yonawo、<Yonawo House Tour>が東京でファイナル

ツイート

yonawoのライブツアー<Yonawo House Tour>が12月11日、東京・ザ・ガーデンホールで最終日を迎えた。そのオフィシャルレポートをお届けする。

◆yonawo画像

   ◆   ◆   ◆

12月11日、yonawoが<Yonawo House Tour>のファイナルとなる東京公演を恵比寿ガーデンホールで開催した。2022年1月に地元・福岡から上京し、4人で共同生活をしながら自宅スタジオでニューアルバム『Yonawo House』を完成させたyonawo。全国12カ所を回ってたどり着いたこの日は、バンドにとって新たな挑戦をスタートさせた実りある一年を締め括るライブとなった。

アンビエントなSEとともにメンバーがステージに登場し、幻想的なライティングの中で『Yonawo House』収録の「tonight」からライブがスタート。80年代テイストな温もりのある曲調で幕を開けると、続く「苺」ではチルな印象の音源とは異なるフィジカルな演奏を聴かせ、間奏では田中慧が強烈に歪んだベースを響かせて、アウトロでは野元喬文がヘヴィなリズムを叩き出す。『Yonawo House』は元never young beach/PAELLASのギタリストだった阿南智史がプロデューサー的な立ち位置で参加したことによって、これまで以上にギターの存在感が強い作品となっていたが、それを反映するように序盤は荒谷翔大がギターを持つ曲が続き、「Lonely」では軽快なカッティングを聴かせる。さらには「Lonely」のアウトロからシームレスに「26時」へ繋げると、ファンキーな演奏によって場内の温度がジワジワと高まっていった。


「みなさん、Yonawo Houseへようこそ」と言って始まったMCでは、この日のライブがマスクをしていれば声出しオッケーであることが伝えられ、大きな拍手とともにひさびさの歓声が飛び交い、ステージ上のメンバーも嬉しそうな表情を見せる。斉藤雄哉がドラムの横に座ってギターを弾いた「yugi」からはyonawoらしいメロウな曲が続き、イントロでサイケデリックなジャムを聴かせた「ijo」から「ダンス」への流れでは斉藤がシンセを弾く場面も。「good job」では心地いいループに乗って荒谷がスキャットを披露して、ボーカリストとしてのさらなる成長も印象付けた。

「クリスマスが近づいてきてるので、東京だけ特別に」と言って披露された「はっぴいめりいくりすます」では、赤と緑の照明も手伝ってアットホームなクリスマスパーティーのような雰囲気に。演奏が終わると客席から「メリークリスマス!」の声が飛び、場内が笑いに包まれる。野元が「口トランペット」で斉藤のギターと掛け合いをした「雨宿り」のメロディーも「星に願いを」を彷彿とさせる部分があり、どことなくクリスマスムード。オレンジの照明で斉藤がスケールの大きなギターソロを聴かせたジャズバラード「sunset」や、ステージ後ろからのライティングでメンバーの姿が影になり、神秘的な雰囲気を作り上げた「hanasanai」は、演出も非常に効果的だった。

故郷への愛が語られた「天神」からライブは後半戦に突入し、「After Party」では《Keep on rolling rolling rolling/Keep on trying trying trying》のリフレインとともにステージとフロアが再び熱を帯びていく。そのまま人気曲の「矜羯羅がる」を続けると、間奏でchelmicoの鈴木真海子、さらにはラッパーのSkaaiがゲストとして登場し、盛り上がりは最高潮に。再び野元の口トランペットでひとしきり盛り上がると、斉藤の艶やかなギターから始まる「tokyo」では、Skaaiと鈴木に続いて荒谷が立ち上がってラップを披露し、《働くWhy you Tokyo life/ねえ 今週 報酬は?》《Kiss me just like I do/阿呆みたいに》というコーラスをオーディエンスと大合唱。まさにYonawo Houseのホームパーティーに招かれて、お互いの日々の仕事や生活をねぎらうような、親密で、温かな空間がそこには広がっていた。


アンコールでは野元がギターを持って「コロナ時代の口裂け女」について話しながら、入れ替わりでドラムを叩く斉藤とともにセッションをスタートさせ、そこに田中と荒谷もジョインするシュールな展開に。毎公演このセッションを行ってきたそうだが、この力の抜け具合も何ともyonawoらしいし、3人の演奏に乗って、荒谷が「終わりたくない!」と叫んだのは今回のツアーに対する手応えの証であり、偽りのない本音だったのだろう。

2023年3月にメジャーデビュー3周年を記念して日比谷野音でのワンマンが決まったことを発表し、「みなさんがこうやってこの場に来てくれるおかげで、大好きな音楽をやれてるなと本当に実感してるし、これからも感謝の気持ちを忘れずにやって行きたいと思うので、末永くよろしくお願いします」と伝えると、この日のラストナンバーは『Yonawo House』でも最後に収録され、「誰かを愛することをテーマにした曲」という「Yesterday」。メランコリーと解放感の入り混じったメロディーに乗せて、《愛なんか いらない》《愛なんか 消えない》と歌い上げ、愛に溢れた充実のツアーファイナルが幕を閉じた。


Text by 金子厚武
Photo by Toyohiro Matsushima

   ◆   ◆   ◆

<yonawo 3rd anniversary live YONAWO YAON>

2023年3月18日(土)東京・日比谷野外大音楽堂
開場 16:30 開演 17:30
前売 ¥5,500
[問]HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999

オフィシャル1次先行予約(抽選制)
受付期間:2022年12月11日(日)20:30〜12月19日(月)23:59
受付URL:https://w.pia.jp/t/yonawo/

この記事をツイート

この記事の関連情報

*

TREND BOX

編集部おすすめ

ARTIST RANKING

アーティストランキング

FEATURE / SERVICE

特集・サービス