【ライブレポート】ONE N’ ONLY、原因は自分にある。、BUDDiiSの3グループが集結。新グループLienelもデビュー曲披露

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EBiDANより、ONE N’ ONLY、原因は自分にある。、BUDDiiSの3グループが集結するライブイベント<EBiDAN THE PARADE 2023 SPRING>が、4月29日にパシフィコ横浜国立大ホールで開催された。ここでは、イベントのオフィシャルレポートをお届けする。

◆<EBiDAN THE PARADE 2023 SPRING>ライブ画像

EBiDANの所属アーティストが一堂に会する名物イベント<EBiDAN THE LIVE>を毎年夏に行っているEBiDANだが、<EBiDAN THE PARADE>はそこからの派生ともいえる新たなライブシリーズで、その第1回目として昼夜2部制で行われた本公演には今後のEBiDANを担う3組が出演した。

TikTokフォロワー数が580万人を突破し、この春には南米でツアーを行う6人組ONE N’ ONLYに、2次元と3次元を繋ぐ独自の世界観で音楽シーンの注目を集め、11月には初のアリーナ公演も決定している7人組の原因は自分にある。。そして兄弟ユニット“もーりーしゅーと”としても活動するMORRIEとSHOOTを擁し、メンバー主導のDIYなスタイルで魅せる10人組BUDDiiSの3組がグループの壁を越え、ファンの期待に応える怒涛のシャッフルユニット攻勢で圧倒した。

さらに、EBiDAN史上最大のオーディションを勝ち抜いた面々による6人組の新グループ“Lienel”もお披露目され、1日限りの贅沢すぎるコラボステージで満場のオーディエンスを驚喜させた。

メリーゴーランドやジェットコースターが設えられたステージセットに、テーマパーク内を進んでいくオープニング映像が“エビパレパーク”へと観る者を誘うと、「今日は最高に楽しんでいこうぜ!」というNAOYA(ONE N’ ONLY)の号令からライブは開幕。レギュラー出演している『仮面ライダー ギーツ』の撮影のために、現在グループ活動を制限中の杢代和人(原因は自分にある。)を除く3グループ総勢22名で、この日のために作られたEBiDANの新曲「THE PARADE」をリズミカルかつ華やかに贈っていく。クラップで一つになった客席からは、久々の声出し解禁ライブということで大きな歓声が。そこから各グループ、まずは自らの持ち曲で己の個性をアピールしていく。

▲BUDDiiS

トップバッターのBUDDiiSは、ド頭から本邦初公開となる新曲「Magic」を披露して爽やかな初夏の風を吹かせ、SEIYAのウィンクやウィスパー交じりのセクシーなボーカルで客席を悩殺。全員がボーカルを取る艶やかなラブソングで、場内に魔法をかけていく。昨年末に配信した「The One」では、YUMAの「俺も好き」「君も可愛いよ」といったアドリブ台詞でバディ(BUDDiiSファンの名称)に黄色い悲鳴をあげさせ、最新の2曲で心も身体も軽くなる心地よいひと時を味わわせてくれた。

▲原因は自分にある。

対照的に、2曲で両極端な表情を見せたのが、原因は自分にある。の面々。ピアノロックを基調としたデビュー曲「原因は自分にある。」でシニカルな空気を醸した直後、TVアニメ『デュエル・マスターズ WIN 決闘学園編』のエンディングテーマでもある最新曲「放課後ギュッと」で、思春期のリアルな喜怒哀楽をストレートに叩きつけるのだから、その振り幅には驚かされるばかりだ。大人びたアンニュイさと平均年齢19歳の快活な等身大、どちらも持つのは彼らの強みに違いない。

▲ONE N’ ONLY

そしてONE N’ ONLYは主演映画『バトルキング!!-We’ll rise again -』の主題歌「We’ll rise again」で、何度でも立ち上がるという熱い想いをエモーショナルな歌唱とダンスで表現。YouTubeでの再生回数が350万回超えの代表曲「Category」でも、「俺たちがONE N’ ONLYだ! 暴れていこうぜ!」とKENSHINが口火を切るや、持ち前の噛みつくようなアグレッションをステージに噴き上がる火花と共に大爆発させる。ラストのKENSHINの咆哮まで、自分たちのファン以外も多いイベントだからこそ、いつにも増して気合を見せるのが、負けん気の強い彼ららしい。


続いてはPrince、Sexy、Funny、Cuteと、4つのテーマに則ったシャッフルユニットがさっそく登場。最初にONE N’ ONLYのHAYTOとREI、原因は自分にある。の桜木雅哉、BUDDiiSのTAKUYAとFUMIYAの5人が純白の衣装で現れ、M!LKの「Goin’ Down」を凛々しい声音と身のこなしで披露し、まさしく王子様なムードを振りまいていく。

一転 “Sexyユニット”では、KEVIN、MORRIE、SHOOTのBUDDiiSの3人が「L.O.C.A」(ONE N’ ONLY)のハーモニーをガッチリと固め、吉澤要人(原因は自分にある。)のウィスパーでトドメを。そこにKENSHINと長野凌大(原因は自分にある。)も加わり、間奏でメンバーが順に重なっていく難易度高いダンスも驚くほど息がピッタリで、1日限りなのが惜しいと思わせる完成度を見せつけた。

また、TETTA (ONE N’ ONLY)と小泉光咲(原因は自分にある。)をツインボーカルに、ONE N’ ONLYのHAYATO、NAOYA、原因は自分にある。の武藤潤、BUDDiiSのSEIYA、SHOW、HARUKI、FUMIYAをダンサーにして、“Funnyユニット”が挑んだのは超特急の「バッタマン」。キレッキレな動きに客席からはジャストタイミングで合いの手が入り、センターで“8号車!”とシャウトして“弱ぇのは強ぇぞ!”とアクロバットする武藤の頑張りを大歓声が讃える。


“Cuteユニット”は大きなアイスクリームを手に、原因は自分にある。の「チョコループ」を笑顔いっぱいでパフォーマンス。オリジナルメンバーの大倉空人や桜木の先導のもと、BUDDiiSのFUMINORIに普段はマイクを取ることの少ないYUMAやTAKUYAも歌声を聞かせ、ONE N’ ONLYのEIKUとKENSHINが愛らしい仕草を繰り出すという今日だけの光景が場内を沸き立たせた。

そんな熱狂の末、ONE N’ ONLYの「Step Up」を全員で踊り、22人が振るタオルに客席のペンライトがカラフルに応えて、盛り上がりがクライマックスの域に至ると、今度はチーム対抗のゲーム大会がスタート。FUMINORIをMCに、残り21人がくじ引きで3チームに分かれ、スプーンピンポンリレーや以心伝心ポーズ合わせゲーム(昼公演)、フラフープ送りゲーム(夜公演)で対決した。

スプーンピンポンリレーでは、口にくわえたスプーンでピンポン玉を送る際に、やたらとTETTAが渡す相手の肩に手を置いてセクシーな顔を作って、MCに咎められる場面も。以心伝心ポーズ合わせゲームでは、先輩グループ楽曲の印象的な振り付けをやってみるということで、超特急のハルやM!LKの曽野舜太、SUPER★DRAGONの志村玲於も写真で特別出演し、オーディエンスを喜ばせた。ちなみに、勝ったチームに賞品は出ないが負けると罰ゲームという不思議ルールで、昼公演ではFUMIYAが実兄であるHAYATOに嬉々としてゴムパッチンしたり、夜公演では「ゲームやってない人ずるくない?」というSHOOTの発言から刑に処されたFUMINORIが「(自分をMCに決めた)大人が悪い!」と荒ぶったり。それぞれのパーソナリティや関係性を垣間見せて、ステージパフォーマンスとは別角度から楽しませてくれた。



後半戦では、各グループが本日出演していない先輩の楽曲にチャレンジ。まずは、M!LKの衣装に身を包んだ原因は自分にある。が“Chocolate M!LK”として、背中合わせになった小泉と桜木のボーカルを皮切りに、M!LKの「テルネロファイター」を元気いっぱいに届けていく。「せーの!」と大倉がイキイキ煽れば、“テルネロテルネロテルネロ!”のリフレインに客席からは掛け声がかかり、最後は吉澤がイケボで“モー”とキメ顔を。

続いて、和風衣装をまとったBUDDiiSは“LOVE♡特急”となり、超特急の「My Buddy」でSHOWにSHOOTと次々に変顔を見せる。FUMINORIは「エ、エ、エビパレ!」と繰り返しながら手の平をこすって本家へのリスペクトを表し、最年少のFUMIYAは変顔からニッコリ笑顔になってエンディングをかっさらった。ONE N’ ONLYならぬ“GoriGori★DRAGON”の「Untouchable MAX」も、EBiDANファン垂涎のカバーと言えるだろう。ボーカルとラッパーを擁するメンバー構成に、アグレッシブな音楽性と共通点も多いだけに、SUPER★DRAGONのライブ鉄板曲を完璧にパフォーム。KENSHINの“OK?”に火薬が爆発する瞬間TETTAが放った“Untouchable! ”まで、ワンエンアレンジを利かせつつ完コピレベルの超絶クオリティで場内を沸かせた。

しかし、観る者の度肝を抜く展開はここから。メリーゴーランドの白馬に乗ったFUMINORIが、エビパレパークのゲストとして訪れた小泉光咲とSHOOTを「ちょっとマニアックで、エモさもあって、パンチが利いてるエリア」へエスコートすると、波の音からモニターに「Cosmic岬」のタイトルが映る。そしてステージに現れたのは、なんと実兄である超特急・タクヤの衣装を身に着けたNAOYA。当時タクヤがライブで歌った伝説のソロナンバーを、その映像が流れるモニターの下で、今度は弟であるNAOYAが披露するという熱すぎる兄弟コラボに、驚きの声と拍手が沸き起こった。


さらに、さくらしめじのナンバー「青春の唄」では、もう2組の兄弟が登場。HAYATOとFUMIYA、MORRIEとSHOOTが、実の兄弟ならではの息の合ったユニゾンとハーモニーを聞かせ、肩を組んでスキップする4人に客席から「最高!」の声が漏れる。さらなるパンチは超特急の、これまた伝説の女装ユニットをカバーしたMaroon。ヘッドドレスにミニスカート姿のREI、大倉空人、YUMAの3人が、普段からは想像もできない振り切りぶりで「キャンディ・ナイト」を歌い踊り、そのキュートな姿には「可愛い!」の嵐が。その後のドラマパートで小泉が発した「パンチ利きすぎ!」の言葉にも納得しかない。

コミカルなメニューでファンを喜ばせつつ、終盤に向けては純粋な歌とダンスの実力も、しっかりと主張していく。まずはONE N’ ONLYのTETTAにEIKU、原因は自分にある。の武藤潤、BUDDiiSのKEVIN、MORRIE、SHOOTと各グループから歌自慢のメンバーが集まり、BUDDiiSの最新バラード「her+art」をアカペラ始まりで歌唱。ソロ歌唱やKEVINのオブリガードも交え、それぞれ年代物のワインのように芳醇な歌声で酔わせると、今度はダンサーたちのターンだ。

ONE N’ ONLYからHAYATOとEIKU、原因は自分にある。から長野凌大と桜木雅哉、BUDDiiSからFUMINORIにFUMIYAが、順にソロダンスで観客の目を釘付けに。そこからONE N’ ONLYの「YOUNG BLOOD」でテンポの速いビートに喰らいつき、圧巻のパフォーマンスでオーディエンスに息を呑ませる。そうして張り詰めた空気を、BUDDiiSが「Under The Sea」でトロピカルに緩めれば、原因は自分にある。の面々も加わって「ギミギミLOVE」をダンサブルにドロップ。“炭酸水!”の大合唱を呼んでからは、ONE N’ ONLYが珠玉のラブソング「My Love」を届けて22人でハートを作り、集まったEBiDANファンに愛を贈った。



最後は<EBiDAN THE LIVE>でも歌われている全体曲「New day! New wave!」を22人全員で届け、壮大な響きの中でオーディエンスと共に未来へと向かう力を確かめ合って本編を締めくくった。

続いて、リハーサル風景を映したエンディング映像が今日のために彼らが積み重ねてきた日々を垣間見せると、なんと22人が1階から3階までの客席通路に姿を現してアンコールの「Believe Yourself」を歌うのだから、オーディエンスは大興奮。さらに「EBiDANから報告があります」(HAYATO)と、昨年夏に始まった<EBiDAN AUDITION 2022>で選抜された6人による新グループ“Lienel”のメンバーが発表され、4月30日に配信リリースが決まったデビュー曲「LOVE Communication」がお披露目された。

▲Lienel

18歳の芳賀柊斗から、17歳の近藤駿太、16歳の高岡ミロと森田璃空、14歳の武田創世、13歳の高桑真之の6人が集まった“Lienel”の平均年齢は、なんと15.6歳。その若さに似合わぬ大人びたパフォーマンスにはすでに色気まで漂い、歌やダンスのシンクロも抜群で、5年前の4月29日が初ライブだったONE N’ ONLYのREIからは「デビュー日が同じなのは運命。自分がこの年のときこんなに堂々と踊れなかった。驚きです」と絶賛を受けた。EBiDANで初の後輩を迎えたBUDDiiSのFUMINORIも「すごくキラキラしていて僕らが逆にパワーをもらった。一緒に頑張っていきましょう!」と激励し、夜公演では12月28日にZepp Hanedaで1stワンマンが行われることがサプライズ発表。メンバーの高岡ミロが「マジで知らなかったです!ワンマンでZeppですか?結構広いですよね…頑張ります!」と戸惑いながらも決意表明してみせた。

昼公演では、ここで「普通にライブを観に来たら“出なよ”って言われて、メイクされて今に至ります」と、サプライズで超特急のカイが登場。「13歳!?自分の年齢の半分より若い子が遂に現れた」と驚きつつ、「これからのEBiDANがすごく楽しみ。(今日出演した)4グループとEBiDANを、よろしくお願いいたします!」と挨拶して、EBiDANの長男としての矜持を見せた。そして「カイさんも来てくれたということで、最後はみんなで一緒に!」(HAYATO)と、退場しようとしていたカイを巻き込み、これまた<EBiDAN THE LIVE>ではおなじみの「恋のDingDong」でEBiDANの絆を確かめ合う。遠慮しがちなLienelメンバーをステージの隅々まで連れまわしたり、カイをセンターに引っ張り出したりと、グループの垣根を越えて盛り上がり、武藤は「EBiDANに吹く新たな風を感じました。みんなで作った最高の空間、今日は本当に楽しかったです!」と力を込めた。


今回が初開催となった<EBiDAN THE PARADE>について、HAYATOは「また2回3回と続けていきたい。EBiDANまだまだ突っ走っていきます!」と宣言。事実、8月11・12日には今回出演の3組のほか、超特急、M!LK、SUPER★DRAGON、さくらしめじが出演する<EBiDAN THE LIVE UNIVERSE 2023>の開催が決定している。国立代々木競技場 第一体育館という史上最大キャパの会場で、2日間3公演を行うというのは、もちろん<EBiDAN THE LIVE>史上最大のスケール。おまけに3公演すべてテーマが異なり、別々の構成・セットリストになるというのだから、バラエティ豊かな公演になるのは必至だ。

4月5日にはEBiDANの主要7グループが参加して「New day! New wave!」と一世風靡セピアの代表曲カバー「前略、道の上より」をリリースするなど、昨今、グループの枠組みを超えて精力的に活動しているEBiDAN。「新しい仲間が加わって、今、EBiDANは盛り上がってます。もっとたくさんの人に知ってもらって、もっと大きい会場でライブができるように頑張ります!」というNAOYAの言葉が実現する日も近いだろう。

取材・文◎清水素子
撮影◎米山三郎、笹森健一

<EBiDAN THE PARADE 2023 SPRING>セットリスト

2023年4月29日(土)神奈川・パシフィコ横浜国立大ホール

M1:THE PARADE
M2:Magic
M3:The One
M4:原因は自分にある。
M5:放課後ギュッと
M6:We’ll rise again
M7:Category
M8:Goin’Down
M9:L.O.C.A
M10:バッタマン
M11:チョコループ
M12:Step Up
M13:テルネロファイター
M14:My Buddy
M15:Untouchable MAX
M16:Cosmic岬
M17:キャンディ・ナイト
M18:her+art
M19:YOUNG BLOOD
M20:Under The Sea
M21:ギミギミLOVE
M22:My Love
M23:New day! New wave!
EN1:Believe Yourself
EN2:LOVE Communication
EN3:恋のDingDong

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