【対談】スターベンダーズ × HEESEY、「ハッピーでラッキーな出会いに感謝してます!」

ツイート
no_ad_aritcle

去る11月19日からライヴハウスでの対バン形式によるジャパンツアーを展開中のスターベンダーズ。22日の京都・磔磔ではHEESEYとの共演を果たしているが、これがHEESEY自身にとっては、THE YELLOW MONKEY時代に一度も立ったことのなかったこの由緒あるライヴハウスへの実に34年ぶりの帰還の機会となった。しかもスターベンダーズに並々ならぬ関心を抱く彼は、その前夜のうちに京都入りし、同会場で彼らの京都公演第一夜を目撃済だったのである。

◆スターベンダーズ × HEESEY 画像

素敵な縁の始まりを予感した筆者は、さっそく両者の対談取材を申し込み、22日の公演終了後、歴史の染みついた磔磔の楽屋でそれが実現した。双方のステージが終わり、搬出作業が進む中でのごく短時間の会話ではあったが、その場の和やかな空気感が伝われば幸いだ。ちなみにスターベンダーズ側はキミ・シェルター(Vo, G)、クリス・トカイ(G:これまで彼の姓については“トカジ”と表記してきたが本人に確認したところ読み方は“トカイ”が正解だとのこと)、アーロン・レセイン(B)、エミリー・ムーン(Dr)の4人が勢揃い。筆者が出る幕がないほど、会話は自然に転がっていった。

   ◆   ◆   ◆

■年齢なんて関係ない
■最高にバッド・アスだった

──まずは皆さん、お疲れさまでした。最高の夜になりましたね!

キミ:オツカレサマデス!

HEESEY:YEAH!! 俺、京都でプレイすること自体がとても久しぶりだったんですよ。THE YELLOW MONKEYの場合、大阪の大きな会場でライヴをやると京都に来る機会がなくなりがちなところがあるし、何を隠そうソロとして京都にやって来たのも4年振りでして。今回、こうしてスターベンダーズに誘ってもらえてこの場所でできたことをとても嬉しく思ってます。この磔磔には昔やっていたバンドで出たことがあるんだけど……おそらくその当時以来、34年ぶりということになるはずで。

クリス:34年前というと……俺はまだ生まれてない(笑)!

HEESEY:あはは! いったい何年生きてるんだって話になりますけど(笑)。


▲スターベンダーズ/11月22日@京都・磔磔

──HEESEYさんはステージ上でも言ってましたよね。「このツアーの対バン相手の中でも最年長だ」って。

HEESEY:もう疑う余地もなく(笑)。来年はついに還暦ですから!

キミ:全然そんなふうに見えないわ。だけど年齢なんて関係ないし、スタイルの問題だと思う。今夜のステージも最高にロックンロールだったし、最高にバッド・アス(“超サイコー”といったニュアンスのスラング)だった!

クリス:うん、間違いない!

HEESEY:YEAH!!(笑)

キミ:HEESEYさん自身を含め、皆さんミュージシャンシップの高いメンバーばかりだし、すべてが素敵だった。こうして同じステージに立つ機会を得られたことを私たち自身、とても光栄に思っているんです。というのもTHE YELLOW MONKEYとは前々から縁を感じていたので。以前『JAPANESE ROOMS』というEPを出した時、そのジャケット写真がTHE YELLOW MONKEYのアーティスト写真に似ていると話題になったことがあって、ファンの人たちも私たちに「日本にはこんなに超ビッグなバンドがいるんだぞ」と、その存在を教えてくれていたんです。だからなんだか今は、あの時点から描かれ始めた線がひとつの円として繋がったというか、まさに月が満ちたような感覚でもあって。

HEESEY:そうだったんだ! 実は俺も、THE YELLOW MONKEYのメンバーたちに「今度こういうバンドとやるんだよ」とスターベンダーズの写真を送ってみたところ、みんなかなり衝撃を受けたみたいで。なにしろグラムロック好きが揃ってるバンドだから「本当に最近のバンドなの?」という声があったりもして(笑)。だけどホント、世代は違うけど同じDNAを感じるんですよ。

キミ:そんなふうに言ってもらえること自体、とても光栄に思います。

HEESEY:しかも、ちゃんと今の時代を通過してるというか。俺たちがリアルタイムで聴いて育ってきた音楽、遡りながら掘り下げてきたようなロックに通じる要素もありながら、音楽的にアップデートされてるというか。曲によってはマリリン・マンソンあたり以降のアメリカを思わせるものもあるし、2000年代以降ならではのモダンなロックになっていると思う。単なる回顧主義に陥っていないのが素敵だなって。

エミリー:アリガトウゴザイマス。昨夜と今夜のライヴを観ただけでそこまでしっかり解釈してくださるなんて、すごく嬉しいです。

アーロン:うん。でも実際、まさに今の指摘の通りだと思う。僕らは回顧的なバンドではないし、そう見られることには抵抗がある。もちろん古き良きロックを通過してきたことも間違いないけど、自分たちなりに“今”というものを捉えているつもりだし。

クリス:うん。スピーカーから実際に出てくる音こそが自分たちの音だと思っている。


▲キミ・シェルター(Vo, G)


▲クリス・トカイ(G)

──ライヴで聴こえてくる音がすべてを伝えてくれるはずだ、ということですね。それにしても今回のツアーはすごい過密スケジュールですよね。11月18日に東京に到着して、翌日から渋谷WOMBで二夜公演があって、すぐさま京都に移動して磔磔での二公演を終えたわけですが、明日(23日)も東京でライヴがある。

HEESEY:すごい日程ですよね。アメリカでもいつもこんな感じでツアーを?

キミ:これくらいは結構普通よ。最長で29日間連続ライヴということもあったわ。

HEESEY:すごい! ほぼ1ヵ月、毎日ライヴ(笑)。しかもいろんな場所を廻ったわけだよね?

キミ:ええ。ただ、そういうツアーは大変ではあるけれど、演奏すること自体に喜びがあるし、日々ライヴを重ねていくことで起きる特殊な効果みたいなものってあるじゃないですか。毎日演奏を重ねるほどにくたくたになってきてるはずなのに、どんどん自分たちがベターになっているのを実感できるところがあるというか。

HEESEY:あるある! 俺もTHE YELLOW MONKEYでは1本のツアーで113公演ということもあったし。

キミ:日本でその本数? すごいことだわ。

HEESEY:しかも1本もキャンセルしなかった。そのうち40公演くらいはアリーナショウで、そのツアーの過程を映像に収めたりもして。


▲アーロン・レセイン(B)


▲エミリー・ムーン(Dr)

キミ:たとえばそういった長いツアーの際に、アメリカとかのバンドがオープニングアクトを務めたりしたことは?

HEESEY:いや、全然。

キミ:私たち、応募してもいいかしら(笑)?

HEESEY:あはは! それも素敵なアイデアだけど、俺が思ったのは「もっと日本各地を廻ってもいいんじゃないかな?」ということで。自分自身、各地にイベンターやライヴハウス関係者の知人がいて、すごく熱心に取り組んでるのを知っているので。土地によってはなかなかお客さんが集まりにくかったりもするんだけど、大都市以外で演奏することにも意味があるはずだし、そういうツアーをすることで日本のアザーサイドを見られるんじゃないかなとも思うし。

クリス:素晴らしい。俺たちに是非、もっといろいろな日本を見させてください!

HEESEY:OK!(笑)もちろん、それをビジネスとして成立させるのがすごく難しいことは、俺自身も経験上よくわかってるんです。だけど普段からアメリカで29連チャンみたいなライヴ活動をしているようなバンドであれば、日本みたいに小さな国はむしろ廻りやすいんじゃないかな。実は俺自身も最近、ベース1本抱えてのツアーなどを経てきて、日本ならではの魅力、面白さを再発見したようなところがあるんです。地方の街には大都市にはない魅力があると実感しました。

エミリー:すごくわかる。アメリカをツアーするうえで最大の問題は、国自体があまりに広大すぎて移動距離がめちゃくちゃ長くなること。なにしろアメリカには新幹線みたいな素晴らしいものがないので(笑)。私たちにとって日本での移動はむしろ楽ちんだわ。

キミ:新幹線には今回初めて乗ったんですけど、すごく合理的だなと思ったわ。

アーロン:アメリカでのツアー生活の90%はドライブだからね。

HEESEY:大変そうだなあ。それこそアメリカのバンドは昔からツアー中のせつない気持ちを歌詞にしてきましたよね。モトリー・クルーみたいに行く先々でハチャメチャやっていたはずのバンドにも「ホーム・スウィート・ホーム」みたいな曲がある。今夜もロックしたいけど家が恋しくもある……そんな気持ちでツアーしてるんだろうな、と想像させられるところがあって。正直、そういうツアーにもちょっと興味があるんだけど。

◆インタビュー【2】へ
この記事をツイート

この記事の関連情報