ソン・イマジナリオ、1976年に録音していた未発表ライブ音源『Banda da Capital』リリース

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ブラジルを代表するサイケ/プログレッシブ・ロック・バンドのソン・イマジナリオが、未発表ライブ音源『Banda da Capital』をリリースする。

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ソン・イマジナリオは鍵盤奏者ヴァグネル・チゾを筆頭に、当時のブラジルを代表する名手たちが集ったプログレッシブ・ロックバンド。盟友ミルトン・ナシメントの多くの作品でバックを務めるなど“CLUBE DA ESQUINA”(街角クラブ) ムーブメントの中心的な存在として活躍した、ブラジル音楽史に欠かせないバンドで、プログレッシブ・ロック、フォーク、サイケデリア、ジャズに、伝統的なブラジルのリズムを強烈にブレンドしたサウンドが彼らの音楽性の特徴だ。

そんなソン・イマジナリオの『Banda da Capital』。1976年10月4日、ミルトン・ナシメントとのレコーディングとツアーを終えた彼らは、ブラジリアでネイチャーデーを祝ってコンサートを行う。多忙を極める気鋭ミュージシャン達によるコレクティブでもあったため、オリジナルメンバーのホベルチーニョ・シルヴァやゼ・ホドリックスは参加せず。ヴァグネル・チゾとフレデラことフレデリコ・メンドンサに加えて、“ブラジルのウェイン・ショーター”ことニヴァルド・オルネラス、エリス・レジーナほか多くの名歌手を支えたドラマーのパウリーニョ・ブラガ、バンダ・ブラック・リオのベーシストとしても知られるジャミル・ジョアネスといったメンバーが代わりに参加しライブは行われた。


ショーの名は、彼らが若いころに練習していたベロオリゾンチのラジオ局にちなんで名付けられたもの。ライブは長閑な「Rádio Guarany」から始まり、ミルトン・ナシメント『Milagre dos Peixes ao Vivo』でも披露された「Xa Mate」へと移行。続く「Igreja Majestosa」「Os Cafezais sem fim」は、ヴァグネル・チゾが幼いころに見ていたミナスのトレス・ポンタスでの日々──コーヒー農園で働く労働者たちが、日曜日には真っ白なドレスに着替え教会に入っていく神聖な光景にインスパイアされたもの。映像的でもある彼らの音楽性を象徴する、本作のハイライトともいえる2曲だ。彼らのデビューアルバムにも収められたポスト・トロピカリアともいえるフォークロック・クラシック「Sabado」もまた出色。歌詞はいわゆる“ドロップアウト”的なもので、ブラジル左派の権威主義に対し、平和主義的かつサイケデリックな、社会不適合者としてのふるまいを反映したものだ。

さらにCDと配信には1975年10月6日にリオデジャネイロの近代美術館で行われた別のコンサートからの2曲がボーナストラックとして収録。「Manuel o Audaz」にはトニーニョ・オルタがゲスト参加。トニーニョ自身のヴォーカルも聴くことができる。なお現在先行シングルとして「Os Cafezais sem Fim」が配信中。アルバムの全貌は6月2日に明らかにされる。


『Banda da Capital』

2023年6月下旬(CDは7月12日)
Far Out Recordings(日本でのCD/レコードの配給はDiskunion)

■TRACK LIST
1. Rádio Guarany (Paulinho Braga, Nivaldo Ornelas)
2. Xá-Mate (Nivaldo Ornelas)
3. A Igreja Majestosa (Wagner Tiso, Nivaldo Ornelas)
4. Os Cafezais sem Fim (Wagner Tiso)
5. Armina (Wagner Tiso)
6. Banda da Capital (Wagner Tiso, Nivaldo Ornelas)
7. Sábado (Fredera)
8. Imaginados (Jamil Joanes)
9. Armina* (Wagner Tiso)
10. Manuel o Audaz* (Toninho Horta)"

■参加ミュージシャン:
Paulinho Braga: Drums, Percussion
Nivaldo Ornelas: Saxophone, Acoustic Guitar, Flute,
Jamil Joanes: Electric Bass, Acoustic Guitar, Vocals
Wagner Tiso: Organ, Electric Piano, Vocals
Fredera: Electric Guitar, Acoustic Guitar, Vocals, Lead Vocal on “Sábado” (Track 7)
Novelli: Electric Bass on “Armina” (Track 9)
Toninho Horta: Electric Guitar on “Armina” and “Manuel o Audaz” (Tracks 9&10), Lead Vocal on “Manuel o Audaz” (Track 10)

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