【ライブレポート】ASH DA HERO、<PUNKSPRING>に漲る気迫「フェスの夜明けです」

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春のパンクフェスとしてファンに長らく愛されてきた<PUNKSPRING>が、6年ぶりにカムバックを果たした。3月25日に幕張メッセ国際展示場9-11ホール、3月26日にインテックス大阪にて、<PUNKSPRING 2023>が開催される。その初日、幕張メッセの2番手として登場したのがASH DA HEROだ。ステージ終了直後のASH(Vo)のコメント入りで速報レポートをお届けしよう。まずはASHのコメントから。

◆ASH DA HERO 画像

「オーディエンスとして観に来たこともある<PUNKSPRING>。まさに自分が出るとは思っていなかったし、呼ばれるとも思わなかった。でも、みんなの気持ちはすごく分かる。“俺たちが観たいのは、オマエらじゃないよ”っていうことがね。出演ラインナップにASH DA HEROの名前が発表されたとき、「コイツら、パンクじゃなくね?」って、実際にSNSで書かれていましたから。でもね、そういう人たちに、“いいじゃん”と思わせることが、使命のひとつ」──ASH


12時20分。TOTALFATがBlue Stageの熱気を一気に高めるライブを見せつけた後、そのすぐ隣のRed Stageを任されたのがASH DA HEROだ。SE「Super Dinosaur」を響かせながらステージにメンバーが登場すると、初めましてのオーディエンスが多いはずだが、歓迎するハンドクラップもフロアから生まれる。SE後半から楽器陣の4人が生サウンドを轟かせる中、最後にステージに現われたASH。

「俺たちが令和最強のロックバンド、ASH DA HEROです。よろしくどうぞ」──ASH



その言葉を合図に「Avengers」へ突入。やる気がそうさせているんだと思うが、メンバーの表情には緊張感が走っている。特にASHは目が血走っているようにも見える。しかし50'sロカビリーのクールさも吸収した「Avengers」で、身体を心地よく動かし、ステップを踏むオーディエンスも。さらに「WARAWARA」では、メンバーが煽らなくともハンドクラップやタオル回しなども生まれる。そんな光景を目にしながらライブパフォームを続けるASH DA HEROの5人。明らかに顔つきも変わっていった。緊張した表情ではなく、挑発するような顔つきになり、放つ音や歌には力がみなぎる。ASHはそのステージを次のように振り返った。

「いわゆるアウェイだったと思うんです。でも個人的にアウェイは大好き。目の前でライブをやっているのに、本当に通り過ぎていってしまう人がいるのも、それはそれで嫌いではない(笑)。でも足を止めて観てくれている人には、“でしょ?”って感じで(笑)。ライブをやりながら客席の反応はしっかり見えていましたよ。曲をやっていくうちに反応が変化していくのも、観てくれる人が増えていったのもわかっていました。それに<PUNKSPRING>の客席には、いろんな年代の方、国内外の方が入り乱れていて、海外フェスっぽい光景で。その雰囲気もまた良かった」──ASH



曲を重ねるごとに興味を抱かせ、そして目の前で繰り広げる熱いステージでオーディエンスを巻き込んでいくASH DA HERO。最初はASH自身が言うようにアウェイで挑んだステージだっただろう。しかしASH DA HEROの曲や音、<PUNKSPRING>を愛するファン、それらが絶妙に呼吸し合い、アウェイの雰囲気はどんどん薄れていく。

「エゴイスト」の中盤では、演奏を一度ブレイクして、全員をその場に座らせる。そしてパンクロックを聴いて育ってきたことや、以前客として<PUNKSPRING>を観に来ていたことなども語るASH。「3,2,1!」を合図に全員でジャンプしながら演奏を再開したときには、もう、ここには仲間同士の熱さしかない。さっきまで挑発するようなメンバーそれぞれの表情も、喜びで満ちたものに。


ラストナンバー「世界をぶん殴れ」では、曲に合わせてコブシも突き上がる。会場全体をひとつにしながらというスケール感にはまだまだ至っていないが、間違いなくASH DA HEROの5人にとって、刺激的なライブになったはず。そしてASHは、<PUNKSPRING 2023>のステージ経験が次に活かされることを確信している。

「フェスそれぞれに、特徴やカラーもあるじゃないですか。<PUNKSPRING>に出演させてもらわなかったら、知ってもらえなかったような方々にアプローチできたのは、収穫のひとつだと思っています。僕ら自身はジャンルの意識があまりないから、何系と呼ばれても構わないんです。声をかけてもらえるなら、今後もフェスやイベントとか、どこへでも出たい。ただ、そのフェスに染まりきるというよりは、自分らの色をしっかり出して、そこでしか生まれない化学反応を楽しみたいですね。今回、<PUNKSPIRING>でパンクスたちからしっかりエネルギーをもらったので、次のライブに向けて、いいパワーになってます」──ASH


ASH DA HEROの次なるライブは、4月8日にZepp DiverCityで開催される<ASH DA HERO LIVE 2023 “Judgement”>。バンドにとって初の声出し解禁ライブになる。

なお、BARKSでは<PUNKSPRING 2023>のバックステージにてASH DA HEROとシンプル・プランの対談を実施した。その模様は後日改めてお届けする予定だ。お楽しみに。

取材・文◎長谷川幸信
撮影◎堅田ひとみ


■<PUNKSPRING 2023>3月25日(土)@幕張メッセ国際展示場9-11ホール SETLIST

SE. Super Dinosaur
01. Avengers
02. WARAWARA
03. Merry Go Round
04. レーゾンデートル
DJ solo
05. エゴイスト
06. Judgement
07. Just do it
08. Remember
09. 世界をぶん殴れ


■<PUNKSPRING 2023>

【東京】
3月25日(土) 千葉・幕張メッセ
open10:30 / start11:30
【大阪】
3月26日(日) 大阪・インテックス大阪
open10:30 / start11:30


■<ASH DA HERO LIVE 2023 “Judgement”>

4月8日(土) Zepp DiverCity(TOKYO)
open17:00 / start18:00
▼チケット
・1階スタンディング ¥5,000 (税込/整理番号有/D別)
・2階指定席 ¥5,000 (税込/D別)
※未就学児童入場不可
※お一人様4枚まで
各プレイガイドにてチケット発売中
詳細:http://ashdahero.com/contents/10737
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

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