【コラム】DA PUMP、「U.S.A.」の次は、宇宙へ!?

ツイート

DA PUMPが新曲「サンライズ・ムーン 〜宇宙に行こう〜」を5月24日に配信、6月7日にCD発売する。

◆MV

今作はとにかく、木梨憲武がエグゼクティブ・プロデューサーとなり、所ジョージが作詞・作曲を担当、アディショナル・アレンジを第65回グラミー賞で「最優秀グローバル・ミュージック・アルバム賞」を受賞した宅見将典が担当した作品ということで、発売前からテレビのワイドショー、様々なメディアが大きく取り上げていた話題作だ。そんな今作、まず誕生のプロセスからして普通ではない。

そもそもこのプロジェクト、すべての発端は、2022年12月、DA PUMPのKIMIがTBSラジオ『土曜朝6時木梨の会。』に出演したことがきっかけとなって始まったもの。同番組のリスナーだったKIMIが、番組主催のゴルフコンペ参加枠をかけたリスナーオーディションに思い切って一般応募したところ、その流れでラジオに出演。肝心なコンペ参加をかけたパター企画では失敗してしまったにもかかわらず、彼はその後、コンペ当日に飛び込みでゴルフ場にかけつけ、現地でコンペ参加をかけたパターを今度は見事に成功させ、参加を勝ち取ったのだ。

そんなKIMIのガッツを気に入った木梨は、コンペ中に長年付き合いのある所にDA PUMPの楽曲制作をオファー。所属事務所やKIMI以外のメンバーの承諾を得る前、人と人とのめぐり合わせやその場の雰囲気から生まれた「やろう!」というグルーブ感先行で、今回の楽曲制作はスタートした。そしてその後、1月14日放送の木梨のラジオ番組にDA PUMPが所属するライジングプロダクションの副社長とKIMIが出演し、正式に楽曲制作とリリースが後々から決定していったという流れが、なんとも素敵だ。


そして、新曲「サンライズ・ムーン 〜宇宙に行こう〜」は“宇宙を楽しく!”というコンセプトをもとに所が制作。本作について所は「制作は思い付きです(笑)。制作が決まったゴルフコンペの時、アクアラインで千葉方面のゴルフ場に向かったんだけど、その時にみえた左手に月がまだ残ってて、右手に朝日が昇ってたのが頭に残ってたから「サンライズ・ムーン」で良いんじゃねぇかなって思って。あの時期じゃなかったらそういうシチュエーションじゃないだろうから無かった話なの」と、あのタイミングだからこそ生まれた楽曲であることを説明。

所のキャッチーなポップセンスを感じさせる楽曲にインド風アレンジがスパイスとなり、そこに宅見のダンスアレンジも加わった。さらには、1月の箱根駅伝を走った青山学院大学陸上競技部の選手が木梨の番組に出演したことをきっかけに、木梨が選手らを連れてレコーディング風景を見学に行ったとき、その場の木梨のむちゃぶりで急遽選手たちもコーラスのレコーディングに参加。今回の楽曲制作過程を振り返り、木梨は「今あったこととか思ったことを曲にしてもらってて、今回は土曜の朝のラジオからKIMIきっかけでスタートしていろんな人が加わって、仲良くなり形になって喜んでます。人と人を合わせるのが大好き、いくだけいくんで拾ってくださいって感じでやりました(笑)」とコメントしている 。


DA PUMPといえば、いまやこの曲を知らない人は世の中にいないんじゃないかというぐらい、2018年、じつに3年半ぶりに出した29枚目のシングル「U.S.A.」がYouTubeでバズりにバズって、結成22年目にして再ブレイクを成し遂げたダンス&ボーカルグループである。1997年に4人編成でデビュー、メンバー編成を経て現在、ずば抜けた歌唱力とダンススキルを誇るISSAは未だセンターを維持。現在はそれぞれがコレオグラファー等で世界のダンス大会で賞を取るなど、ハイレベルのパフォーマーがISSAのもとに集結。ダンスの世界大会8連覇という前人未到の記録を持つKENZOをはじめ、今作の振り付けを担当したTOMO、ツアーグッズなどのデザインでも才能を発揮するU-YEAH、ラップパートを担うKIMI、コーラスも披露することがあるYORIの6人で活動を行なっている。「U.S.A.」で話題になった後も、「今度はこうきたか」や「DA PUMPはこれをやってくれなきゃ」と思わせる作品を次々とリリースし、新しいファンと昔からのファンをときめかせてきた彼ら。

そんな6人が新曲「サンライズ・ムーン 〜宇宙に行こう〜」では木梨、所という芸能界きっての遊びの天才たちのマジックに魅せられ、童心に戻って子どものようにはしゃぎ、遊びまくっている。まずは今作のインパクトあるビジュアル。このなんともいえない合成感。メンバーカラーのラインが入った宇宙服のオーバーサイズ気味のデザインやテカり具合は、子どもの頃、こんな宇宙服を着て宇宙に行けたらなと想像していたものをそのまんま写真にしたようで、この懐かしくも“ダサかっこいい”路線は「U.S.A.」を彷彿とさせるようだ。


ドラの音で幕開けする「サンライズ・ムーン 〜宇宙に行こう〜」はシタールのような民族楽器がインド風の音階でこの曲の主線を奏で、そこにエコーがかかったISSAのフェイクが時空を歪めて宇宙へとコンタクトしていくところから始まる。この曲でインド風なテイストをスパイスとして使った背景には、きっと遊び心とバズり、その両方を狙ってフィーチャーした経緯があるのではないだろうか。

歌詞は所自身が手がけているのだが、こちらはサビの“左の右手はMoon Moon Moon 右前の方でSun Sun Sun”とキャッチーなのに「どういうこと?」とフックになる言葉遊びを重視したフレーズで、DA PUMPが本来持っている持ち味を生かしている。さらに「U.S.A.」の“どっちかの夜は昼間”を彷彿させるように月と太陽を歌い込んだところなど、所ならではの卓越したキレキレの遊び感覚が感じられる 。



MVについても触れておこう。MVはスタジオと所の世田谷ベースで撮影を行なっている。世田谷ベースではお宝だらけのヴィンテージの洋服を漁りまくったり(実際にそれを身につけて)モノ作りを楽しんだり、彼らは少年のような笑顔で木の陰からひょっこり顔をのぞかせたりルッコラの花を食べたりして、所と木梨とともに童心に戻った様子で、大人2人との遊びを満喫。そうして、宇宙服で踊るスタジオのシーンでは、真面目に踊っているメンバーに木梨が太陽 、所が月の着ぐるみを着て体当たりをするなど、羽目を外して大人たちが大はしゃぎするシーンなども(笑)。

映像の中で披露しているTOMO振り付けによるダンスコレオも、親しみやすくて実に楽しい。イントロパートではシタールのメインフレーズに合わせて、全員がど真面目な顔でインドなポーズを決めながらものすごいスピードで首のアイソレーションを見せるシーンで、冒頭からこの曲の強烈な印象を叩き込む。そのあと“よい子のみなさまが 眠ってる頃”のところは、真ん中にISSAが立ち、残りのメンバーが文字盤となって時を刻み、歌詞を忠実に表現。

“宇宙に宇宙に〜”のところは、サイドにぴょこんぴょこん飛んで、そこから“左の右手は〜”のところでは右手を頭の後ろに回して左耳をつまんで右足で”Moon Moon Moon“に合わせてアクセルを踏み、右側に向いて”Sun Sun Sun”で左右の手を上げ下げしていくサビなど、子どもから大人まで真似したくなる振り付けをあえて取り入れてある。他にも、間奏では体幹を使って無重力状態をダンスで表現したり、そこから6人が躍動感たっぷりに“エビちゃん”ダンスで一斉に揃って動き出すところなど、見ても真似しても楽しい構成になっている。これを、超一流クラスのテクニックを持ったメンバーが、全力で楽しく歌い踊ってやるからこそ、簡単な振りもめちゃくちゃカッコよく見えるのだ。

そんなDA PUMPのエンタテインメント性が宇宙一カッコよく引き出されたのが今作といえる。


DA PUMPはこの後、新曲「サンライズ・ムーン 〜宇宙に行こう〜」のリリースに合わせて、6月10日に埼玉・イオンレイクタウン mori 木の広場を皮切りに、6月11日に神奈川・ラゾーナ川崎プラザ2 Fルーファ広場、6月18日に大阪・あべのキューズモール 3F スカイコート、6月24日に埼玉・イオンモール春日部 1F藤の広場、7月2日に愛知県内にてリリース記念イベント(ミニライブ&ハイタッチ会)を開催する。“ミニライブ”はどなたでも無料で参加できるとのこと。6月11日は、26回目のDA PUMPデビュー記念日。そんな記念日に「サンライズ・ムーン 〜宇宙に行こう〜」のパフォーマンスが観客参加で、どのように楽しく変化するのか。ここは、大注目したいところだ。

文◎東條祥恵

「サンライズ・ムーン ~宇宙に行こう~」

2023年6月7日(水)発売
配信:https://bit.ly/3BLvrWZ

【初回限定盤】
■Type-A:CD 品番:AVCD-98145
【CD+特殊+ブックレット48p】
スマプラ対応 ¥2,200(税込) ¥2,000(税抜)
【CD】
1. サンライズ・ムーン ~宇宙に行こう~
2. LAZER BEAT
3. サンライズ・ムーン ~宇宙に行こう~ (Instrumental)
4. LAZER BEAT (Instrumental)

【通常盤】
■Type-B:CD+DVD AVCD-98146/B
【CD+DVD】
スマプラ対応 ¥2,200(税込) ¥2,000(税抜)
【CD】
1. サンライズ・ムーン ~宇宙に行こう~
2. LAZER BEAT
3. サンライズ・ムーン ~宇宙に行こう~ (Instrumental)
4. LAZER BEAT(Instrumental)
【DVD】
1. サンライズ・ムーン ~宇宙に行こう~ Music Video
2. サンライズ・ムーン ~宇宙に行こう~ Dance Edit version Video
3. サンライズ・ムーン ~宇宙に行こう~ Behind The Scene

【通常盤】
■Type-C:CD+Blu-ray AVCD-98147/B
【CD+Blu-ray】
スマプラ対応 ¥2,200(税込) ¥2,000(税抜)
【CD】
1. サンライズ・ムーン ~宇宙に行こう~
2. LAZER BEAT
3. サンライズ・ムーン ~宇宙に行こう~ (Instrumental)
4. LAZER BEAT (Instrumental)
【Blu-ray】
1. サンライズ・ムーン ~宇宙に行こう~ Music Video
2. サンライズ・ムーン ~宇宙に行こう~ Dance Edit version Video
3. サンライズ・ムーン ~宇宙に行こう~ Behind The Scene

【通常盤】
■Type-D:CD Only AVCD-98148
【CD】
スマプラ対応 ¥1, 400(税込) ¥1,273(税抜)
【CD】
1. サンライズ・ムーン ~宇宙に行こう~
2. LAZER BEAT
3. サンライズ・ムーン ~宇宙に行こう~ Party remix ver. by Takumi Masanori
4. サンライズ・ムーン ~宇宙に行こう~ (Instrumental)
5. LAZER BEAT (Instrumental)
6. サンライズ・ムーン ~宇宙に行こう~ Party remix ver. by Takumi Masanori (Instrumental)

◆DA PUMP オフィシャルサイト
この記事をツイート

この記事の関連情報

*

TREND BOX

編集部おすすめ

ARTIST RANKING

アーティストランキング

FEATURE / SERVICE

特集・サービス