【ライブレポート】44MAGNUM、アニバーサリーイヤー開幕「40周年だから特別なこともやっていく」

44MAGNUMが4月4日、東京・新宿BLAZEでワンマンライブ＜40th Anniversary Live Chapter1＞を開催した。1983年のデビューから2023年で40年。そのキャリア故か、会場には多くのミュージシャンも駆けつけ、改めて40年と言う時の重みに花を添えた。

◆44MAGNUM 画像

収容率上限100%、マスクなしで観客が歓声を上げることができるのは約3年ぶり。待ち焦がれた多くのファンが結集した会場にSEが流れ、梅原“PAUL”達也(Vo)、広瀬“JIMMY”さとし(G)、宮脇“JOE”知史(Dr)、STEVIE(Vo)、そして2022年のこの日からゲストプレイヤーとして参加のベーシストSEXX GEORGE (LADIES ROOM)がステージに姿を現す。「I'm on fire」から「No Standing Still」と1983年発売のデビューアルバム『DANGER』の代表曲2曲を連投。そして1985年にロサンゼルスでレコーディングした3rdアルバム「ACTOR」から「Last Train」を披露した。



「久しぶりだぜ。東京！ みんな元気でやってたかい？ すごく声が聞こえるね。ありがとう！」──STEVIE

「みんな本当元気そうだね。みんなの顔がキラキラしていて。楽しいよね、声が聞こえるのは超嬉しい！ もっとキラキラした顔を見せてくれるよね？」──PAUL

コロナ禍前のライブ環境に回帰してのメンバーの言葉に、感涙する観客も散見された。世界的にも類を見ない実親子のツインボーカルと言うスタイル。パーキンソン病と闘いながらステージに立ち続ける父PAULを子息STEVIEがパワフルにサポートする。


2019年リリースのアルバム『PRISONER』収録のバンド初期の名曲「Girl」では、STEVIEがハイトーンシャウトで観客を魅了し、 さらにベースのイントロビートが印象的な「IT'S TOO BAD」では、GEORGEとJOEの息のあったリズム隊に合わせて観客が踊る。

「みんな長いこと声出せてなかったよね？ でもライブを守りぬいてくれてありがとう。もっともっと楽しもうぜ！」と3rdアルバム『ACTOR』からバラード「Love Desire」や淫靡なナンバー「Holy Angel」を披露した。


2022年のちょうどこの日、この会場でバンドに迎え入れられたゲストプレイヤーのSEXX GEORGEを改めて紹介し、「楽しんでいますか？」と客席を煽るSTEVIEがステージセンターに立ち「NIGHTMARE」、そしてJudas Priestを彷彿させる「UNDER MY SKIN」でパワフルなソロボーカルを披露。ふたたびステージにPAULが現れパンキッシュなナンバー 「Baby,Come Together」では、SEXX GEORGEもワイルドなコーラスを披露し呼応する。

ラストブロックに突入し「 Your Heart」、「Too Vain」「The Wild Beast」と名曲でたたみかけ、一体化した会場と共にライブは最高潮のままフィナーレへ。


アンコールでは、ジャケットを脱ぎ捨てシースルーのTシャツ一枚になったギターのJIMMYがギターソロの「SAD WINGS」で華麗なプレイとステージアクションで魅了。そしてバンドのタイトルチューンとも言うべき「STREET ROCKN ROLLER」が会場に鳴り響き、この日のライブはアンコールまで一気に駆け抜けた。

客席から「フォーティフォー！」とダブルアンコールの声援が響く中、再びメンバーがステージに登場。先日発表された9月15日の大阪、9月17日の神戸での公演に続き、9月29日の東京での追加公演がサプライズ発表され、恒例のラストナンバー「Satisfaction」へ。曲中ではファン代表を自称するSEXX GEORGEがコール＆レスポンスで客席を煽り、一体となった会場にエンディングが響き渡り記念すべき40周年公演は幕を閉じた。


「40周年だから特別なこともいろいろやっていく」──そんな言葉残し、この日のステージを去ったメンバー達。2024年4月4日まで続くというアニバーサリーイヤーに今後も注目だ。