【ライヴレポート】MUCCの逹瑯、ソロ1周年記念公演でソロ1周年記念公演で「2024年にまたステージで会いましょう」

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結成25周年を迎えたMUCCの逹瑯が2023年1月8日、神奈川・CLUB CITTA'にて<1st Anniversary逹瑯ONE-MAN SHOW『Kitchen Guys 1st Kitchen Party』>を行なった。2022年にソロデビューした逹瑯の1周年を記念したアニバーサリーライヴは、ゲストヴォーカリストにガラ(メリー)を迎え、最新シングル「エンドロール」を含む全19曲を披露した。同公演のオフィシャルレポートをお届けしたい。

◆逹瑯 画像

“逹瑯がソロで展開する新境地は、極めて深い高揚感に満たされるもの”──そう感じたのは、2022年に行われた初のソロ名義ライヴツアー<First Solo Tour『はじめまして逹瑯です。』>ファイナル公演だった。あれから約1年。“新境地”という深みと高みを体現した逹瑯の1stアニバーサリーライヴが実施された。


ライヴは荘厳な空気感を醸す導入だ。ゆったりとした三連のリズムに揺られながらの「ラプソディア」からスタート。メンバーはメリーの結生(G)、ユナイトのLiN(G)、メトロノームのリウ(B)、R指定の宏崇(Dr)、後藤泰観(Vn)、足立房文(Key)といった豪華顔ぶれ。逹瑯とはじめとする7人はオレンジ色の衣装で揃え、威風堂々と楽器を手に会場を徐々に温めるように音を重ねていった。

青の照明の閃光に包まれつつテンポアップし、逹瑯は情念たっぷりに歌い上げ、序盤から早々にライヴのテンションを高める。そして「1周年パーティーへようこそ!」という逹瑯の挨拶に続き、ステージに招き入れられたのは、ゲストヴォーカリストのガラ(メリー)。ウサギの被り物をしたガラがギターリフに乗り、軽快にステップを踏みつつ「CRASH MAN」へ。息の合ったコンビネーションで逹瑯とガラが交互にヴォーカルをとり、オーディエンスの一斉のクラップが重なって、燃え上がるようなヴォルテージでライヴを走らせる。2人のハーモニーもビシッと決まり、けたたましいロックサウンドと共にフロアは興奮の渦に包まれる。


ロックサウンドから一転、HIP HOPグルーヴへ変化して「TATTOO」での逹瑯の鋭いラップがバシバシと刻まれる。そしてBPMがほぼ同一に近い「DYSTOPIA」へと繋げる絶好のミドルテンポの展開で魅せ、客席はオールハンズアップの多幸感あふれる光景が広がった。さらに、ソリッドかつテクニカルなメインフレーズが印象的な「エンドロール」と畳み掛け、逹瑯の情熱的な歌唱が力強く、深く鳴り響く。開始5曲でフロアは生命力あふれる逹瑯とメンバーのライヴエネルギーで満たされていた。

「今年はこれ1本しかライヴがないということで思いっきり発散して──細かいことは気にせずに思いっきり楽しんで帰りたいと思います」とMCで逹瑯は伝える。そして「逹瑯の曲をみんなの中で育てておいてください」と言葉にすると、オーディエンスの温かい拍手が会場中に響き渡った。


ライヴ中盤、「DESIRE」から勢いよく走り続け、憂いの感情あふれる逹瑯のヴォーカルが重厚なアンサンブルと絡み、ドラマチックな世界観を示した。アンビエントな導入からの「壊れたピアノ」では、ややスローなハーフシャッフルのリズムの中で大人の色気漂う歌唱を響かせる。「frigidity」ではドラムの4つ打ち、ギターカッティング、グルーヴィなベースラインとダンサンブルな空間が生み出され、ライヴの熱気はさらに上昇。「踊れる?」という逹瑯の声に速攻で反応したオーディエンスは体を揺さぶりライヴ一体感を醸し出す。立て続けに、絶妙なキーボードプレイから走り出す「surrender」へ繋がり、ストーリー性のあるライヴ構成を提示した。ピアノとバイオリンの音色が美しく交差するイントロの「bloom」では、逹瑯は優しく歌い出し、ゆっくりと丁寧に、言葉を歌に乗せて重ねる。激情も憂いも、様々な感情をダイナミックに歌い上げるヴォーカリスト逹瑯のポテンシャルはどこまでも広がる。

「もう一度、呼んでみようか」という逹瑯の声から再びガラをステージに招き入れ「the love letter」を披露。2人の声が情念激しいアンサンブルに溶け込み、ライヴの彩りはさらに煌めきを増していく。曲終盤の逹瑯とガラのユニゾンによるアカペラは圧巻の一言だ。ガラは次曲の「Mr.Countdown」でもマイクをとる。どこかノスタルジックな空気感からの激流のような展開の楽曲の世界観をより深く、鋭く表す。メンバーのテンションも激しく高まり、ライヴのハイライトのひとつと言えようパフォーマンスで魅了した。そして、「cherry blossom」でのポップなフィーリングでライヴをさらに温め、曲中では逹瑯の豪儀のシャウトが轟いた。


後半の演目を前に逹瑯は「やべえ、あと数曲で終わっちゃうよ」と名残惜しそうに述べた。オーディエンスも残りの時間を惜しむように、今を噛みしめるような温かい反応をみせた。そして逹瑯は客席に、「こんな感じで、2023年になったばかりですけど、2024年にまたステージで会いましょう」という希望の言葉を投げかけた。

ライヴ後半も怒涛。パワフルな逹瑯の歌唱はまだまだ勢いを上げる。「新世界」で攻めのサウンドを叩き込み、新たな世界へ向かう逹瑯のヴォーカルが真っ直ぐ突き抜ける。清涼感あふれる「compass」との曲間では、逹瑯は「やっと1周年を迎えることができました。ありがとうございます」と、オーディエンスにお礼を伝え、客席からの温かい拍手に包まれる。そして、「また違う表情、違う顔、違う言葉、違う空気、違う俺たち、たくさん見せたいし、たくさん見たいと思っていますので、これからも本当によろしくお願いします」と、意思表明し、「いろんな想いを乗せて、行けるところまで行こうか!」と、笑顔をのぞかせて未来への舵を切った。「door」では、そんな未来への道しるべを示すような輝かしい光に包まれ、クールなアンサンブルと共に逹瑯は頼もしいヴォーカルを会場いっぱいに広げた。そして、荘厳な出だしからマイナー調のメロディをしっとりと歌い上げ、サビで一気に情念が弾ける「朱色の月」で華々しく本編フィニッシュを決める。



アンコールには2曲応え、逹瑯は「いよいよ今年最後のライヴが終わるぜ!」と、声高らかに意気込む。スリリングかつエモーショナルな「赤い糸」の歌詞の世界観をメロディアスに歌い上げ、ラストの「good night」は逹瑯、後藤、足立の3人でのプレイ。2022年に開催され好評を集めた<はじめてのアコースティックライヴ>を彷彿とさせるアコースティック編成だ。ブルーとピンクのロマンチックなライトに照らされる中、ピアノとバイオリンの旋律に溶け込むように、逹瑯の歌唱は果てしなく広く、深く、雄大な輝きをみせた。

最後に逹瑯は深々とお辞儀をして「ありがとう」と一言。1周年アニバーサリー、そして2023年最後の逹瑯ソロライヴは幕を閉じた。ロックからポップ、HIP HOP、バラードと、色彩豊かなありとあらゆる楽曲の数々をパフォーマンスし、芯の通った熱唱でオーディエンスを魅了した逹瑯。2023年、そして2024年以降の活動に、大いなる飛躍に、確かな期待を寄せられるライヴを提示した。新世界を表現し続ける逹瑯の邁進は、これからもまだまだ続く。


取材・文◎平吉賢治
撮影◎冨田味我

■<1st Anniversary逹瑯ONE-MAN SHOW『Kitchen Guys 1st Kitchen Party』>2023年1月8日@神奈川・CLUB CITTA' セットリスト

01. ラプソディア
02. CRASH MAN
03. TATTOO
04. DYSTOPIA
05. エンドロール
06. DESIRE
07. 壊れたピアノ
08. frigidity
09. surrender
10. bloom
11. the love letter
12. Mr.Countdown
13. cherry blossom
14. 新世界
15. compass
16. door
17. 朱色の月
encore
en1. 赤い糸
en2. good night

■2ndシングル「残刻」

2023年3月15日(水)リリース
※詳細後日発表
※前作の「エンドロール」に続き、サウンドプロデューサーに大島こうすけを迎えた第二弾のシングルは、より洗練された大人のロックサウンドを追求した作品。

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