【速レポ】<SATANIC CARNIVAL>SAND、天へ喰らわせるハードコア・アンセム「愛してるぜ、ツネ!」

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脈打つ鼓動を思わせる重低音が響き、合わせて点滅する青い照明。立ち込めるスモークの中に浮かび上がる筋肉質の男たち。なにやら危険なムードいっぱいとなったEVIL STAGE。16時、そのステージを占拠したのはSANDだ。関西ハードコアシーンでは知らぬ者はいない、今や結成から24年目を迎える重鎮のハードコアバンド。

◆ライブ写真


まずは一発シャウトを轟かせ、「歌え、叫べ!」とMAKOTO(Vo)が煽りながら「POSER」を喰らわせる。RYOTA(Dr)のヘヴィネスリズムにOKA(B)が轟音ベースを重ね、ISHI(G)とNORI(G)が刻むのは激烈リフ。その極悪かつブルータリティ溢れるサウンドに思いっきり刺激され、オーディエンスは暴れ始めた。MAKOTOはバンドの放つ爆音と共に咆哮を繰り返し、オーディエンスをさらに煽りたてていく。

SANDのライブを初めて観る人が多いということで、MAKOTOは「楽しんでってください。もっとこっち来いよ」と、言葉で書くと優しい感じに映るが、実際はドスを利かせた感じで言い放つ。さらに「テンション高い曲、用意してる。アイツが来てるぜ」と言いながら始めたのは「Vanilla Shake」。アイツというのは、SANDのダチであり、何度も音源でコラボレーションも実現させている京都のラッパー・ANARCHYだ。この「Vanilla Shake」も音源でコラボしているが、ライブとなるとテンションもブッちぎり。コラボ=共演といったニュアンスではなく、狂宴といった感じだ。MAKOTOとANARCHYは互いに挑発するようにライムを飛ばし、メッセージも突きつける。






気づけばフロアでは、ここは幕張のはずだが、本場ニューヨークを思わせる筋金入りのモッシャーたちも狂宴だ。腕や足をグリングリンに回しながら激しくぶつかり合う様は、見る人によっては地下室のファイトクラブに思えるだろう。そう、ほぼ殴り合いだ。

とにかく振り切った激しさと極悪っぷりが満載のSANDのライブ。だがライブ後半、MAKOTOは「大好きな先輩に贈るぜ。一緒に歌ってくれ!」と投げかけた。始まったのはジョン・デンバーの「Country Roads」のカバー。心温まるメロディの曲も、SANDの手に掛かれば、たくましいほどのストロングぶりに。



そして曲の中盤だった。「愛してるぜ、ツネ!」と天に向けて叫んだMAKOTO。その直後、荒れ狂うフロアに飛び込み、血の気の盛んなオーディエンスに次々とマイクを突きつけていく。MAKOTOの怒号のような歌と、オーディエンスの荒々しい歌のような声。さらに「Pierrot」ではEVILなステージにふさわしい破壊的なウォール・オブ・デスなども繰り返されていく。ギラギラの生命力と、ハードコアに生きろという力強いメッセージが貫かれたライブは、感動的でもあった。

取材・文◎長谷川幸信
撮影◎瀧本“JON”...行秀

■セットリスト

1. POSER
2. The March Of Cruelty
3. Smile
4. Vanilla Shake feat.ANARCHY
5. Too Late
6. Pathetic
7. Country Road
8. Pierrot

■<SATANIC CARNIVAL 2023>

6月17日(土) 幕張メッセ国際展示場 9-11
6月18日(日) 幕張メッセ国際展示場 9-11

▼6月17日(土)出演者
AFJB
バックドロップシンデレラ
The BONEZ
Crossfaith
Dizzy Sunfist
Dragon Ash
ENTH
Fear, and Loathing in Las Vegas
FOMARE
ハルカミライ
HAWAIIAN6
Ken Yokoyama
locofrank
MONGOL800
ROTTENGRAFFTY
SHANK
SPARK!!SOUND!!SHOW!!
Survive Said The Prophet
Track's
WANIMA
Prompts (O.A.)

▼6月18日(日)出演者
04 Limited Sazabys
10-FEET
coldrain
Crystal Lake
dustbox
Fire EX.
GUMX
G-FREAK FACTORY
花冷え。
HEY-SMITH
LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS PLUS
マキシマム ザ ホルモン
NOISEMAKER
OVER ARM THROW
RAZORS EDGE
SAND
SHADOWS
SiM
Suspended 4th
Hi-STANDARD

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