【俺の楽器・私の愛機】1127「Have you ever bought The Fender ~ ?」

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【Fender Japan TL52-95】(茨城県 おおたのヨッシー 59歳)


Have you ever bought The Fender ~ ?

東京で学生生活を始めたころ、fenderのテレキャスターを買いました。吉祥寺の楽器屋さんに並んでいたfender、「これ、傷があるから8万円に負けとくよ!」店員さんの誘いに、「安い!」迷うことなくあこがれのfenderをローンで手に入れました。(カードなんて持っているはずもなく、手書きの書類で契約しました。)

ワクワクしながらアパートに帰り、落ち着いて見てびっくり!ヘッドにjapanと書いてあるじゃないですか、Japanって何? 田舎者の私は、fender japanを知りませんでした。お前、偽物じゃないか!テリーの第一印象はそんなものです、思わずヘッドのjapanのロゴをカッターで削ってしまいました。

その後、後悔してもローンは許してくれません。時に、お金が足りなくなって、どうしようもなく、勇気を出して質屋さんへ行きました。入るのがとても恥ずかしかったです。(昔の質屋さんって、着物を担保に今日の米代を都合する・・そんなイメージだったから)ギターを担保に¥5000借りて、それを返して何とか一件落着・・・とはいきません。その後も、質屋通いが続きます。おかげで店のおじさんと顔見知りになり、堂々と入り「いつもので」で通じるようになりました。1年後完済したときは、「やっと終わったよ、お金って簡単に貸してくれるけど返すのは大変だな~」つくづく身に沁みました。

このテリー、弾かれることもなく質屋の蔵でじっと待ちながら、私に借金の心構えを教えてくれたような気がします。

JVシリアルの存在を知ったのは、だいぶ後のこと。偽物呼ばわりして悪かったです。結構こだわっていて、おまけのネームプレートもしゃれています。あと今回投稿にあたり気付いたのですが、JVの字が縦長でかっこいいんです。「USAに負けないぞ!」という心意気を感じます。

お互い年を取り、年季が入ってきました。今でも高音はチャキチャキ、低音は太い音を奏でてくれます。きっと、こんなBLUESがお似合いかもしれません。

Have you ever bought The Fender ? So much you tremble in pain? イエ~ス!(フレディーキング風に・・・)

JVシリアルすべてが、巷でいうほどいいギターではないと思います。巡り合ったギターをいっぱい弾いてあげるのが大切かと・・・(偉そうに、とテリーから言われそうですが・・・)





   ◆   ◆   ◆

JVシリアルのフェンダージャパンがすべていいわけではない…それは真理です。もちろんフェンダージャパンに限った話ではなく、ヴィンテージだからってすべてが良いわけでもないし、ハイエンドモデルだからって全てが素晴らしいわけでもない。もちろん木材という天然素材を使っているとか手工品だからとか、完成に至るまでの過程や工程に振れ幅があることも起因のひとつですけど、最も大きく影響しているのは、その楽器に対するユーザーの心持ちだというのが私の持論。空腹は最高の調味料であるのと同じで、音楽が最も心に響くのは、耳が空腹のとき。耳が空腹ってなんだ?と思いますが、いわゆる脳の報酬系を強く刺激する状況下という意味です。だからギターだって「こいつは最高なんだぜ」と思える心持ちや愛情を注げる心の安寧に意識を傾けると、自分にとってのモノの価値って、ずいぶんと変わっていくんですよね。だから、趣味って人生を潤してくれる。要はまとめちゃうと、ギター最高じゃん、ってことなんだけどね。(JMN統括編集長 烏丸)

★皆さんの楽器を紹介させてください

「俺の楽器・私の愛機」コーナーでは、皆さんご自慢の楽器を募集しています。BARKS楽器人編集部までガンガンお寄せください。編集部のコメントとともにご紹介させていただきますので、以下の要素をお待ちしております。

(1)投稿タイトル
 (例)必死にバイトしてやっと買った憧れのジャガー
 (例)絵を書いたら世界一かわいくなったカリンバ
(2)楽器名(ブランド・モデル名)
 (例)トラヴィス・ビーン TB-1000
 (例)自作タンバリン 手作り3号
(3)お名前 所在 年齢
 (例)練習嫌いさん 静岡県 21歳
 (例)山田太郎さん 北区赤羽市 X歳
(4)説明・自慢トーク
 ※文章量問いません。エピソード/こだわり/自慢ポイントなど、何でも構いません。パッションあふれる投稿をお待ちしております。
(5)写真
 ※最大5枚まで

●応募フォーム:https://forms.gle/KaYtg18TbwtqysmR7

「楽器人の投稿がmusic UP'sに掲載されます」

全国約1,000カ所の音楽関連スポットで、毎月20日に配布中されるフリーマガジン「music UP's」にて、楽器人の特集を掲載、【俺の楽器・私の愛機】で紹介された投稿の中からあなたの愛機をご紹介させていただきます。

※毎月の掲載数は2~4件ほどの予定です。選出はBARKS編集部で行ないます。
※掲載の選出対象は【俺の楽器・私の愛機】コーナーにて2022年5月30日以降に掲載された投稿が対象となります。

引き続き【俺の楽器・私の愛機】をお楽しみください。今後ともBARKS楽器人をよろしくお願いいたします。

◆【俺の楽器・私の愛機】まとめページ
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