【ライブレポート】AI、全35公演10万人動員<AI DREAM TOUR>のファイナルにAwichやRIEHATAが集結

ツイート
no_ad_aritcle

AIが12月9日、全国ツアー<AI“DREAM TOUR“>の追加公演<AI“DREAM TOUR” FINAL>を東京・国際フォーラム ホールAで開催した。最新アルバム『DREAM』を携えた今回のツアーは2022年5月にスタート。“FINAL”と銘打たれたこの日のライブでは、豪華なゲストアーティストとのコラボも実現。R&Bを軸にした多彩な音楽性、真摯なメッセージ、華やかなエンターテインメントを併せ持ったステージを繰り広げた。

◆AI 画像

オープニングは、このツアーのために1000人超の応募者から選ばれた女性ダンサー4人の強烈なパフォーマンス。ステージの上段にAIが姿を見せると、オーディションは熱狂的な拍手で包まれた。1曲目は「Not So Different Remix」。“私たちは違わない”というメッセージを刻んだ楽曲が響き渡り、会場全体が高揚していく。楽曲の途中で女性ラッパーのAwichが登場。冒頭からスペシャルなコラボを目の当たりにした観客のテンションは早くも最高潮だ。さらに「VOICE」「最終宣告 (Last Words)」と強い意志を刻んだナンバーを披露。迫力に溢れたボーカルはまさに圧巻だった。



ここからは心温まる楽曲を堪能できるコーナーへ。まずはピアノのソロ演奏に導かれた代表曲「Story」。“一人じゃないから 私がキミを守るから”というフレーズを観客ひとりひとりに手渡すようなステージングによって、大きな感動を生み出した。続く「ママへ」「パパへ」では、客席の“ママ” “パパ”をステージに上げ、すぐそばで目を見ながら歌う演出も。ファンに対する温かい思いが伝わってくる場面だった。

コーラスの植松陽介とのデュエットによる「So Special」、高橋あず美をフィーチャ―した「For my sister」の後は、AIのエンターテインメント性を体感できるゾーンへ突入。“Dream”のロゴが掲げられたステージにゴールドの衣装に身を包んだAIが登場すると、会場はいきなり'70年代のソウルショーの世界に変貌。オーセンティックなファンク、ソウルを軸にしたバンドサウンドに乗って、観客は気持ちよさそうに体を揺らし始める。ジェームス・ブラウンのマントショーを想起させる演出も楽しい。



ここからライブは後半。アルバム『DREAM』収録曲「IN THE MIDDLE」を起点に強度の高い楽曲を続け、心地よい興奮へと結びつける。そして「First Time」では世界的ダンサーのRIEHATAがマイクを持って登場。“初めて”をテーマにしたリリック、キレのいいダンスを軸にしたレアなコラボレーションが実現した。

その後もバンド、ダンサーと一体となったステージを展開。R&B、ヒップホップを軸に、ロック、ラテンなどを取り込んだハイブリッドな音楽性も最高だった。ジャンルの枠を超えたサウンドもまた、彼女の大きな魅力だ。




本編のラストは“ほんの少しだけ 想い合うダケで 何かが変わるかもしれない”というラインがまっすぐに伝わってきた「I Wanna Know」、そして、アルバム『DREAM』の最後に収められた「WE HAVE A DREAM」。ダンサー、バンドメンバーを丁寧に紹介するAIの姿も印象的だった。その根底にあるのは、ツアーを共にしてきた仲間への信頼と愛だ。

鳴り止まないハンドクラップに導かれ、AIが再びステージに登場。「ファイナルだからって気持ちが昂り過ぎちゃいけないと思って。やっとここで開放できます」と笑顔で語り掛けた。アンコールの1曲目は新曲「Start Again」(『きっかけは、キットカットで。』新TVCM第2弾ソング)。タイトル通り“もう一度始めよう”とリスナーを鼓舞するこの曲は、AIの新たなアンセムとして浸透しそうだ。




さらに「アルデバラン」(NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」)を歌い上げ、ラストの「ハピネス」へ。祝祭感にあふれたサウンドと前向きな意志を込めた歌が広がるなか、ライブはエンディングを迎えた。

約半年間に及ぶツアーで、アーティストとしての多彩な魅力を見せつけたAI。幅広いサウンドと表情豊かなボーカル、そして、真摯でポジティブなメッセージを共存させた彼女は来年以降、さらなる飛躍を遂げることになりそうだ。



取材・文◉森朋之
撮影◉上飯坂一/cherry chill will

この記事をツイート

この記事の関連情報

*

TREND BOX

編集部おすすめ

ARTIST RANKING

アーティストランキング

FEATURE / SERVICE

特集・サービス