ウェイン・ショーター、死去

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Photo: Robert Ascroft

ウェイン・ショーターが3月2日、米ロサンゼルスで亡くなった。89歳だった。所属レーベルであるブルーノートが発表した。

◆ウェイン・ショーター画像

レーベルは公式サイトなどを通じ、「作曲家、サックス奏者、ビジュアルアーティスト、敬虔な仏教徒、献身的な夫、父親、祖父であるウェイン・ショーターが89歳でこの世を去り、その素晴らしい人生の一部として新しい旅に出発しました。ショーターはロサンゼルスで献身的な妻キャロリーナ、娘のミヤコとマリアナ、そして生まれたばかりの孫のマックスという愛する家族に囲まれ旅立ちました」と訃報を伝えた。

1933年8月25日、ニュージャージー州ニューアークに生まれたショーターは、1959年からアート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーズに参加し『ザ・ビッグ・ビート』『モザイク』などの名盤に大きく貢献。『ナイト・ドリーマー』や『ジュジュ』『スピーク・ノー・イーヴル』『スーパーノヴァ』などのリーダー作を華々しく発表する一方で、マイルス・デイヴィス・クインテットやウェザー・リポートなどでも活躍し、2001年からはダニーロ・ペレス、ジョン・パティトゥッチ、ブライアン・ブレイドとのカルテットを率いて高い評価を得た。2022年秋にレオ・ジェノヴェーゼ、エスペランサ・スポルディング、テリ・リン・キャリントンとのライブ・アルバム『Live at the Detroit Jazz Festival』がリリースされ、2月に開かれたグラミー賞で「最優秀インプロヴァイズド・ジャズ・ソロ・パフォーマンス」(「Endangered Species」)を受賞したばかりだった。



60年以上にわたる友人でコラボレーターでもあったハービー・ハンコックと、ブルーノートの社長であるドン・ウォズは次のように追悼の言葉を寄せている。

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「私の親友であるウェイン・ショーターは、心に勇気を持ち、すべての人への愛と思いやりを持ち、永遠の未来への求道心を持って私たちのもとを去った。彼は生まれ変わる準備ができていたのです。すべての人間がそうであるように、彼はかけがえのない存在であり、サクソフォニスト、作曲家、オーケストレーター、そして最近では傑作オペラ『イフィゲニア』の作曲家として卓越した頂点に達することができました。彼のそばにいることや、彼の特別なウェイン・イズムが恋しいが、彼の精神はいつも私の心の中にあります」──ハービー・ハンコック

「マエストロ・ウェイン・ショーターは我々のヒーローであり、グールーであり、美しい友人でした。彼の音楽には、どこか遠くからやってきた魂が宿っており、この世界をより良い場所にしてくれました。同様に、彼の温かさと知恵は、彼を知るすべての人の人生を豊かにしました。ありがたいことに、彼が残した作品は永遠に私たちの心に残るでしょう。キャロリーナと彼を愛したすべての人に、私たちは心を寄せています」──ドン・ウォズ

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