【速レポ】＜SATANIC CARNIVAL＞Crossfaith、激烈なサウンドと天井知らずの熱狂を生むSATAN STAGEトップバッター「ただいま、サタニック！」

幕張メッセに帰ってきた＜SATANIC CARNIVAL＞。そんなSTAN STAGEの一発目、狼煙を上げるどころか焼き尽くす勢いで、目を覚ますには極悪すぎるパフォーマンスを見せつけてくれたのがCrossfaithだ。

◆ライブ写真

富士急ハイランド・コニファーフォレストで開催された昨年の＜SATANIC CARNIVAL 2022＞では大トリを務め、サウンドのみならず世界観をより表現した演出もあり、まさにワールドクラスのショウを見せつけてくれた彼ら。つい先日まで活動休止していたこともあり、このときを今か今かと待っていたオーディエンスからの凄まじい歓声とクラップが沸き起こり、「ただいま、サタニック！」とKoie（Vo）が叫べば、より増幅する熱。そんなムードの中、「Monolith」が叩きつけられるのだから、一気に最高潮まで駆け上がるのも当然だろう。襲いかかってくる轟音にオーディエンスも本気のヘッドバンギングで応戦し、お互いに一歩も引かない状態。Kazuki（G）は前のめりにフレーズを刻み込み、Tatsuya（Dr）も立ち上がってその熱を感じ取っていく。


会場全体で盛大なカウントを決めて始まった「Xeno」はKoieとTeru（Prog, Vision）の咆哮も強烈だったが、終盤の厳かな歌声、超重低音、暴発気味な歓声が一体となった様が本当に異次元のインパクト。その状況を受け止めたKoieが思わず「ありがとう！」とつぶやくほどだった。どこまでも鳴り止まないクラップに嬉しそうにしつつも、「こんなもんですか？」とKoieが煽り、オーディエンスを信頼してるからこそ挑発していく彼ららしいところを見せると、フロアには巨大なサークルピットがいくつも出現。そこへ「Jägerbomb」を投下するのだから、そりゃみんな駆け出すし、腹の底から声を振り絞るに決まってる。土曜日の昼間からこんなイカれた遊びができるのは最高としか言いようがない。



活動再開を発表する以前から出演オファーをくれたという＜SATANIC CARNIVAL＞からの愛に応えるように、中盤以降も怒涛の展開。激しい照明に本能を呼び起こされるムービーを食らい、全身に降り注ぐシャウトで身も心も揺さぶられる「Endorphine」から「Omen」への流れも強烈だった。メロイックサインを突き上げ、踊り狂うオーディエンスが前へ前へと惹きつけられた結果、Koieに「全員、座れ！」と促されてもギュウギュウでスペースがなさすぎて座れないという妙におかしくも嬉しくもある光景も、暴動のようなウォールオブデスも、彼らが放つ激烈なサウンドと天井知らずの熱狂があったからこそ生まれたモノに違いない。ラストとなった「Countdonwn To Hell」もすべてをここに残していくと言わんばかりのテンション感がとんでもない迫力だった。


活動休止から再開2本目。まだまだスムーズにいかないところもあるはず。だが、ブランクなどまったく感じさせなかったし、歩みを止めていた10カ月の間も戦ってきたからこそではあろうが、世界を相手に戦う彼らの底力が何とも頼もしかった。


取材・文◎ヤコウリュウジ
撮影◎岸田哲平

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