【俺の楽器・私の愛機】1158「絶対これを買え！」

【Aria Pro II TS-600】（神奈川県横浜市　harmony＆kay　62歳）


1052でのAirline Jupiter ご紹介ありがとうございます。２回目は、今はビザールですが、始まりは・・これ。

1980年、前年大学生活スタートして、念願のバンド結成。学園祭のステージにも立ちましたが、フォークギター＆ボーカルの音量に不満もあって、いよいよエレキ購入を決意、進級前の春休みにバイトして資金は万全。ちょっと不安もあって、高校時代のフォーク同好会の相棒（本職はロックギタリスト、当時の学校で一番上手いとされていたK君）に電話して、付き添いをお願いした。「まかせろ！」の一言でいざ御茶ノ水。漠然とテレキャスモデルがいいな～と思っていた私に、確かS楽器店だったと思いますが、着くや否や、「これを買え！」と指差す先に、今回のAriaちゃんがおりました。「絶対に後悔しない！・・・」から始まって、どんだけいいギターかウンチクを聞かされ、気がついたらギターを抱えて電車に乗ってました。確かアンプもYAMAHA JX20を同時に買ったと思います・・・。

大学卒業後は就職して激務となりバンドどころではなく、たまに会社の宴会バンドでベースやドラムなどやってお茶を濁してました。

そしてコロナ禍の今、40年ぶりにメンテナスに出して、消耗部品交換、ボディケアしていざ鳴らしてみるとビックリ！こんな太い音だったっけ？？発売当初、理論上は「144音色＋α」のトーン・セレクトが可能とありましたが、実にいろんな音色が出せます。当時フォークギターから持ち替えたばかりで、ジャカジャカ弾くだけだったので、あまり追求していませんでした。

「今頃わかったの？バカね～」とにっこり微笑む彼女（勝手に女性化）・・このスペックで当時を考えたら、K君の「後悔しない」は正しかったとつくづく思ってます。時々内蔵ブースターのスイッチをオンにして彼女の長年のストレス解消で、叫ばしています。




　　　◆　　　◆　　　◆

K君、正しい。同じ頃だと思いますが、私も御茶ノ水の下倉楽器まで行ってTS-600を買いました。色も同じウォルナット。おまけにバッテリーチェッカーが付いていたなぁ。アレンビックやB.C.Rich系のスルーネックが最上位と評価されていた時代、Greco GOやYAMAHA SC、KAWAI F-IIIやThe Kasugaでもスルーネックが続々登場する中、TS-600が6万円という絶妙な価格で登場、B.C.Richと同じようなサーキットが付いていてこの値段は激アツやんけ、となけなしのバイト代をかき集めて買いに行ったっけ。本当はディマジオPUが付いたTS-800が良かったけど、そこまでは手が届かなかったなぁ。ギブソン＆フェンダーへの強い憧れに心を奪われていたので国産オリジナルには興味がなかった中で、初めて新品購入した国産モデルでした。あの頃の日本製ギターには、夢と希望がぎっしり詰まっていたのです。ちなみにイニシャル的に私もK君。（JMN統括編集長 烏丸）



◆【俺の楽器・私の愛機】まとめページ