【インタビュー後編】クマリデパート「日本武道館公演はアイドルシーンの歴史に残るような1日にしたいな」

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6人組王道アイドルグループ・クマリデパートのニューアルバム『コスモデパート』がリリース。☆Taku Takahashi(m-flo)や平野レミ、児玉雨子やMOSAIC.WAVなどが参加したシングル曲に加え、サクライ×玉屋2060%(Wienners)によるハイパーポップな楽曲や若手シンガーソングライターのあぶらこぶによるテクノポップ、NARASAKI作曲のスペーシーなラブソングなどの新曲を収録している。バラエティに富んだ楽曲群の中の魅力やエピソード、そして2023年3月開催の日本武道館公演への意気込みも含め、早桜ニコ、優雨ナコ、小田アヤネの3人に話を聞くインタビューの後編をどうぞ。

■応援してくれている方に特大のお返しを届けるのはもちろん
■まだ遠くから手を振っている方にも幸せをたくさん届けたい


──リード曲「2060年チェリーブロッサムの旅」は多幸感たっぷりのハイパーポップになっていますね。

早桜:Dメロをメンバー1人ずつ歌っていくんですけど、<いつも君は笑ってた 今も 今も 忘れない>っていう自分のパートのところを、初めて仮歌で聴いたときに泣いちゃいました。私、ニコっていう名前なのもあるし、<笑ってた>っていう歌詞をもらえたのが嬉しくて、なんか感情が溢れ出ちゃって。めっちゃ良い歌だなって思ったし、あとは出だしからこれは玉屋さんだってわかって。玉屋さんとサクライケンタさんの共作が大好きなんで、今回も2人に作ってもらえてすごく嬉しかったです。

優雨:その出だしの<おー宇宙(ソラ)ミオ!>で、みんなで空を見上げるように上を向くんです。<オー・ソレ・ミーオ>はイタリア語で<私の太陽>っていう意味らしいんですけど、後半に<涙色でもケセラセラ>という歌詞があるので、勝手な解釈で全体的に<心配ないよ。大丈夫だよ>って言っているようでいいなって感じてて。

早桜:この曲、造語も多いし、英語もいっぱい出てくるんですけど、意味がわからなくて。<スケープゴート>と<スペースデート>がなんだか気になっちゃって。私、いっぱい検索して調べました。

優雨:『コスモデパート』のテーマともめちゃくちゃ合っているし良い歌詞だよね。私は<大丈夫ですハッピーですよ我々は>って歌詞もすごく好きです。

早桜:大好き。

優雨:良いよね。全部好きですね。振り付けは宇宙の惑星の公転の順になっていて。地球は速いんですけど、土星は遅いじゃないですか。太陽(小田)を中心に、みんなが惑星の公転の通りに動いて。俯瞰で見ると結構面白いので見て欲しいなって思いますし、サビではめっちゃテンション上がるんですよ。踊っていても、歌っていても、楽しい曲です。

小田:ボリューム感もすごいんですよね。2Aはラップ調な感じになっていて。1曲の中で全然違う曲調になったりするし、こんなに歌詞を詰め込めるのすごいなって思う。なんか、くるくる展開していくのが映画みたいだなって思っていたら、サクライさんが好きな映画がモチーフになってるみたいで。


▲3rd album『コスモデパート』【初回限定盤】


▲3rd album『コスモデパート』【通常盤】

──1曲目のオーバーチュアが、スタンリー・キューブリック監督の映画「2001年宇宙の旅」(1968年)で使われたクラシックの交響詩『ツァラトゥストラはかく語りき』に歌詞をつけたものになっていますよね。

小田:そうなんです。映画を見てからもう1回歌詞を見たら、<木星の彼方の白い部屋で>とか、<無限の上にワープして>とか、映画から引っ張ってきているんだっていう発見が新たにあったりして。本当に映画もこの歌もどちらも何回聴いても、また違う魅力も見つけてもらえるんじゃないかなって思いました。

優雨:ミュージックビデオでパロディーしているので、そこも楽しみにしていて欲しくて。

──どんな内容のMVになっているんですか?

優雨:映画『2001年宇宙の旅』のパロディになっています。宇宙をテーマにした新衣装で踊っているところは宇宙空間にいるのをイメージして、無重力っぽい動きをしていたりとか。

小田:サクライさんのこだわりがすごくて。メンバーそれぞれが『2001年宇宙の旅』に出てくる登場人物をイメージして割り振られて。私はHAL9000っていうコンピュータになったんですけど(笑)。「小田はこれつけて」って言われて、赤いランプをつけて、みんなと一緒に踊ったりするシーンもあったりして。サクライさんのこだわりが随所に感じられると思うので、MVも細かいところまでいっぱい見てほしいです。


▲早桜ニコ

──優雨さんは何になったんですか?

優雨:人間でした。バスローブを羽織って。

小田:主人公のおじさんですね。一番最後に、木星の彼方の白い部屋で寝ているときのシーン。

早桜:さおにこは、宇宙飛行士のカッコをしました。顔は出ています!

優雨:小田ちゃんは顔を出してもらえないかもしれなかったんですよ。

小田:コンピュータなので、顔を出さないで、目だけを出していた時もあって。

早桜:目だけ出ている状態でのダンスシーンもあったので、それでやるかってなって。それはちょっと息ができないってことになって。

小田:サクライさんのこだわりのために無謀なことをやらされそうになりました(笑)。

優雨:あと、猿もいますね。一番最初のシーンで猿が骨を持っているところ。その骨をサクライさん、自分でこだわって作っていました。

早桜:白色の楓フウカが猿役をやって。似合っていたし、可愛かったね。

小田:ちゃんとなりきってた。黄色の山乃メイちゃんは、宇宙船のキャビンアテンダントさん。

優雨:で、ミントグリーンの七瀬マナちゃんが宇宙飛行士でした。

早桜:みんなで『2001年宇宙の旅』の格好で踊ったシーンもあって。それはMVでしか見れないのでぜひ見てください。

小田:私、コンピュータになって頑張ったので、いっぱい見てください!

──(笑)ニューアルバムがリスナーの皆さんにどう届くといいなと思いますか。

早桜:日本武道館公演の前にリリースするサードフルアルバムなので、ファンの方にはもちろん聴いてもらいたいんですけど、いろいろな楽曲の幅があるアルバムになっているので、ちょっと気になっているという方にも届けばいいなって思っています。すでにファンになってくださってる方は、今回のアルバムに期待してくれていて。まだ新曲を披露をしていないので、みんなの反応が楽しみですし、本当に素敵な曲ばかりなので、日本武道館でも全部、大切に歌いたいと思っています。

優雨:一つ目のアルバムを手に取ってくださった方で、今のクマリの現場には行けてないっていう方も結構いると思うんですよ。アルバムのリリースまでに、ちょっと距離を置いちゃった人にも今のクマリデパートを知ってもらって、武道館に行こうかなって気持ちになってもらったら嬉しいし、成長も見てほしいと思います。そして。まだクマリデパートを知らない人にもたくさん届けられるように、私達も発信を頑張りたいなって思っています。

小田:Twitterでティザーを公開してたときから、ファンの方から、「この曲、好き」っていうたくさん反応をもらえたし、自分たちも「いいでしょう」って全部の曲に自信を持っておすすめできるアルバムなので、ファンのみんなにもたくさんの人にもっと広めてもらいたいし、クマちゃんの輪が広がって、武道館にたくさんのかたが期待して来てくれたら嬉しいなって思います。


▲優雨ナコ

──では、3月30日に開催される初の日本武道館ワンマン公演への意気込をお願いします。

早桜:もうドキドキしています。去年の8月に発表したときから……決まったことは理解しているんですけど、規模が大きすぎて、実際にライブできることがあまり想像できなくて。でも、もう2023年になってしまって。楽しみな気持ちはあるんですけど、どれくらいの方が来てくれるのか。長くやってきた分、武道館のステージに立てることは本当に嬉しいんですけど、今はまだ、シンプルにドキドキしています。でも、やっぱり私は、クマリデパートの曲が大好きなので、セットリストから全部メンバーで一緒に考えて、アイドルシーンの歴史に残るような1日にしたいなって思っています。そして、今回のアルバムの中に「ククククマリデパート」っていう曲が入っていて。私達の自己紹介ソングになっているんですけど、意外とここまで1人1人の自己紹介ソングなかったんですね。

──早桜さんは何も紹介してないですけどね。

早桜:あはははは。ニックネームの<さおてゃんだよ!>と<水色担当!>しか言ってなくて。プロデューサーのサクライさんに「もうちょっと紹介して欲しかった?」って聞かれましたけど、そういうのも許されることも含めて、クマリデパートの良さだと思っているし、まだこの曲をやるかわかんないんですけど、もしもね、日本武道館でこの曲をやったらっていうのを想像していて。サビにメンバー1人ずつ名前が入ってるんですけど、<早桜ニコ>で青、<優雨ナコ>でピンクのペンライトになるような景色が日本武道館で見られれたら、すごく嬉しくて感動しちゃうんじゃないかなって思ったりしています。とにかくたくさんの方に来ていただけるように、3月30日に向けて、いつも頑張ってるんですけど、もっともっと頑張って突っ走っていきたいと思っています。

優雨:クマリデパートは「曲が良いね」とか、「パフォーマンスやフォーメーションが面白いね」って言ってもらえることが多いんですけど、ワンマンライブでは緊張しちゃうんです。緊張するとやっぱり動きが固くなっちゃうので、日本武道館でガチガチになりすぎず、ちゃんとしたパフォーマンスができるように、今から武道館を見据えた練習やイメージトレーニングをしたいです。そして、来てくれる皆さん、全員がクマリの曲を全部知ってるわけじゃないと思うので、初めて見る人にもちゃんと笑顔を届けられるようなライブがしたいし、知らなくてもフリを真似したり、自然と体が動いちゃうような楽しいライブがしたい。みなさんに楽しんでもらえるように、今から体力作りだったり、既存曲の練習もしたいなって思っています。

小田:まだ未知の世界ですね。演出やステージングがいつものライブとは全然違うものになったりするし、緊張もたくさんすると思うんですけど。良い意味で、いつも通りの楽しいライブを6人で作れたらいいなって思います。楽しむに尽きます!


▲小田アヤネ

──ニューアルバムのリリースから武道館公演を控える2023年はどんな1年にしたいですか。

早桜:最近はずっとメンバーと毎日一緒にいて。今、毎日予定がたくさんあって充実した生活を送ってるんです。毎日、すごく充実しているので、武道館までにもっと勢いをつけて、ファンのみんなと、最近知ってくれたみんなと一緒に、クマリデパートがもっと盛り上がっていくような1年にしたいです。

優雨:やっぱ巻き込みたいですね。今、普段関わってくださっているスタッフの皆さんに巻き込んでもらっているなって、メンバーが感じていて。それよりもっともっと、私達も頑張って、みんなを巻き込んで、ファンの人を巻き込んで、ファンの人の友達の家族を巻き込んで、みんなで一緒にデカクなりたいなっていう1年にします。

小田:加入したときから、こんな忙しい毎日ないよっていうくらい濃い1年を過ごしてきて。もう4年、経ったんですけど、毎年更新されているぐらい今年もギュギュって詰まってるので、その経験をもっと自分たちの自信に繋げたいですね。自分たちも自信を持ちたいし、ファンの人も「クマリデパート良いよ」って、自信を持ってみんなに広めてもらえるような飛躍をしていきたいなと思います。兎年なので。

──武道館の先は見えていますか? 早桜さんと優雨さんの二人は今年の3月27日で結成7周年を迎えて、8年目に入リます。

早桜:私は今は日本武道館のことしか考えられてなくて。その日に武道館のステージに立って景色を見てから、いろいろ考えたいなって思っています。アイドルをしていたら、たとえ口に出してない人でも、みんなが憧れるステージだと思うんですね。仲良くしてくれているアイドルさんも、私たちが武道館公演を発表したときに、一緒に喜んでくれたりして。私達もすごく嬉しかったし、クマリデパートがアイドルさんたちの希望にもなりたいなと思って。アイドルの方からもクマリデパートみたいになりたいって思ってもらえるくらいになりたいですし、お茶の間アイドルになりたいし、愛されるグループになりたいです。

優雨:それが全てですね。クマリデパートは最初から王道アイドルで、「世界のクマリデパート。あなたに笑顔を届ける」というコンセプトでやっていて。それは今後も揺るがないことなので、とにかくクマリデパートに関わってくれた方、出会ってくれた方、みんなを笑顔にし続けたいって思っています。

小田:幸せな充実した日々を過ごさせてもらっているんですけど、その分をちゃんとファンの人にライブやイベントでお返しできたらいいなって、小田は思っています。そして、応援してくれている方に特大のお返しを届けるのはもちろん、今ちょっと気になっている方とか、まだ遠くから手を振っている方にも幸せをたくさん届けたいなって思っているので、もっとみんなで輪になりましょう。

──武道館が楽しみですね。

小田:そうですね。今回のアルバムで「アンサー!!」の6人バージョンが入っていて。<ぼくは、しあわせだ>というセリフの部分、今までのワンマンライブや大事なライブでやらせていただいてたんですけど、もっと大きな会場でわーって言えたら、嬉しいと思いますね。

早桜:日本武道館に立っているってことは、絶対に幸せだから、6人で叫びたいです。ぜひ、日本武道館来てください。よろしくお願いします!

取材・文:永堀アツオ


▲楓フウカ


▲山乃メイ


▲七瀬マナ

リリース情報

3rd album『コスモデパート』
2023年1月31日(火)発売
■通常盤<CD Only>
品番:MUTE-0081
価格:\2,200(税込)
■初回生産限定盤
<CD+アクリルスタンド>(タワーレコード限定)
品番:MUTE-0082
価格:\4,400(税込)

1.おいでよコスモデパート
2.2060年チェリーブロッサムの旅
3.豆まきパラダイス
4.あみだ☆ふぉーちゅーん
5.幸せハッシン!フロムキッチン
6.“なっちゃうよ”になっちゃうよ?!
7.サイエンス倶LOVE
8.止まらない!ト・マンナヨ!
9.Furniture Girl
10.私と僕らの十字キー
11.ククククマリデパート
12.限界無限大ケン%
13.宇宙の果てで恋をした
14.アンサー!! (6 people Ver.)
15.シャダーイクン (6 people Ver.)

ライブ・イベント情報

<クマリデパートのおいでよ!日本武道館!>
3月30日(木)日本武道館公演

<クマリデパートの惑星探索ツアー!-目指すはでっかいスケールへ!->
2月23日(木祝) 水戸ライトハウス 開場16:30 / 開演 17:00
2月26日(日) 新潟NEXS 開場16:30 / 開演 17:00
3月4日(土) HEAVEN'S ROCK熊谷VJ-1 開場 17:30 / 開演 18:00
3月11日(土) HEAVEN'S ROCK宇都宮VJ-2 開場 17:30 / 開演 18:00
3月18日(土) 郡山HiP SHOT JAPAN 開場 17:30 / 開演 18:00
3月21日 (火祝) LIVE ROXY SHIZUOKA 開場 16:30 / 開演 17:00

<続・おいでよZeppデパート!>
2月24日(金) Zepp DiverCity 開場18:00 / 開演19:00
出演: クマリデパート / femme fatale
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365日、アイドルが作るアイドルメディア Pop'n'Roll 準備号創刊

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