【ライブレポート】プロフェッショナル・東方神起。30回目の東京ドーム公演で魅せたその姿

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2月から開催していた全国アリーナ&ドームツアー、そのファイナルとなった東方神起の<東方神起 LIVE TOUR 2023〜CLASSYC〜>東京ドーム公演2日目。この日のドーム公演で、 海外アーティストとしては最多となる東京ドーム公演30回、全国ドーム公演89回というとんでもない偉業を成し遂げた彼ら。トータル3時間半、超一流ならではプロフェッショナルの魂。その極みをとことん見せられた夜だった。

◆ライブ写真

「本当にこれがいいたかったんです。無事に終えたぁー! 本当に心配したよぉ〜」

最後の幕引きとなる挨拶の冒頭で、たまらずユンホはそう叫んだ。じつはこのユンホ、アリーナツアーを終えた後、このドームのスケジュールが始まるに足を負傷。それでも本人の強い意志と医療スタッフとの協議のもと、演出の一部を変更することでドームに挑んだ。ステージ上で微塵も感じさせない気迫のこもったパフォーマンスで、いつものように次々と見せ場を作っていく。

上半身のアクティブな動きや表情、歌唱中心のアクトで普段と変わらないカリスマ性を打ち出していくユンホも超一流なのだが、その彼を全力でサポートする新たな演出プランを始め、フルパワーで汗だくのまま息を切らして歌い踊り続けるチャンミン、考え抜かれたフォーメーションでパフォーマンスするダンサーチーム、さらにはいつも以上に熱い声援をステージに送り続け、メンバーと一体になってライブを盛り上げようとするBigeast(ファンの総称)たち。

そのみんなのパワー、ユンホを支えて絶対にいいライブにするだという姿勢と執念が、とにかくすさまじい説得力で、ドーム公演は東方神起だけではなく、さらにはその2人を支えるファミリーたちまでもがCLASSYC(「最高級」、「超一流」という意味の造語。Yはユンホ、Cはチャンミンを示している)だったことを証明する内容になっていた。


オープニング。いつもより開演時間が早いため、明るめの場内。それでも、客席全域がレッドオーシャンに包まれる光景はいつみても大感動。オープニングはアリーナツアー同様「MAHOROBA」。イントロが始まると、ユンホ、チャンミンのシルエットが映ったエレベーターがステージ両サイドの天井付近から降下。“It’s my life”のところでエレベーターのドアがオープン。東方神起降臨に、会場は割れんばかりの大歓声に包まれ、ライブは開幕を告げた。

オープニングブロックは白×黒の衣装で、「Sweat」では彼らのバック広がる巨大ビジョンの映像、ダンサーの衣装もモノトーンで統一。シックな雰囲気のなか、サックスがソウルフルなグルーヴを引き寄せ「Special One」が始まると、ホーンセクションを加えた生バンドがステージ上段に姿を表す。8人編成のビッグバンドがこんな舞台上空に構えている景観は見たことがない。しかし、そこから聴こえてくるきらびやかでグルーヴィーなサウンドは超一流でとにかく気持ちがいい。曲中チャンミンが「東京ドームに戻ってきました」と挨拶。ユンホが「それではファイナル、いきますよ!」と会場に声をかけ、爽やかな「The Reflex」、続けて「信じるまま」へ。“この魂が導く方へ”、“異次元のルートこじ開けるんだ”という歌詞とともに2人をのせたムービングステージがアリーナ席を通って2段になったりしながら最後尾まで移動。



ステージに背中を向けたまま「I Think U Know」のパフォーマンスが始まる頃には、このムビステがバックステージになって、スタンド席のファンは大興奮。ダンサーとともに想像をしていたものをはるかに超える激しいパフォーマンスを繰り出すユンホ、そしてチャンミン。2人はこの時点ですでに汗だく状態。ムビステがメインステージに戻るときは、チャンミンはノンブレスでの歌い上げ、ユンホはロングトーンの熱唱を響かせ、2人は歌でも客席を大いに沸かせていく。


このあとのブロックは、演劇のような演出でメッセージ性の強いナンバーをアクトしてライブは進行。チャンミンはエメラルドグリーン、ユンホはボルドー色のビッグブラウスに着替え、ブロックの合間に流れるショートムービーのストーリーを引き継ぐように、ダンサーと一緒にシアトリカルなアクトで「Believe In U -Two of Us ver.-」を歌唱。ビジョンに映し出された抜けるような青空と白い雲のコントラストとユノとチャンミンの美しいハーモニー、フェイクのコントラストで“世界は綺麗だ”というメッセージを届けた「Storm chaser」、2人が女性ダンサーとペアダンスを踊るステージの上で、他のダンサーたちが鏡の後ろに隠れて移動しながら、どこまでもまっ白い世界を作った「Like Snow-White」は、最後に赤い薔薇一輪がパッと咲く演出で観客をハッとさせるなど、作り込んだステージ演出と曲構成で、見るものをステージに引き込む時間帯となった。


ショートムービーの流れにつながる形で次はソロステージへ。白いキラキラのジャケットを着て現れたユンホは、王者の風格をまといながら「Thank U -Japanese Ver.-」をパフォーマンス。トランペットが間奏パートを奏でている間も、観客は熱量の高い掛け声を叫びつつけた。変わって、セクシーなギターとピアノの音色に誘われ、こちらも白いジャケットに着替えて登場したチャンミンは、ステージフロントで火柱がバンバン上がるなか「Fever -Japanese Ver.-」を激しくアクト。曲の後半はアリーナ中央まで伸びたスロープをダンサーを引き連れてセンターステージまで繰り出し、火柱に囲まれたなかでフィニッシュを迎えた場面は、ドームならではの大迫力の演出で観客を驚かせる。炎の連射で、観客の体温だけではなく、ドーム内の空気まで激アツにしたあとは、東方神起のメドレーが流れるなか、歴代のダンサーが集結した今回のTOHOSHINKI DANCERSを1人ずつ紹介。


そこに、大人の夏を感じさせるブルーのセットアップに着替えた2人が合流。この後のブロックではトロッコを使って、観客と近い距離でサマーチューンを連発しながら、夏を先どりするように東方神起とファンが夏の思い出を作っていった。まず一人ずつ分かれてトロッコに乗り込み、「High time」でアリーナ席の間を駆け巡り、メンバーの「いま絶対目があった」と思わせる観客とのアイコンタクト、細かい表情、手の仕草、すべてが超一流級のファンサービスに客席のあちこちが熱狂している間、ステージのビジョンではHOTの文字がパーンと弾けて花火になり、夏の素敵な時間を演出。

そうして、大合唱でヒートアップする会場に、ライム&レモン色の衣装をまとったダンサーとともに6月28日発売の最新の東方神起のサマーソング「Lime & Lemon」をしっかり披露して、ドームに最高の夏を呼び込んでいった。


このあとはMCコーナーへ。「どうぞお座り頂いて」とチャンミンの丁寧な言葉に即され、観客は着席。ここでチャンミンから今回の公演が東方神起にとって通算30回目の東京ドーム公演であることが告げられると、すぐさま客席からは大歓声とともに拍手が巻き起こり、これが長い時間止まなかった。そんななか、ユンホが足首を怪我したことについて「みなさんにご心配をおかけしてすいませんでした」と頭を下げると、チャンミンがすぐに「隣で見てましたけど、リハビリも一生懸命してて」とフォロー。その結果お医者さんも驚くほど回復し、「東京ドームでかっこいい姿を見せたい」という思いでここまで頑張ってきたことを告げ「完璧ではないのに、本当にカッコいいんですよ。そのために僕も全力でサポートします」というと、ユンホがボソリと「大人になったなぁ」とつぶやき、兄の顔をのぞかせる。

そうして、新曲の話を忘れてMCを閉めようとするチャンミンに「新曲もやりましたね」と話をふる。ここでは新曲「Lime & Lemon」について、彼らがこの曲を“LL”と略して呼んでいることを伝えたあと、チャンミンが「時間の流れなのか、昔より売り上げが落ちてるんです」といって観客を大いに驚かせる。「時間というものには逆らえないじゃん」と返すユンホの意見に同意しながら、チャンミンは「そこまでしなくてもいいから、PVとか見れるから、ぜひぜひチェックしてくださいね」と、いまの時代に合わせてSNSでの広報活動をリクエスト。


紛れもなくトップスターなのに、その立場にけしておごることなく、常にひたむきに冷静な自己プロデュースのもと努力を積み上げてきたからこそ、彼らはこの東京ドームに30回も立てたのだろう。東方神起のアーティストとしてのプロフェッショナルの顔を垣間見た瞬間だった。

MCのあとは、ライブはいよいよ後半戦へ突入。このあとはバラードブロックへ。ビジョンに歌詞をだしながら歌った「Good Days」、前半は椅子に座って歌唱し、じっくりメッセージを届けた「STILL」。さきほどのMCで、コロナ禍のことを振り返り「当たり前が当たり前じゃないことに気づいた」といっていたチャンミンの言葉で、この曲たちがいままでとは違う意味合いで胸を締め付けていった。


そうしてTOHO SHINKI BANDのメンバーの紹介に続いて、2人は赤いジャケットに着替え、頼もしいビッグバンド編成ならではのアンサンブルが楽曲を盛り上げる「Epitaph 〜for the future〜」へ。彼らはこの曲で再びムビステに立ち、スタンド席まで移動。女性ダンサーをバックに従えて始まった「PARALLEL PARALLEL」、ラテンビートをフィーチャーした「No Sympathy」を大人っぽいダンスでアクトしたあと、曲は「Bolero」へと展開。向かい合って歌う2人を射抜くようにスポットがあたり、サビを歌唱していった場面は鳥肌級のエモさで、歌詞も相まって涙を誘った。そして、ユンホが放つ絶唱に続いて、チャンミンがドームの空気を揺らすようなパワフルなハイトーンシャウトを響かせ、最後は2人が向かい合って“君の居場所はここにある”と声を合わせてこの曲を締めくくり、彼らはビジョンに浮かぶ月に向かって帰っていった。



するとその月が真っ赤に染まっていき、ビッグバンを起こしたその瞬間、ビジョンが開き、照明で真っ赤に発光するステージにノーカラージャケット着た2人が帰還。そうして、本編ラストに彼らが用意していたのは「Rising Sun」だった。ものすごい爆発音とともに吹き上がる炎、上下に可動しまくるステージ、ダンサーとともにものすごいオーラを放ちながらこの曲でダイナミックなパフォーマンスを見せる姿に、場内は思わず手を握りしめたくなるほどの緊迫感に包まれる。そうして、その大迫力のダンスアクトの直後、チャンミンが喉が張り裂けそうなほどのロングトーンを放ったあと、ユンホがジャケットをパッと肩から落とし、天に向かって大声で叫んでこの曲をフィニッシュさせたとき、東方神起というアーティストの桁違いな魂のパワーとプロ根性とを見せつけられ、心底感銘を受けた。“本物”、そのさらに最上級にある超一流とはこういうものなのだということを身を以て見せつけ、彼らはステージを後にしたところは圧巻としかいいようがなかった。

熱狂のなかに取り残された観客は、すぐさま「東・方・神・起!」のコールでアンコール。ショートムービーを挟んで、アンコールはなんと、15年ぶりに披露の「CLAP!」で幕開け。曲中のダンスレクチャーではユノが超高速で手首を動かす振り付けを伝授し、それを頑張って真似しようと観客たちは大奮闘。そうして大騒ぎする準備運動が終わったあとは、フロートに乗り込んだ2人が、ダンサーを引き連れアリーナの外周へと飛び出す。「OCEAN〜ウィーアー!〜Summer Dream〜Somebody To Love」と、夏のキラッキラのキラーチューンメドレーを次々と繰り出しながら、フリスビーにサインボール、バズーカ砲を客席に打ち込んでいく。そうして、最後はアリーナ席に2人からのメッセージが入った銀テープを大量に降らせ、観客みんなにここがドームであることを忘れるぐらい、あちこちのファンとコンタクトをとって、ライブを満喫させていった2人。ここまであんなにはしゃいで体力をマックスに使って観客を喜ばせたにも関わらず、彼らは息をまったく切らせることなく、次のバラードナンバー「With Love」を感動的に歌い上げ、最後に再びプロ魂を見せつけ、ライブは終了。


最後の挨拶の場面では、ユンホは冒頭の言葉に続けて、コロナ禍のことを含め、いろんなことを乗り越えてここまでくるのが「すごく難しくて」と本音を吐露。それでも「みなさんのこの笑顔がね、見たくて見たくて。ステージの上に立つとみなさんの笑顔が力になってるんです。これからも東方神起と一緒に、長く長く付き合ってくれませんか?」と優しい笑顔で語りかけ「次は20周年、機会があれば必ずここで会いましょう」と約束を交わした。

チャンミンはコロナ禍を経て、こうして再び広い会場でライブができたことについて感謝を述べ、今後もこのような広い会場でライブをしたいという思いはあるが「できると思ってないかもしれないんですよ。現実的に」とチャンミンもまた、胸の内を吐露。時間の流れ、その現実を受け止めながらも、それでも「ずっとずっと2人のパフォーマンスが必要であれば、できる限りみなさんのために歌わせてもらって、ステージに立たせてもらいたいです」と訴えた。そうして「みなさんがいるから2人の居場所ができるし、2人を支えてくださるスタッフも存在できる。全員ファンのみなさんに感謝しています。これから引き続き応援よろしくお願いします」と最後の挨拶を締めくくった。

そうして、2人の“We are“の掛け声につづいて観客が一斉に叫びながら“T“を掲げて、この日のライブは終了。ビジョンの扉が閉まるまで、名残惜しそうに手を振っていたユンホは「また会えるからね!」という言葉を残して、姿を消した。

取材・文◎東條祥恵

NEW SINGLE「Lime & Lemon」

2023年6月28日 Release
パッケージ:https://toho-jp.net/news/detail.php?id=1108011
音源配信サイト一覧:https://tohoshinki.lnk.to/LimeandLemonDIGITAL

■A/Lime盤

CD+PHOTOBOOK【初回限定豪華盤】(スマプラ対応)
品番:AVCK-79983 POS:498806479983/1 価格:¥2,310 (税込)

■B/Lemon盤

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■C/CD ONLY【Bigeast盤】(スマプラ対応)(数量限定)

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[CD](全形態共通)
・Lime & Lemon
・Sentimental Mood
・Lime & Lemon -Less Vocal-
・Sentimental Mood -Less Vocal-

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