【ライブレポート】ジュリアナの祟り、給料が廃止されるも無料ワンマン開催。6月には自身最大キャパのTDC公演へ

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tvkで放送された『ジュリアナの祟りのバブリー革命TV』のシーズン2放送決定を記念して企画された、4ヶ月連続無料ワンマンライブ<ジュリアナの祟りのバブリー革命RAVE>。そのラストを飾るライブが11月1日、渋谷REXにて開催された。公演のオフィシャルレポートをお届けする。

◆ライブ写真

事前に「重大発表あり!」と謳われた今回のライブ。2018年11月1日、つまり4年前の今日、ここ渋谷REXにてメジャーデビューの発表を行っていたこともあり、今回は一体どんなアナウンスがあるのか、“タタラー”(ファンの呼称)も気になるところだ。

そんな、期待と不安の入り混じる、4ヶ月無料ワンマンのファイナル公演を振り返る。

世の情勢を鑑みて、いよいよ声出しOKとなった今日のライブ。しっかり埋まったフロアには、公式グッズを身にまとった多くの“タタラー”たちが勢揃いだ。場内が暗転すると、まずはオープニングとして2018年、渋谷REXでのメジャーデビュー発表の瞬間を捉えた映像が流れる。思い出の地で行われるライブへの興奮を高めた後は、声出しOKのアナウンスと共に、ライブ定番となるコールやMIXの練習が行われた。

準備万端整ったタイミングで「SAQRA」のイントロが流れると同時に、ステージとフロアを遮っていた幕が開く。するとそこには、ジュリアナの祟りの姿が。お立ち台に立つ蕪木蓮(Vo.)をはじめ、江夏亜祐(Dr.)、矢島銀太郎(Ba.)、翌桧ダンク冬雪(Pf.)、佐川ネル秋吉(Dj.)の5人が揃っている。

ピンクのセンスを持った蕪木による歌唱で、いよいよライブスタートだ。江夏のドラムと矢島のベースによるバンド編成でのオープニング。

パフォ―マーであるネルとダンクはフロアに背を向けると、次の瞬間くるりと半回転し、ハリセン片手にダンス。ふたりの動と静の動きがステージにメリハリを生み出す。

ステージを囲むLEDパネルには桜が舞い散る映像も流れており、楽曲の世界観を色濃く表現。メンバーに合わせて楽しそうに左右に手を振る賑やかなフロアの景色は、ライブのスタートダッシュに成功したことを証明するかのようだ。


曲が終わると、ジュリアナの祟りのライブではおなじみ、ネルによるメンバー紹介が始まる。まずは自身とダンク、ふたりのパフォーマー紹介。続いて本日2曲目へと繋ぐアクションとして、バブルを呼ぶ呪文だという「AYATRA」を唱えるよう促す。頭上に合掌を作りながら、これに応えるフロア。

再びメンバー紹介に戻ると、ジュリアナの祟りプロデューサーでもある江夏、さらにここでステージに登場した「そのまんま祟り」(※楽曲もコンセプトもそのまんま同じで活動しているジュリアナの祟りの一番弟子ユニット)の天人琴乃と麻布美佳子、そして矢島、蕪木が次々とお立ち台へ。


本日出演の全メンバー紹介を終えると、「薄紅色の淡い夢の中で~バブルの呪文はAYATRA~」の演奏がスタートする。声出しOKであるこの日は、フルボリュームとはいかないものの“うりゃ!おい!”のコールも飛び出した。

蕪木は絶叫を伴いながら「バブリー革命ライブ、ラストに来てくれてみなさん、ホントにありがとう! ラストめちゃくちゃ、盛り上がっていけるよな!」と声をかけると、次の瞬間には艶やかな歌声を披露する。このギャップが彼女の魅力のひとつだ。

まだまだ声出しに遠慮がちなフロアに対して「歌っていいんだよ!」と促す蕪木。オーディエンスもまだ手探りの状態で、かつてのライブの楽しみ方を取り戻そうとしている、そんな印象を与える場面だった。

「ギリギリ勝負な僕たちは」では、真っ赤な照明がステージを染め上げる。ピョンピョン跳ねるメンバーたちのダンスに合わせて、江夏も体を上下に動かしながらのドラミング。そして左右に揺れる踊りの際には、矢島も皆の振りとシンクロするように体を揺らしてのベースプレイで一体感を作っていく。そんなステージの中央では、蕪木が笑顔を浮かべながら歌い踊る。

また、物理的に難しい江夏を除く全メンバーがフロアに背中を向ける演出も。「表と裏」を意識させる構図は、本日のライブでも随所に見られた。

彼ららしさが詰め込まれたライブ序盤、早くも「ジュリアナの祟り」の世界は仕上がっているようだ。

先程の赤から一転し、海を思わせる青と緑をベースにした光で照らされる渋谷REXに鳴り響いたのは、「夏のyou」だ。90年代初頭を思わせるギターリフから始まるナンバーで、手拍子やケチャ等を駆使して、フロアもステージと呼吸を合わせて盛り上がる。

間奏では、ダンスタイムと化したフロアに、「いいねー!」とネルもご満悦。ラストは全員ゆっくりと右手を上げるポーズで美しく〆た。

ここで最初のMCブロック。tvk『バブリー革命TV』継続記念として始まった今回の4ヶ月無料ワンマン『バブリー革命RAVE』だが、ファイナルの今日を迎えるよりも先に『バブリー革命TV』が先に終わってしまったという、悲しいトーク。哀愁漂う結末がなんともジュリアナの祟りらしいが、「打ち上げみたい」と表現するところは、悲しみでは終わらないという彼らのポジティブさが表れていた。

また、改めて声出しOKである旨をアナウンスし、この後のライブでもバブリーMIXや推しの名前を叫ぶ、といったかたちで楽しんでほしいと語っていた。

ネルの「みんな声出して盛り上がっていけますか!」という煽りに「ヤッター!」とフロアが返し、次のブロックへと突入する。

本日5曲目となる「しゅわわ。なシャララ。」ではさっそく「ドル!ユーロ!ポンド!ペソ!ウォン円元!バブリー!」のバブリーMIXが発生。メンバーだけでなくフロアも軽くしゃがんだり左右に動いたり、蕪木に対してのケチャ、さらにはPPPHなどもあり、観客参加型ともいえる一曲だ。ラストは指で“キュン”ポーズを決めてキュートに仕上げると、続く「結論」ではガラリと曲調が変わり、《おーおおー!》と雄々しい叫びで始まる激しいロックチューンが鳴り響く。曲調に合わせ、ダンスもバキッとしていて力強い。

前後で落差の激しい歌をさらりと歌い上げる蕪木の、ボーカリストとしてのポテンシャルがいかんなく発揮されており、曲ごとにその表情がコロコロと変わる彼女の歌声は、まさにジュリアナの祟りのライブにおける大きな楽しみ所のひとつだ。

一方で、江夏と蕪木以外のメンバーが横一列になるフォーメーションを繰り出すなど、ビジュアル面でのアピールも忘れない。

矢島の、ステージ前方でのベースプレイもあり、曲のテイストにふさわしい “圧”を感じさせる圧巻パフォーマンスが展開していく。

7曲の「the end」はピアノの旋律で始まる美しいロック。パフォーマーたちがエアギターで踊ったり、歌舞伎の見得に似たポーズを決めたりと、バラエティ豊かな振りで楽しませてくれる。V系ライブではおなじみの、腰から曲げて上半身を振り下ろすアクション“折り畳み”も飛び出すなど、“タタラー”たちもエンジン全開だ。

パワフルに歌声を轟かす蕪木、そしてスポットを浴びながら激しいドラミングを披露する江夏と、主役ふたりの輝きも眩しい。

曲が終わると、フロアから「ダンク!」「ブサ子!」といった無数のコールが発生する。それを制するようにダンクがお立ち台に上がり、「うるせーー!!」と叫んでメンバー全員コマネチポーズを揃える、という演出でMCブロックへとなだれ込む。
※ブサ子とは、ダンクが扮する「そのまんま祟り」のアイドルキャラクター

ダンクは「オケライブが続いていたからバンドライブは久しぶり」だと語る。バンドライブが初めてだという観客もちらほらいたようで、「江夏ってドラムなんだ」「バンドなのに楽器ふたりなんだ」といった、初見ならではの驚きがあったのでは、というトークも。

また、ダンクが「バブリーMIXや、拳上げたり、“折り畳み”があったりとバンドライブでよく見る動きもたくさんあったと思うんですが…」と言えば、ネルも「本人たちもなんて呼んだらいいかわからない動きがある」と返し、ジュリアナの祟りならではの、不思議な振付に言及する。

それを踏まえてダンクは「祟りの変わった振付や、メインボーカル蕪木さんの歌声を楽しんでほしい」と告げると、これに続くようにネルが「変な動き、踊ってもらっていいですか!」「蕪木さんの歌声聴いていけますか!」と煽って演奏再開。

「だーりん」では、江夏以外のメンバー全員が、横一列で行進しながらフロアに手を振ってみたり、両手でハートを作りながら歌い踊ってみたりと、「だーりん」というタイトルにふさわしい、ポップなアクションとキラキラの照明でフロアを楽しませていく。

また、間奏ではネルがけん玉を、ダンクがタンバリンのパフォーマンスを披露して場内からは拍手喝さいが送られていた。

銅鑼の音を合図に始まったのは「儚きピオニー」。随所に散りばめられた中華なテイストに沿うような、拳法の構えを入れ込む祟りの面々。パフォーマーたちに合わせて体の向きを変えて演奏する矢島や、他のメンバーに揃えて顔の向きを変えながらドラミングする江夏の姿を見ていると、ふたりはベーシストやドラマーとしてだけでなく、ステージ上ではパフォーマーも兼務しているのだなと感じる。このステージに立っている全員がパフォ―マーであり、その中で蕪木は歌も、江夏はドラムも、矢島はベースも担当している。そんな構図が浮かび上がる。

続く「九月の雨~scene88~」では、イントロが流れるとパフォーマーたちは踊り、ネルはフロアを煽る掛け声を放つ。そして蕪木が歌い始めた瞬間、ピタッと彼らはその動きを止めた。祟りが得意とする、動と静のコントラスが際立つ名シーンのひとつだ。

優しく話しかけるように歌っていたと思ったら次は力強い熱唱へと切り替えるなど、曲中での変化もめまぐるしい蕪木の歌声にも注目したい。

11曲目となる「New Scene」で、パフォーマーたちはステージから去り、蕪木、江夏、矢島の3人による演奏が始まった。ギターはオケとなるが、シンプルに歌とバンド(リズム隊)の音でライブを繰り広げていく。ステージ上の人数が減ったことで、江夏のドラミングをじっくり目で観て楽しめる時間となった。

蕪木も派手な踊りやアクションは抑え、あくまでも歌を表現する手段として自身の体を使い、全身で歌い上げていった。

前半ブロックはここで終了を迎え、メンバーが退場すると、LEDパネルに映像が流れた。ジュリアナの祟りの歴史を、ワンマンライブを中心に振り返る内容だ。江夏が31歳までにSHIBUYA O-WESTでワンマンライブが出来なければ音楽を辞める、という母との約束を果たしたというエピソードや、後楽園ホールに東京国際フォーラム、さらにはLINE CUBE SHIBUYAといった大きな会場でのライブも含め、当時のバンドを取り巻く状況等に触れながら辿った見ごたえのある映像が終わると、メジャーデビュー時のスタイルに衣装チェンジしたメンバーたちが再登場する。

ここではダンクと江夏を中心に、メジャーデビューにまつわるトークが展開。所属事務所も決まり、メジャーデビューしてからはライブ映像や舞台装置も豪華になり、また、固定給が入るようになって、ダンクはバイトを辞めて心も安定したという。そして江夏が“31歳までにO-WESTでライブが出来なければ音楽を辞める”と決めたのは27歳のときだと言い、そこから数えると約10年は経っているという、いわばジュリアナの祟りのひとつの歴史に触れつつ、加齢にまつわるジョークも交えて会場を沸かせていた。

MCブロックが終わると、ここからはライブ後半戦へと突入。ネルによる「みんなで踊ってバブルを呼び起こしていきたいと思います!」「みんなで『ジュリ扇』振って踊っていけますか!」という掛け声を合図に、江夏と矢島も楽器から離れて全員によるダンス&パフォーマンスでステージが展開していく。


江夏はお立ち台に立ち、「全力で夏していきましょう!」と声をかけると「泡沫の罪な夏」がスタート。王子様然とした江夏にマスコットのような矢島も楽器をマイクに持ち変えて歌い踊れば、蕪木は盛り上げ役に徹して叫び声を上げながら「いい波のってんねぇ~!」と煽る。

前半とは編成も役割も変わるという、これが一本のライブで二度美味しい、ジュリアナの祟りのライブ後半戦の醍醐味だ。江夏を崇めるようなケチャも巻き起こり、後半の主役は江夏であるというアピールと共に、会場の熱量が増していく。

「全力でキラキラしたらもっともっとキラキラしていこうか」という江夏の言葉から13曲目「キラキラ☆hero」へ。黄色をメインとしたまさに輝くような照明の下、パラパラダンスに手拍子、PPPHなど豊富なアクションでステージとフロアが一体となって盛り上がる。

江夏が「ダンクが可愛い」と叫べばメンバーとオーディエンスが「超可愛い」とコールする。さらに「佐川が可愛い」「超可愛い」、「ぶらぎが可愛い」「超可愛い」とコールが続くが、ラストの「矢島が可愛い」に対して誰もコールせず、矢島が不満顔になる…そんな演出を織り交ぜて観客を楽しませながら、ライブはノンストップで突き進む。

「キミクロニクル」では、ネルの「全力のコマネチちょうだい!」という言葉でオーディエンスも一緒にコマネチポーズを決めると、そこから一気にパラパラダンスタイムへ。キュートな「そのまんま祟り」もキレキレのダンスを披露する。

会場全体が中腰になって手を合わせ何かを願うような振りをしたり、江夏コールが生まれたりと、ステージとフロアが一体になることで楽しさが何倍にもなる、それが祟りのライブだ。

一体感という点では、続く「【事勿れ主義】SNSメッセンジャー【痛い人】」でも、蕪木の「おりたた!」という号令に合わせて“折り畳み”をするフロアの光景もまさしく一体感を体現したもの。

様々な振付が繰り広げられる中で、不動のセンターを務める江夏の、フロントマンとしての存在感も輝いていた。

引き続きダンスタイムに手拍子と、会場全体が大興奮という状況で披露されたのは「パンティーナイト♂」だ。「そのまんま祟り」のふたりが左右に、他のメンバーは江夏を先頭に縦一列に並ぶ十字のフォーメーションが展開するタイミングで、すぅっと矢島が姿を消した。

しばしの間矢島不在でライブは続くが、やがて裸にビキニパンツ、いやパンティー一丁な姿でステージに戻ってきた矢島。見た目のインパクトが大きい彼は、さらに目立つポジションであるお立ち台に陣取った。そして「みんなで踊ろうぜ!」との号令でお笑い芸人・バンビーノのネタ「ダンスィングフィッソン族」で有名な《ダンソン フィーザキー》で始まるあのダンスをパンティアレンジ(?)で披露する。“タタラー”もノリノリで一緒に踊れば、そんな光景を目にして蕪木は楽しそうに笑顔を振り撒いていた。

「紫陽花モードで責めてくれ!」以降も矢島はそのままパンティスタイルを続行。お立ち台に立ちながら、まるで自分に酔いしれるかのような動きでフロアを幻惑させていく。

なかなか目立つパートではないかもしれないが、バブリーMIXをはじめとする、各種コールのガイドとなるボードやフリップを掲げながら観客を誘導するダンクは、ステージ上にいながら裏方的な役割も担い、ライブを支える存在となっていた。

“うりゃ!おい!”のコールにパラパラダンス、さらには江夏が万歳を煽るなど、ライブ終盤になっても手数豊富で休む間を与えないジュリアナの祟り。

本日18曲目となる「無敵シュプレヒコール~このSを、聴け!~」の激しいトランスにのせて、さらにライブは加速。江夏がメインを務めつつ、蕪木も加わったツインボーカルが存在感を放っている。スポットで挟み込まれる、喉を震わす蕪木の圧倒的歌唱によって楽曲に厚みが増し、彩り豊かな表現を生み出していた。

矢島がお立ち台に上がると、会場全体から多数のシュプレヒコールが沸き上がり、また、曲中にフロアから「3、2、1!」というカウントの掛け声も飛び出すなど、声出しOKを改めて実感させてくれる場面も。

「ハッスル」コールが飛び交う中、本編最後となる「あーもー!アモーレ!!~アイツのタタリ~」へと突入。江夏は「渋谷、ラスト1曲盛り上がっていけますか! 全力で飛べるか渋谷! 全力でお前らの熱さを伝えてこい! サビでサイリウム、ハリセン、布、なんでもいいから回せ!」とフロアを煽る。

AメロからBメロにかけては、正拳突きのようなアクションや“折り畳み”が盛り込まれた振付で場内一体となり、サビでは江夏の煽り通り、オーディエンスたちは思い思いのアイテムを手にグルグルと回していく。江夏とダンクが肩を組みながら“折り畳み”をするという、チームの連帯を感じさせるコンビネーションも生まれるなど、ラストナンバーにふさわしい熱いステージが展開。そして最後は、指で作ったお金を表すサインを両手で交差させる“バブリーポーズ”で〆ると、余韻を残しながらメンバーはステージを去っていった。

少しの間をおいて、“タタラー”たちから「AYATRA~AYATRA~AYATRA」というアンコールが発生。するとLEDパネルに、ある映像が流れ始めた。ちなみにオープニング、そしてライブ中盤に続いて本日3度目となる映像だったが、“タタラー”たちは映像が始まるたびにほぼ全員がしゃがんで視聴していた。後ろの人でも映像が見やすいように、という配慮だとしたらなんと素晴らしいスタンスだろうか。

アンコールで流れた映像は、2018年11月1日に渋谷REXで公開された、メジャーデビュー発表時のもの。これを踏まえつつ、事前告知されていた今回の重大発表の内容が、ついに明かされた。

それは…「2022年一杯をもって、メンバーの給料が出なくなる事になりました」という衝撃の一報。これにはフロアもざわつく。

どよめきは収まらないまま、映像内では次々と2023年怒涛の展開が発表されていく。江夏のバースデーライブを新宿ReNYで、サポートメンバーであるノブのバースデーワンマンを東京キネマ倶楽部で開催すること。そして命名記念日ライブや3ヶ月連続無料ライブ、さらに最後の発表として、蕪木バースデーライブの、ジュリアナの祟りの史上最大キャパとなるTOKYO DOME CITY HALLでの開催決定が明らかになる。

給料がなくなるのに大会場でのライブ決定というこの事態を「奇跡体験!バブルビンボー」という、ジュリアナの祟りと縁のあるビートたけし出演の某番組を模したコピーで締めくくった。

全ての重大発表が終わると、ステージにメンバーが集結。今回の発表にまつわるトークを行った。もともとはTOKYO DOME CITY HALLでのワンマンを含めた各種ライブ情報が「重大発表」だったのだが、数週間前に給料が出なくなる、という事実を突きつけられ、重大発表の中身が変わったという裏話も。

「奇跡体験バブルビンボーしていきたいと思います」
「TOKYO DOME CITY HALLに向けて全力で頑張っていきたいと思います」

そんなふうに力強く語る江夏だったが、大きな発表事があるたびに新しいアー写を公開していたものの、貧乏なので今回のアー写使いまわし、という赤裸々トークも飛び出す。せめて新しいアイテムくらいは…ということで新衣装代わりとしてメンバーにピコピコハンマーが手渡された。

メンバーよりも小さなピコピコハンマーを手にした「そのまんま祟り」も合流し、江夏はドラムを、矢島はベースをスタンバイして、ここからアンコールスタート。

1曲目は「リグレット~君を想い返している~」だ。ライブ後半戦で鳴り響いていたユーロビートやトランスとは異なる、歌謡テイストを帯びた蕪木ボーカル楽曲で、生バンドならではの臨場感と共にライブは最後の上昇カーブを見せる。

早速ピコピコハンマーを使った振付で踊るメンバーたち。祟りと新アイテムの相性の良さを感じさせるパフォーマンスだ。振りに合わせたアクションやリップシンクしながらの江夏のドラミング、そしてキュートな「そのまんま祟り」のダンスも見どころ。

この曲では、矢島がメンバーたちからエアで頭を叩かれるという演出が入るのだが、今日はちょうどいい具合に皆がピコピコハンマーを持っており、この新アイテムを存分に活用して矢島の頭を叩いていた。デビュー早々、本領発揮のピコピコハンマー、おそるべし。


アンコール2曲目は、蕪木の「まだまだいけるよな! このライブのタイトルやってくよ!」という叫びと共に始まった「バブリー革命~ばんばんバブル~」。バンド編成を解き、江夏が再びメインボーカルとなる。蕪木との連動性を見せるツインボーカルは迫力満点だ。

「給料がなくなったメンバーの叫びを聞いていこうか!」という江夏の指示から、まずはダンクとネルがお立ち台で「うあーーーー」と泣き叫ぶような声をあげる。続く蕪木は「金(かね)」というシンプルなワードでコール&レスポンス。曲終盤には矢島もお立ち台で「金が欲しいか!」と絶叫する。


4分、5分の曲をその通り歌って終わりではなく、途中に様々な演出を入れ込むことでエンターテイメント度を高めていくのがジュリアナの祟りだ。

曲の終わりで再びバンド編成に戻り、まずは江夏がメッセージを伝える。

「給料の話はネタっぽくなっちゃいましたけど、TOKYO DOME CITY HALL、皆さんと一緒に埋めたいと思っています。史上最大キャパの挑戦、ぜひこれからも祟りと一緒に歩んでください。これからも一緒に、つらいことも、笑いながら楽しくしていきましょう!」

そしていよいよ、本日のラストを飾る一曲、「アクシデント」へ。蕪木は、仁王立ちで堂々と歌い上げていく。2時間超、歌にダンスにと激しいライブの最後でもその歌声は乱れることがない。

メンバーと一緒に手を振り踊るオーディエンスの背中からは、満足感とライブが終わってしまう寂しさの両方が溢れているようにも見えた。

ライブの終幕を迎える合図ともいえる、「アクシデント」の佳境。《いつかまたきっと逢えるよね》と蕪木が歌うと、全ての音が止まる。じっくりと時間をおいて《灼熱は》と歌詞を紡ぎ、再び会場は無音に包まれる。

ここで蕪木が感謝の思いを伝える。

「6月に私が憧れてたところにみんなが連れていってくれることがホントに嬉しいです。いつもたくさんお世話になってる渋谷REXで、いつも大事な発表させてもらって、ホントにここは思い出深いなって思います。今日みんなで、ここでたくさん盛り上がれてホントに良かった。どうもありがとう」


気持ちのこもったメッセージを届け終えると、蕪木は《恋の》と歌い出す。少し間を作ってから江夏のドラムを挟んで《セオリー》と歌い、同時に演奏も再始動。緩急や動と静の流れはジュリアナの祟りにとってライブを構成する重要なポイントとなっているが、まさに「アクシデント」でのこの組み立てはその最たるものかもしれない。

対に迎えた終演の瞬間。今日は『バブリー革命RAVE』4本目ということで、蕪木の号令のもと、最後は全員4回ジャンプを敢行してライブを締めくくった。


かつて、「ジュリアナの祟り」という自身の名前が使えなくなるトラブルに見舞われた彼ら。今回は『バブリー革命TV』シーズン2放送決定記念として行った4ヶ月無料ワンマンライブの最中に番組の放送が終了。そして果敢に無料ライブを組み、サポートメンバーのバースデーワンマンを東京キネマ倶楽部で、自身のワンマンをTOKYO DOME CITY HALLを行うという挑戦を掲げた矢先に、給料が出なくなるという大きな逆境にさらされてしまう。

それでもくじけることなく、いや、もしかしたら心が折れる瞬間もあったのかもしれないが、「なんとかなる!」と前へ進む姿勢を打ち出すジュリアナの祟りの姿は、世の中全体が逆境に包まれている今、より頼もしく映るのではないだろうか。

2023年、史上最大キャパとなるTOKYO DOME CITY HALL公演の成功を期待したい。

なお、ライブ後のアフタートークでは、12月9日に「楽曲の演奏頻度の年末調整無料ワンマン」と銘打ったライブを開催することを告知。これは、通常のライブにおいて演奏頻度が少ない楽曲たちを披露するライブになるという。

久々にライブに来た人にとって、知らない曲ばかりのセットリストでは楽しめないだろうという配慮から、基本的には定番のラインナップでライブを行っているというジュリアナの祟り。この方針は今後も守っていくとのことだが、そういう意味でもこの年末調整ライブは、普段なかなか演奏されない楽曲を楽しめる貴重な機会となりそうだ。

取材・文◎ほしのん(https://twitter.com/hoshino2009)


セットリスト<4ヶ月無料ワンマン「ジュリアナの祟りのバブリー革命RAVE」>ファイナル公演

2022年11月1日 渋谷REX

01.SAQRA
02.薄紅色の淡い夢の中で~バブルの呪文はAYATRA~
03.ギリギリ勝負な僕たちは
04.夏のyou
05.しゅわわ。なシャララ。
06.結論
07.the end
08.だーりん
09.儚きピオニー
10.九月の雨~scene88~
11.New Scene
12.泡沫の罪な夏
13.キラキラ☆hero
14.キミクロニクル
15.【事勿れ主義】SNSメッセンジャー【痛い人】
16.パンティーナイト♂
17.紫陽花モードで責めてくれ!
18.無敵シュプレヒコール~このSを、聴け!~
19.あーもー!アモーレ!!~アイツのタタリ~

EN
20.リグレット~君を想い返している~
21.バブリー革命~ばんばんバブル~
22.アクシデント

ライブ情報

2022/12/9(金)
ジュリアナの祟り無料ワンマンライブ
楽曲の演奏頻度の年末調整無料ワンマン 「ミディアムレア」
会場:新宿SCIENCE
開場17:45開演18:00
※情勢を鑑みて変更となる可能性がございます

▼チケット
入場無料+ドリンク代別途¥600

▼受付URL
https://t.livepocket.jp/e/1209free
一次抽選11/15(火)23:59までエントリー受付中

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