Base Ball Bear、3度目の日本武道館ワンマン開催

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Base Ball Bearが11月10日、10年ぶり3度目の日本武道館単独公演<Base Ball Bear 20th Anniversary 「(This Is The)Base Ball Bear part.3」>を開催した。同公演のオフィシャルレポートをお届けする。

◆Base Ball Bear画像

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2022年11月10日、Base Ball Bearがバンド結成20周年イヤーの最終日にあたる日に10年ぶりにして自身三度目となる日本武道館単独公演<Base Ball Bear 20th Anniversary 「(This Is The)Base Ball Bear part.3」>を開催した。

お馴染みの出囃子SEであるXTC「Making Plans For Nigel」が正真正銘満員の武道館に鳴るとオーディエンスから万雷の拍手が起こり、小出祐介(Vo,G)、堀之内大介(Dr,Cho)、関根史織(Ba,Cho)がステージに登場。軽くそれぞれのサウンドチェックをし、いつも通りドラムセットの前で3人が声を掛け合うという大切なルーティンを経て、1曲目「17才」からライブはスタートした。2007年にリリースされたメジャー2ndアルバムの表題曲が、あのころの青い光輝はそのままに熟成されたスリーピースのグルーヴをもって放たれ、オーディエンスからは自然発生的にハンドクラップが起こり武道館の熱量をじっくり上げていく。2曲目は現時点の最新アルバムの表題曲「DIARY KEY」だ。イントロで小出がひとこと「こんばんはBase Ball Bearです!」と挨拶。各セクションの輪郭が際立つ盤石のアンサンブル、その迫力と精度の高さを生々しく響かせてみせる。一転して、堀之内のカウントからスリリングに疾走した「LOVE MATHEMATICS」ではそのライブ強者ぶりをいきなりまざまざと見せつけ、オーディエンスのテンションを一気に引き上げた。

堀之内が「これだけ多くのみなさんに来てもらっていきなり若干、感極まってます」とこぼした最初の短いMCタイムのあと小出が「我々のメジャーデビュー曲を聴いてください」と告げ始まった4曲目の「GIRL FRIEND」以降は、初期から中期の楽曲が連なり、その音楽模様はこの20年をつぶさに追いかけてきた人には沁み入るものがあっただろうし、この日武道館で初めてBase Ball Bearのライブを体感したという人は至極フレッシュな感触を覚えたのではないだろうか。あるいはその逆も然りで、Base Ball Bearが貫きクリエイトしてきた音楽像に息づいている青いまま色あせない生命力の高さをあらためて提示するような趣があった。

小出曰く「武道館のシビアな退館時間」も意識しつつ「Base Ball Bearの持ち味」でもある長いMCを挟み、小出、堀之内、関根のトライアングルがマイクリレーした「ポラリス」から「changes」までの流れもまた、スリーピースバンドとしての強靭さと矜持をその音と歌で力強く示した。





本編最後のMCで小出はこう言った。

「三度目の武道館の挑戦権を持つことができたのは、この20年応援してくださったみなさんのおかげだと思ってます。ありがとうございます。我ながらBase Ball Bearというバンドはメンバーが抜けたり、この20年みなさんがバンドを追いかけていくモチベーションを提示できてきたかのかわからないですけど、自分たちのやりたいことを追求し、そこを信じて三度目の武道館ができるくらいのキャリアを積むことができました。本当にありがとうございます」──小出祐介

さらにこうも彼はこう続けた。4人時代のBase Ball Bearが終わり、スリーピースバンドのBase Ball Bearになってから新たに積み重ねたものがある。だからこそ三度目の武道館ライブができた、と。そして、「今だからこそキッズな気持ちで作れた」という10月にリリースされたばかりの最新曲「海になりたい part.3」が披露された。説得力に満ちたサウンドプロダクションと歌の求心力も誇るBase Ball Bearの現在地を武道館に刻みつけ、ここからライブは後半のセクションへ。

「すべては君のせいで」、「「それって、for 誰?」part.1」、「十字架 You and I」、音源では客演に迎えているRHYMESTERのMummy-Dと宇多丸のパートも小出が威風堂々と背負う「The Cut」と、ブラックミュージックのメソッドをBase Ball Bearシグネチャーなロックサウンドへと昇華させたタフな楽曲群をもってオーディエンスの身体を激しく揺らした。そこから武道館の熱を高めたまま「stairway generation」、そして「ドラマチック」と繋げ本編を終えた。

鳴り止まない拍手。会場が暗転したままメンバーがステージに再登場し鳴らされたアンコール1曲目の「風来」をドラマティックな様相で演奏し終えると、2023年に開催するツアーの発表とオーディエンスへの絶え間ない感謝をメンバーが述べ、最後はインディーズ1stミニアルバムの表題曲であり、ライブでも育み続けてきた「夕方ジェネレーション」、そして、《生きている 音がする やんでも また再生しよう》というフレーズが感動的に武道館全体に響き渡った「ドライブ」で<Base Ball Bear 20th Anniversary 「(This Is The)Base Ball Bear part.3」>は幕を下ろした。


文◎三宅正一
撮影◎AZUSA TAKADA / Viola Kam (V'z Twinkle)

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なお、会場限定で販売されたシングル「海になりたい part.3」が、カップリング曲を変更して映像コンテンツや特典を追加した特別パッケージとして発売されることも決定している。完全受注生産アイテムとなり、11月27日までビクターオンラインストアにて注文を受け付ける。

シングル「海になりたい part.3」VOS限定受注生産盤

NZS-902 ¥ 6,600(¥6,000+税)
※CD+Blu-ray
予約受付期間:2022年11月10日(木)21:00〜11月27日(日)23:59
受付ページ:https://victor-store.jp/item/34820

CD収録内容:
1. 海になりたい part.3
2. SEVENTEEN

BD収録内容:
TOUR『DIARY KEY』 at 中野サンプラザ
日比谷ノンフィクションIX at 日比谷野外大音楽堂

特典:
20周年オリジナルスマホストラップ
「メンバー直筆サイン入り」EPサイズデカジャケ

Digital Single「海になりたい part.3」

2022年10月12日(水)配信開始
https://baseballbear.lnk.to/umininaritai3

<Base Ball Bear TOUR 2023(仮)>

2023年3月8日(水)東京・Zepp DiverCity(TOKYO)
18:00 open / 19:00 start
オフィシャルモバイルサイト「べボ部」にてチケット先行受付
べボ部:https://smam.jp/bbb
詳細:https://www.baseballbear.com/live/

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