【インタビュー】michi. (ALICE IN MENSWEAR)、ソロ始動「KOJIのことを前向きに引きずっていきたい」

■過去の曲は自分が守るという使命
■KOJIとの曲は歌い続けていきます

──冒頭で、落ちた時期のことを話していただきましたが、michi.さんを歌に向かわせるもの、突き動かしているものは何でしょうか？ 以前のmichi. × DAISHI × TAKA鼎談では、姫路にいらっしゃった頃を振り返って、「13歳で初めてライブハウスに立って、ここが自分の居場所だと思った」とおっしゃってましたが、強烈な体験だったわけですよね。

michi.：そうですね。“三日坊主を恥ずかしがらずに、どんどんやっていこうぜ”っていうのが僕の座右の銘というか、スタイルなんです。バンドや音楽に出会う前からいろいろなことに興味があって、手をつけてはすぐに飽きてたから、親にも心配されていたので（笑）。それが13歳で“これだ！”と思えるものに出会えたのはラッキーだったし、未だに飽きずにやってこられているのは嬉しいし、ありがたいですね。若い時にいろいろなことをやってみたからこそ、取捨選択をした上でそう思えたんでしょうけど。

──13歳以前に多くのことに興味を持っていたということですか？

michi.：今もそうなんですけど、飽き性だけどハマり性なんですよ。勉強して、ある程度、知識を蓄えたら次のことに興味が移るんですね。スポーツだったら、体操、陸上、空手に熱中したし、読書もアニメもそうですね。信じられないかもしれないですが、子供の頃は医者やパイロットに本気で憧れていたんです。パイロットになりたいと思ったら、子供ですから図鑑を読みあさったり、医者になりたいと思ったなら『ブラック・ジャック』に夢中になったり、同時進行ではなく、次から次っていう感じでしたね。根は今も変わってないんです。

──様々な本を読んだりしたことで語彙が豊富になったり、michi.さんの書く歌詞に影響を与えたのかもしれないですね。

michi.：それはあるかもしれないです。曲のタイトルを文学作品から拝借することもありますし、文学性のある世界観が好きなので。

──知性が感じられる表現ですものね。

michi.：ありがとうございます。

──今後についてですが、ソロとALICE IN MENSWEARの活動と並行させていくのでしょうか？

michi.：ALICE IN MENSWEARでKOJIと二人三脚で活動するようになってから、自分の技量やキャパシティ、スピード感に足りない部分があることを思い知らされたので。かつてと同じ動きをするのは難しいし、並行していくとそれぞれのクオリティを落としかねない。なので、今年4月に予定しているALICE IN MENSWEARのライブ以降の活動についてはまだ白紙の状態です。ALICE IN MENSWEAR名義での今後の活動は不定期になるかもしれないですが、以前よりラクな気持ちでやれるスタンスになるんじゃないかな。ただmichi.として過去の曲は自分が守るという使命を持って活動していくので、ALICE IN MENSWEARの曲はこれからもきっちり歌い続けていきます。

──最後に現時点でソロとして歌っていきたい新たな曲のイメージがあったら教えてください。

michi.：普遍的な愛だったり、無限に連鎖する幸せ、出会いや別れ、大人になるにつれて失っていく青春性、子供の頃の夏休みのようなノスタルジックな世界、人間のドロドロした愛憎劇だったり。そういう曲を長く歌ってきた分、自分の世界観は確立できていると思うんです。これからも継続して、少年と大人の挟間で感じるギャップやファンの皆さんから“R指定”と言われているセクシー路線なども表現していきたいですね。

──曲が際限なく生まれそうですね。

michi.：はい（笑）。やりたいことはまだまだいっぱいありますから。

取材・文◎山本弘子



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