【インタビュー】THE MICRO HEAD 4N'S、新ボーカルを迎えて第四期本格始動「今ならもっとすごいものができる」

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THE MICRO HEAD 4N'Sが12月13日、リテイクベストアルバム『NEW GENERATION』をリリースする。収録曲は全13曲。2011年のバンド始動時からの代表曲がセレクトされたという意味では、第三期THE MICRO HEAD 4N'Sまでを総括するベスト盤であり、新ボーカリストKEKEを迎えた初作品という意味では、第四期の未来を指し示すリテイク盤でもある。

◆THE MICRO HEAD 4N'S 画像 / 動画

2021年5月、前ボーカルが脱退。2022年8月に新ボーカルKEKEの加入。その1年数ヶ月の空白期間には、OFIAMやTHE MICRO HEAD 4N’S Still Nightといった別プロジェクトの立ち上げ、さらにkazuya(G)とSHUN.(G)はFANTASTIC◇CIRCUSの転生、ZERO(B)とTSUKASA(Dr)はLuv PARADEを再始動させるなど、新たな動きがあった。これら動向は、THE MICRO HEAD 4N'Sというバンドの先行きの不透明さを示唆するようでもあり、事実、kazuyaはインタビューで「あのときはマイフォを終わらせようと思っていた」と振り返るシーンもあった。しかし、結果として真実は逆方向へむかった。第四期THE MICRO HEAD 4N’Sは着々と足場を固め、数々の別プロジェクトが第四期に与えたのは刺激とインパクト。そして彼らは11月13日、新宿BLAZEにて現メンバーでの初ライヴ<THE MICRO HEAD 4N’S 4th NEW GENERATION>を成功に収めたばかりだ。

BARKSは、第三期終了からKEKE加入までの道程を辿ると同時に、ボーカリストKEKEのスタンスや姿勢を浮き彫りにする。さらには、完成したリテイクベストアルバム『NEW GENERATION』の聴きどころやバンドのこれからについてじっくりと訊いたロングインタビューをお届けしたい。第四期THE MICRO HEAD 4N'Sは続々とライブやイベント出演が決定している。

   ◆   ◆   ◆

■第四期を最高のカラーにするために
■必要なことはなんでもやるつもり

──第三期THE MICRO HEAD 4N'S終了後、新たなボーカリスト探しを始められたわけですか?

kazuya:そうです。THE MICRO HEAD 4N'S Still NightやOFIAMという別プロジェクトで動いている裏で、SHUN.とZEROが中心になって、バンドが求めるボーカリストを探してました。


▲KEKE (Vo)

──具体的にどういった人材を求めていたんですか?

SHUN.:同じ目線で、同じ熱量で、同じ目標を持って向き合える人がいいなと。そうなるとやっぱり同じ時代を生きてきた人がいいのかなと思って同世代で探してたんですよ。だから、そのときここ(KEKE)はまったく引っかかってなかったです(笑)。

ZERO:会って話してみたら、同世代感覚でしたけどね(笑)。

SHUN.:ええ、中身は同年齢でした(笑)。

TSUKASA:令和の時代に“平成生まれの昭和の男”っていうSHUN.さんがKEKE君に付けたキャッチフレーズ通りだなって思います。

KEKE:人は見かけじゃないっていうことです。

SHUN.:……それはどうかな(笑)。

──同じ価値観であることと、あとはやはり歌の面も重視されましたか?

kazuya:いや、歌に関しては二の次だったかな。僕はどんなボーカルに対しても曲を書ける自信があるので。でも、中身だけは作れないから。……そうそう、最初にSHUN.から、「歴代のボーカルはみんなイケメンじゃん? そんなイケメンなんてこれから見つかんないよ」って言われて。

──イケメンは選定基準ではなかった(笑)?

ZERO:全然ないです(笑)。もう中身っすね。

SHUN.:結果、顔もよかったねっていう。


▲kazuya (G)

──最初の出会いは、2019年10月に行われたライブイベント<Crazy Monsters>での共演でしたよね。当時のKEKEさんが在籍していたAMBEEKと対バンして。その後、THE MICRO HEAD 4N'Sの初代ボーカリストRickyさんからKEKEさんを紹介されたという?

KEKE:そうです。AMBEEKの解散が決まった時に、今後の音楽活動をどうしていくのか?っていう相談も含めて、Rickyさんと食事をさせてもらって。そこでいろいろお話をする中で、THE MICRO HEAD 4N'Sがボーカルを探しているという話もあったんですよ。僕としては、Rickyさんに高いゴハンをおごってもらいながら、THE MICRO HEAD 4N'Sを紹介してもらったっていう、美味しいだけしかない食事会で(笑)。なので、Rickyさんあっての今回の加入だと思うので本当に感謝してますね。

kazuya:加入前にTHE MICRO HEAD 4N'Sの曲を歌ったデモをKEKEに送ってもらったんですよ。歌もすごくよかった。それに僕が得意としてるキーのレンジが上手だったので、これはいいなと。

──デモとはいえ緊張しましたよね? 歌唱テストでしょうから。

KEKE:そうですね。でもそこで僕は、ほぼほぼ歌を直さないで送ったんですよ。バンドへの加入経験って、今回が人生で二度目なんですけど、1回目の時はバチバチに歌を直したデモを送ったんですね、少しでも自分を良くみせるために。でも今回は、ありのまま。弱いところもみてもらった上で判断してもらいたかったんです。取り繕った自分をみせても、間違った審査しかできないと思ったから。緊張しましたけど、“今の自分のレベルはこれくらいです”っていうのを知ってもらうことに集中して歌いましたね。

──先ほどSHUN.さんがおっしゃっていたように、熱量が高いですね、KEKEさんは。

SHUN.:あと求心力もあるんです。もう4〜5年一緒にいる感じになってます。年上を転がすのも上手いんですよ(笑)。

kazuya:上手いよな〜。俺ら大人チーム、みんな転がされてる(笑)。

SHUN.:コミュニケーション能力が非常に高い男で。仕事に関わらず、プライベートまでガンガン踏み込んできますからね、いい意味で。

KEKE:壁なんか作ろうもんなら、ガンガン壊していきます(笑)。ただ、最初は“まだメンバーとしての実感が湧かない”みたいなことをSNSに書き込んだことがあるんですよ。でもある時、“第四期って冠がついてるTHE MICRO HEAD 4N'Sは、この僕がいるものでしかない”ってことを自覚して。だったら、“この5人が初めて組んだバンドって感覚でやろう”と思ったんです。当然僕は、“第四期が一番いい”と皆さんから思われたいので。それなら第四期を最高のカラーにするために必要なことはなんでもやるつもりです。


▲SHUN. (G)

──頼もしいですね。

kazuya:そうですね、彼はもうバンド内に自分の居場所を作り上げているんで。で、この第四期THE MICRO HEAD 4N'Sが始まってから、具体的な夢ができたんですよ。

──その夢とは?

kazuya:今、僕とSHUN.がFANTASTIC♢CIRCUS (※FANATIC♢CRISISの転生)を始動させたことはBARKSインタビューでもお話したとおりですけど、その一発目の野音ライブをTHE MICRO HEAD 4N'Sのメンバー全員が観に来てくれたんです。ライブ後、KEKEから出てきた言葉が「野音やりたいっす!」というもので。僕個人としても野音は特別な場所だし、“THE MICRO HEAD 4N'S”の全員であのステージに立てたら泣くだろうな”と。だから、“あの場所に向かって走っていこう”を目標に、さらに結束力が高まりました。

──その第一歩となる第四期初音源が、リテイクベストアルバムという形でリリースされます。

kazuya:まだ新曲は作りたくなかったんですよ。“THE MICRO HEAD 4N'Sってこういうバンドなんだ”っていうことをKEKEの中で一度消化してほしいと思ったから。まずこれまでの楽曲のリテイクであり、ベストを。

──ライブとレコーティングではまた異なるでしょうから、ライブを重ねるだけでなく、音源にすることで第三期までのTHE MICRO HEAD 4N'Sを自身のものにするという選択ですね。

KEKE:たしか選曲基準はミュージックビデオになってる曲でしたよね。だから代表曲が集まっているんですけど、アレンジ的にも凝っているものばかりで難しかったです。

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