【インタビュー】Crystal Kay、深田恭子主演ドラマ劇中歌収録EPにジャズ「私にとってチャレンジだった」

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Crystal Kayが2月24日、4曲入りEP『Start Again EP』をリリースする。深田恭子が主演を務め、田中圭、片寄涼太(GENERATIONS)などが出演する Amazon Originalドラマ『A 2 Z』(エイ・トゥ・ズィ)の劇中歌4曲を収録した本作。アコースティックジャズのテイストを色濃く反映したサウンド、感情の機微を美しく滑らかに描き出すボーカルからは、Crystal Kayの新たな表情が伝わってくる。

◆Crystal Kay 画像 / 動画

2022年に「Gimme Some」(Crystal Kay&Daichi Yamamoto)、「No Pressure (feat.VivaOla)」、「Love me」と3曲の配信シングルをリリースし、原点回帰と新たな進化を同時に表現してみせた。インタビューでは、2022年の活動の振り返り、『Start Again EP』の制作を軸に、現在のモードについて語ってもらった。

   ◆   ◆   ◆

■今がチャンス!みたいな感じで
■ストレスなくリリースを重ねられた

──2022年はCrystal Kayさんにとってどんな1年でしたか?

Crystal Kay:けっこう充実していましたね。ミュージカル(『ピピン』)に出演して、毎年12月にやらせてもらっているビルボードライブのツアー(東京、大阪、横浜)を開催して。あとは好きな曲をリリースしてました(笑)。以前から話していたんですけど、デビュー当時のサウンドに戻したくて。それがようやく形になってきたし、かなり自由な感じで制作できて。“この曲を絶対やりたい”と思える曲をリリースできたのは久しぶりかもしれないですね。


──デビュー当初のR&Bサウンドへの回帰もありつつ、“今”の感覚でアップデートもされていて。

Crystal Kay:うん、まさにそれをやりたかたので。デビュー当時の世界観を今の私が表現したらどうなるか?という。私がデビューした1999年はR&Bやヒップホップが日本のシーンにもどんどん入ってきた時期で、“こういう女の子のシンガーが出てきたんだ”というイメージだった思うんです。ただ、私が意外になんでも歌えるタイプなんですよ(笑)。R&Bベースのポップスみたいな感じでバランスを取っているなかで、「恋におちたら」がたくさんの人に聴いてもらえて、代表曲になって。

──はい。

Crystal Kay:それはもちろんいいことだと思うんですけど、ベーシックな私のサウンドを確立できないまま、ここまで来てしまった感じもあったんですよ。でも時代がどんどん変わってるじゃないですか。TikTokとかSNSで音楽が広がることが増えて、日本の若いリスナーは海外の音楽やK-POPに親しんでいて。耳が肥えたというか、リスナーのレベルも上がっているし、私がやりたいこととも合ってきたんじゃないかなって。自由なスペースができた感覚もあったし、「今がチャンス!」みたいな感じでやりたいことをやってました。本当にストレスなく、リリースを重ねられたのはすごくよかったと思いますね。

──今の状況だったら、やりたいことをやっても受け入れられるだろうと。

Crystal Kay:はい。今の10代の人たちは昔のシティポップやR&Bにも反応しているし、再発見されることもあって。私の曲も聴いてもらえるチャンスかもしれないと思ってます。


──なるほど。2022年7月にリリースされた「Gimme Some」(Crystal Kay&Daich Yamamoto)は、日々の苛立ちを吹き飛ばすようなパワーソング。めちゃくちゃカッコいいですね、この曲。

Crystal Kay:ありがとうございます(笑)。「Gimme Some」は尖ったことをやりたいとか、最先端を追求したわけではなくて。コロナになってから特にそうだと思うんですけど、今って不満が多い時代な気がして。私が代表して、ネガティヴではなく、憤りやモヤモヤを吐き出すような曲にしたかったんですよね。自分の年齢的にも、ストレートに物事を言っていいかなって(笑)。嫌なことを発散することもそうだし、恋愛においても、もっとリアルな歌詞を書こうという気持ちもありましたね。

──リスナーもリアルな表現を求めているところもあるかも。

Crystal Kay:そうですよね。あとは久しぶりにラップもできたし(笑)、“踊りたい”という気持ちもあって。年末のビルボードライブ・ツアーでも感じたんですけど、少しずつ声も出せるようになって、みなさんも一緒に体を動かしたり、発散したいんじゃないかなと。フレッシュさも欲しかったんですけど、「誰と一緒にやる?」と話していくなかで、Daichiくんを紹介してもらったんです。楽曲を聴いてみるとめちゃくちゃカッコよくて、音もオシャレだし、上品だし。フロウや声も素敵で。ゴリゴリの音にしたかったんだけど、どこかに気品がほしかったから、まさにピッタリだったんですよね。あと、ハーフ同士のコラボも初めてだったんですよ。


──「No Pressure (feat.VivaOla)」でフィーチャーしたVivaOlaさんも若いですよね。

Crystal Kay:VivaOlaくんは20代前半じゃないかな。まさにZ世代なんですけど、スタジオで話をしていて、かなりジェネレーションギャップを感じました。ついに私もそんな年齢になったんだなって(笑)。「最近マイケル・ジャクソンを聴いて、R&Bに入りました」とか。

──「マイケル・ジャクソンっていいっすね」みたいな(笑)。

Crystal Kay:ほんとにそんな感じ(笑)。彼はバークリー音楽大学出身だから、アカデミックなところもあるんですよ。私がやりたいことを形にするには、ある程度は音楽のことを知っていて、楽器のこととかもわかってる人のぼうがいいなと思っていて。フレッシュさもありつつ、音楽的にリンクできることころもあって、全く不安なく制作できました。

──夏の恋を切なく描いたリリックも素敵ですね。

Crystal Kay:これはニューヨークにいたときの思い出ですね。10年くらい前なんですけど、ブルックリンの音楽フェスだったり……この歌詞、レコーディング当日に書いて、そのままレコーディングしたんですよ。ミュージカル『ピピン』のけいこ中で、スケジュールがなくて(笑)。

◆インタビュー【2】へ
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