドサウンドの曲を歌うことが新鮮でした。あ、昔、1曲だけハードな曲を歌ったことがありました。

──お、それは?

超学生:鬱Pさんの「映えない」ですね。その時の経験を活かすことができたかもしれません。

──今回、ドープな歌詞の世界観となりましたが、ボーカルを自分のものにする上で、どんなポイントにこだわりましたか?

超学生:まず、心情の揺らぎがテーマになっていると思ったんです。松隈さんの歌詞の特徴だと思うのですが、韻の踏み方であったり、それを活かしながら表現しなきゃなと。あと、松隈さんもこだわりだとおっしゃっていたのですが、“過去に戻れはしない”という言葉が、2番では“過去に戻りはしない”になるんですよ。不可能であり強制な受け止め方から自分の意思に切り替わる展開に、グッときましたね。

──なるほどね。心情の変化だ。

超学生:あと、英語の歌詞が『仮面ライダーBLACK SUN』の世界を直接的に表しているので、ぜひ訳しながら聴いて欲しいです。

──松隈さんとはいろいろお話しできたのですか?

超学生:録音の時は直接ディレクションをしていただきました。ここはこんな響きでとか、子音は“た”じゃなくて“つぁ”で歌ってくださいとか、細かい発音指導を中心に。でも、感情表現については具体的な指示はなくて。そこは、録音前に松隈さんが作品について主人公の想いを熱く語られていたので、そこから汲み取って歌いました。


──サウンド面で、ここはハマったなという要素はありましたか?

超学生:特に好きなのが、バイオリンのアンサンブルの音ですね。弦もかなり熱いんですよ。AメロやBメロなどは静かなんですが、2番の頭で急に下がる音が入ってきて、そこが『仮面ライダーBLACK SUN』の世界の絶望感、主人公たちの無力感をあらわしているなと思いました。歌と交互に聴こえるようにこだわりました。

──それは深いですね。ちなみに仮面ライダーだから、超学生は“仮面”つながりでもありますね、なんて。

超学生:あっ、そうですね。今気がつきました。それでオファーされたのかな、どうなんだろう(笑)。

──「Did you see the sunrise?」は、超学生の新境地をあらわした作品になりましたね。

超学生:サウンド面でも、普段自分が作ったり、歌ってきた曲調とは異なりますね。特に、松隈さんのこだわりでもある子音を何度も録り直していて。声の頭のアタックの音やハイの部分が飛んでくるサウンドになっています。マイクの使い方なども、とても勉強になりましたね。

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