【俺の楽器・私の愛機】1351「一生の相棒」

【フェンダー・ストラトキャスター（76年？）】（大阪府　JET　58歳）


高校3年の時に知人の紹介で手に入れたギターです。手に入れるまでは当時組んでたバンドのリーダーのギターを借りて演奏していたのですが、憧れのフェンダーが安く手に入るとの事で、ためてたお年玉をかき集めて譲ってもらいました。

当時ライブやスタジオにあるアンプは、JC120かツインリバーブがほとんどで、現実的な音量設定でポリ塗装ガチガチのこいつをつなぐと固くてキンキンな音しか出ず、ほとんどハーフトーンしか使ってませんでした。特にツインだと酷くてリアの音は聞けたものではない状況。（今思うとファンクとかクリーントーンを使うジャンルだと最高の音だったかも）

ペダルで調整すれば良かったのですが、回りの先輩方からの変な「アンプ直、アタック強神話」圧もあり、かたくなにアンプ直を貫いていました。高校卒業間近のあるライブでPA無しの広めの会場で初めてツインのフルテンを経験。その演奏中に誤ってフロントに入ってしまった時、今まで経験した事の無い自分でも鳥肌がたつような凄い音が出てびっくり。惚れ直し、現在迄こいつを弾き倒してきました。

今は暴れ気味のワイルドな音がするフロントがお気に入りです。若い時に気がついていればと後悔してます。ラッカーだとかっこいい塗装剥げのギターになってたのでしょうがこれはこれで良いと思っています。知り合いには「古い木の棒ギター」とからかわれていますが・・。家族には棺桶にこいつを入れてくれるようお願いしています。



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いやー、周りに蔓延する「アンプ直、アタック強神話」説、これはきつい。でもね、その苦行こそ、正しく音をアウトプットするという確かなテクニックとピッキングニュアンスを会得する最短の茨道。JETさんの周辺のギタリストはみんな上手かったのではないでしょうか。で、このストラト、めっちゃ鳴りそう。ロリー・ギャラガーもびっくりの剥げっぷりですが、もとは3トーンサンバーストだったのかな。ネックの弾き込まれ具合が凄まじく、歴戦の痕がすべての経験を物語っているようです。なんとなくポールピースがスタッガードに見える気がするので、もうちょっと古い年式かも知れないですね。（JMN統括編集長 烏丸）



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