【インタビュー前編】THE SUPER FRUIT、エネルギッシュできらめきに満ちたポップナンバー「サクラフレフレ」

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デビューシングル曲「チグハグ」がSNSでバズを記録し、2022年のTikTokトレンドの“いいね数”と“再生数ランキング”の二冠を達成した7人組ボーイズグループ、THE SUPER FRUIT。彼らが2023年第1弾作品として、2ndシングル「サクラフレフレ」をリリースした。新しい始まりを目の前にしたときに湧き上がる高揚感を後押しし、不安には軽やかに寄り添う、エネルギッシュできらめきに満ちたポップナンバーの表題曲に、“頑張りすぎないで自分のペースでいこう”と呼び掛けるラフな雰囲気漂うc/w曲「素敵なMy Life」と、異なる曲調ながらにどちらも“自分らしさを大事にしよう”というメッセージが込められている。
今回BARKSではメンバー全員インタビューを前後編に分けて掲載。前編では「サクラフレフレ」を通して見える各メンバーのパーソナルな思いやライヴに対する解釈、後編では「素敵なMy Life」とメンバーそれぞれの解釈を照らし合わせながら、音楽に対する思いを聞いた。

■周りの視線を気にせず
■自分らしく頑張ったらいいんだよ


――このインタビューは2ndシングル「サクラフレフレ」のリリースイベント最終日の翌日に行っています。人前で披露してみて、あらためてこの曲にどのような印象をお持ちでしょうか?

田倉暉久:2月にイベントが始まって、回を重ねるごとにどんどんお客さんにも曲が浸透してきて、さらに3月に入ってから卒業シーズンを迎えたり、受験を終えた方や新生活を間近に控えた方々も増えてきたのもあって、“「サクラフレフレ」が励みになりました”と言っていただく機会も多くなっていきました。最終日の東京ではみんなが“「サクラフレフレ」って良い曲だよね”と感じていただけるものになったと思います。

松本勇輝:リリイベが始まった頃はまだ寒かったのに、最終日に会場に向かっているときは桜がたくさん咲いていたんですよね。リリイベが終わっちゃう寂しさもありつつ、みんなで「サクラフレフレ」を踊りながら春を過ごせること、桜を満開にできたことがすごくうれしかったです。

星野晴海:「サクラフレフレ」では息を呑むって感じのリアクションをしてくださる方が多くて、そういう光景を見るのは初めてだったんです。

阿部隼大:そうだね。サビの応援団みたいな振り付けは、一人ひとりにしっかり届けるような力強さがあるから。

星野晴海:皆さんのリアクションを見て、「サクラフレフレが」ちゃんと応援ソングとして届いているとすごく思いました。回を重ねるごとにみんなも踊ってくれたりして一緒に楽しめたので、キャッチーでもありつつ、ちゃんと背中をしてくれるあたたかい曲だなと感じました。

堀内結流:リリースイベント期間に晴海と俺が高校を卒業したので、楽曲と自分を照らし合わせる瞬間も結構ありましたね。歌うたびに感じ方も変わって、自分自身も元気をもらいました。

鈴木志音:歌詞を読んだりMVを観ていても、自分たちでもすごく楽しい気持ちになる曲なんです。

小田惟真:生の場だけでなく、TikTokのコメント欄とかでも“良い曲だね”や“今の時期にぴったりだね”という声をたくさんいただけましたし、TikTok経由で知ってくれた方も多くて。イベントでもSNSでも皆さんに喜んでいただけてるのかなと感じられて、すごくうれしかったです。


▲「サクラフレフレ」【初回限定盤】


▲「サクラフレフレ」【通常盤】

――THE SUPER FRUITはTikTokをきっかけに知名度を高めましたが、ライヴなどの生パフォーマンスの場は皆さんにとってどういうものでしょう?

星野晴海:普段はSNSを通じて文字や言葉を発信したり、カメラに対してパフォーマンスをすることが多いので、ファンの方と顔を合わすことができる唯一の機会はとても貴重です。目の前にお客さんがいると、その熱気やエネルギーを感じるし、しっかり一人ひとりに思いを届けられていることを実感できるんですよね。すごく大切な場所です。

田倉暉久:僕らの活動が始まったのがコロナ禍なので、ライヴは難しいところからのスタートだったんです。それが「チグハグ」が注目を集めたことでたくさんの方々に来ていただけるようになって、皆さんの前で直接僕たちのパフォーマンスを観ていただける機会が増えてきたぶん、僕らにとっても特別というか、頑張る理由になっています。良いパフォーマンスを直接観てもらいたいと常に思っています。


▲小田惟真(アップルカラー)

堀内結流:さっき隼大くんが言っていたとおり「サクラフレフレ」には一人ひとりにエールを送る振り付けもあって、あの熱量は画面越しでは全部伝わりきらないなと感じるんです。だから自分たちの気持ちをファンの方に直接届けられる場所は、すごく大切だと思っています。

松本勇輝:ライヴでMCをすると、ファンの皆さんがめちゃくちゃ反応してくれるんです。そういうのを見るとすごくうれしいし、ダンスしたり歌ったりしているときも熱い視線を送ってくれているのを見ると“ああ、練習してよかったな!”とつくづく思います。直接会える機会が限られているからこそ、ライヴはうれしいし達成感がありますね。

阿部隼大:普段の練習も全部、ライヴでお客さんに楽しんでいただくためと言っても過言ではないくらい、ライヴは自分たちにとって大事です。エアハイタッチ会で“楽しかったよ”とか“あの曲のあそこよかった”と通りすがりに言ってくれるだけでも、本当にうれしいんです。対面の場で起こることは全部モチベーションにつながっているし、活動の大きなやりがいでもありますね。

鈴木志音:みんなの笑顔は本当に力になるんです。ステージに立つたびにそれを実感するし、一緒に僕たちの振り付けを踊ってくれるときは本当に言葉にならないくらいの喜びがあります。

小田惟真:一緒に踊ってくださってるときの景色の迫力は本当にすごいんです。ライヴの場はSNSの数字以上に規模の大きさを実感できる。ステージから見える景色が、どんどん変わっているんですよね。その景色が自分にとって大きな励みになっています。


▲田倉暉久(オレンジカラー)

――「サクラフレフレ」は新生活へのワクワク感だけでなくまだ見ぬ世界に飛び込んでいくことへの不安も丁寧に描かれていますが、皆さんも結成当初にこのようなことを感じたこともあったのでしょうか。

堀内結流:僕は自分のダンス能力や歌う能力がめちゃくちゃ高いわけじゃないという自覚があって、本当にこのままやっていけるのかな……と思っていたときにTHE SUPER FRUITの加入が決まったんです。だから選んでもらったからには自分なりにめちゃくちゃ頑張ろう!という気持ちはありましたね。だから「サクラフレフレ」の“周りの視線を気にせず、自分らしくそのまま頑張ったらいいんだよ”というメッセージ性と、つながるメンタルは持っていました。

松本勇輝:僕はこの活動をするまでダンスを習っていたわけではなかったので、できるのかな?という不安はありました。でも目の前にあること一つひとつに体当たりしていって、活動をしていくうえで少しずつ成長したことで自信もついてきました。

小田惟真:僕もみんなと同じで、最初はプレッシャーがありました。グループが発表されたときに初対面が3人いて、しかも3人全員ダンス経験者で実力があって。そんななかで最年少の自分が真ん中に行くようなメインカラーをもらって……そんな重要な役割をやっていけるのかな?って。でもみんなと話していくなかで、しっかり支えてもらえていることを実感しました。今は最初の不安なんてないくらい、安心感があります。


▲星野晴海(レモンカラー)

――まさに「サクラフレフレ」の歌詞にある《支え合って 手と手取り合って/花になる》ですね。環境の変化には戸惑いがつきものでしょうし。

阿部隼大:僕も歌にはちょっと自信があったほうだったので、もしかしたら固定ヴォーカルに選ばれるかも……と思ったりもしていたので、選ばれなくてめちゃくちゃへこんで(苦笑)。この先うまくやっていけるのかな?とも思ったし、死ぬほど努力もしたし、今もしている。最初にそういう洗礼みたいなものがあったから強くなれたので、今はよかったと思っています。

田倉暉久:右も左も前も後ろもわからない状態だから、漠然とした何かがずっと僕の周りを覆ってる感じがして、今もそれが不安だったのかワクワクだったのかはよくわかっていないんです。でも候補生だったころ一緒だった志音と隼大もメンバーだし、ほかのメンバーのダンスも観ていたので、この7人でやっていくことを聞いたときはなんとなく腑に落ちたというか、“このメンバーなら大丈夫だな”という謎の安心感がありました。


▲堀内結流(メロンカラー)

鈴木志音:僕もこの7人でやるって決まった瞬間、何よりも“やってやろう!”という気持ちが強く湧きました。何が起きてもこのグループでやっていくんだという強い意志、気合いだけはめちゃめちゃありました。

星野晴海:僕は断然ワクワクでした。右も左もわからなかったからこそ、すごく楽しみで仕方なくて。グループのコンセプトを聞いたときも、スッと受け入れられるぐらい自分に馴染むような感覚があったんですよね。それが7人のムードとも合っているなっていう謎の安心感と、本当に何も知らなかったからこそのワクワク感とかドキドキ感が強かったので、すごく楽しみで仕方なかったです。


▲松本勇輝(ピーチカラー)

――皆さんそれぞれ違う思いを抱いていたけれど、どの思いにも「サクラフレフレ」はフィットしますね。全員が柔らかいムードを持ちながらも個性がバラバラな7人は、どのように信頼関係を育んでいったのでしょうか。

星野晴海:僕的に印象深いのは結成当初ですね。ちょうど僕が個人のSNSで“男なのにメイクしてる”みたいにすごく言われていた時期だったんです。さっき不安はなかったと話しましたけど、やっぱり最初は大丈夫かなという気持ちもちょっとあって。でもこの6人は“それ可愛いね”とか、“これどうやってるの?”とか、“俺全然わかんないから今度メイク教えてよ”と声を掛けてくれて。みんな全然違う趣味を持っているんですけど、お互いがお互いに興味を持ってくれるメンバーが揃っているんです。

堀内結流:そっか、あまり意識してなかったけど確かにそうだね。みんな興味を持っているものが違うから、自分が普通に生きていたらまず触れないであろうものをメンバーが持ってきてくれるんです。新しい世界を覗いて興味を持ったり、そこに手を伸ばしたら自分が好きなものが見つかることも多いんですよね。


▲鈴木志音(グレープカラー)

――バラバラな7人に共通しているのは、相手を尊重する心と好奇心かもしれませんね。

堀内結流:新しいものを知りたい、手に入れたい欲が満たされるというか。だから7人がうまくやっていけるんだと思います。メイクに興味はなかったけど、晴海の影響で知識がついて自分なりに応用してみたり。だからTHE SUPER FRUITになって、自分の人間性にも変化が出ている気がしますね。

鈴木志音:自分が持っていないものを他の6人は持っているんです。だからめちゃめちゃ尊敬できるんですよね。

小田惟真:みんながみんな全員性格も違うし、好きなこともバラバラなんですけど、やっぱり同じグループのメンバーで目指しているものが一緒だからこそ、そういう気持ちになれるのかな。7人それぞれの考え方の良いところを集められるのも強みなんじゃないかなと思っています。


▲阿部隼大(ココナッツカラー)

――「チグハグ」などでも書かれている“それぞれの個性を認める”というメッセージ性と、皆さんの精神性はしっかりリンクしているんですね。皆さんお互いを尊重できる、大人だなと感心します。

堀内結流:いやいや、多分みんな子どもなんですよ(笑)。子どもだから偏見とかも持たないし、周囲の目も気にしないし、いろいろなことに興味を持つんだと思います。晴海は言葉遣いも字もすごく綺麗だけど抜けてる部分もあって、そういうところが可愛かったりもするし(笑)。志音はだいぶ幼い部分もあるけど、敏感にいろいろなことを察知してくれたりもして。そういう子どもっぽいところにプラスアルファがあるメンバー同士だから、高め合うこともできているのかなと思います。

小田惟真:うんうん。ふざけるときはふざけるし、真面目になるときは真面目になる。その切り替えができる7人なのかなと思っていますね。

取材・文:沖さやこ

※アルバムインタビューの後半は後日公開予定



リリース情報

2nd Single「サクラフレフレ」
発売日:2023年3月22日
レーベル:TSUBASA RECORDS
【初回限定盤 CD +DVD】¥3,600(税込)TRAK-189
【通常盤 CD ONLY】¥1,200(税込) TRAK-191
【CD収録内容】
01. サクラフレフレ
02. 素敵なMy Life
03. ボーナスラジオ「THE SUPER FRUITの桜満開!笑顔満開! フレフレ!トークタイム!」※通常盤のみ収録

【初回限定盤付属DVD】
■THE SUPER FRUIT × 世が世なら!!! 「はじめての2MAN SHOW~スパ世が僕らの22夏は終わらない~」@表参道GROUND(2022.9.25)
01. Seven Fruits
02. パノラマ
03. Someday
04. スパフル00-Dance-
05. Dance Section
06. ボクらの夜明け(ピアノアレンジバラードver.)
07. 学園天国
08. 君はリアコ製造機
09. チグハグ

ライブ・イベント情報

THE SUPER FRUIT × 世が世なら!!!
<2ND 2MAN SHOW~僕らの23春 花開け!スパ世が成長物語~>
日程:2023年4月15日(土)
会場:Spotify O-EAST
開場 / 開演:16時00分 / 17時00分
チケット:4,800円税込(ドリンク代別途600円)
※全自由・整理番号あり
出演:THE SUPER FRUIT / 世が世なら!!!
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