「the cibo」recommend by live music club PADOMA(兵庫県)

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未来の音楽シーンを牽引するであろうアーティストや、絶大な人気を誇ることになるまだ見ぬミュージシャンは、全国にたくさんあふれている。

いまだ知られていないバンドやシンガーソングライターをはじめ、注目のアーティストを全国から集結させるべく、一番身近な立場でアーティストを応援し続けている全国のライヴハウスに「今、注目のアーティスト」を紹介してもらうのが、このYAMAHA Presents「全国のライヴハウスに訊いた “このアーティストを聴け”」特集だ。

今回は、兵庫県のライブハウスPADOMAから、神戸の「the cibo(ザ シボ)」を紹介してもらった。はちきれんばかりの轟音と繊細な歌詞を振り回しては、するりと腑に落ちる世界観を表現する、中毒性抜群のロックバンドである。

突き抜けた疾走感と熱量のかけ算で明暗どちらの表現もエネルギーに満ちあふれており、「一度聴いたら離さない」を掲げ、全国で活動中だ。



──the ciboを選んだ理由を教えてください。

PADOMA:この取材のお話をいただいたときに真っ先に思い浮かんだバンドで、当店ではもちろん神戸の音楽シーンには欠かせない、第一線で活躍しているバンドでもありますので激推しさせていただこうかと。

──the ciboとの思い出はありますか?

PADOMA:特にギターボーカルの前川翔吾とは初めて結成したバンドからの付き合いになるので思い出ばかりですが、メンバーそれぞれ具体的な話を思い出そうとしたらお酒にまつわるロクでもない話しか浮かんでこないので割愛します(笑)。

──今後、どのようなアーティストになっていくと思いますか?

PADOMA:2023年11月に神戸三宮の5ライヴハウスで彼ら主催のサーキットイベントを予定していたりと、神戸の音楽シーンに欠かせない大きな存在になってきていますし、文字通り神戸を背負って全国で活躍するバンドになっていくだろうと確信しています。

──特にお気に入りの楽曲を教えてください。

PADOMA:彼らの代名詞的な曲ですが「今宵、駆け落ちる前に」は今でもライヴで聴くとアガります(笑)。


──彼らのライヴの魅力はどのようなところでしょうか。

PADOMA:楽曲の良さや演奏クオリティーはさることながらですが、目を離せなくなるほどの迫りくる気迫と同性をも惹きつけるような色気を感じるところですね。

   ◆   ◆   ◆

──今回、オススメアーティストに選ばれた感想を教えてください。

前川翔吾(the cibo):まずはインタビュー、ありがとうございます。よろしくお願いいたします。PADOMAからオススメアーティストに選んで頂いたということで、とても光栄です。しっかりお答えしていかなければいけないなとPADOMA店主からの威圧感も感じておりますが、楽しくお話できればと思っております(笑)。

──どんなバンドですか?

前川翔吾(the cibo):2012年に神戸で the cibo は結成しました。メンバーの脱退などを経て現体制になったのは2017年で、当時からよく対バンしていたバンドのふたりを誘って今の形になりました。ベースの壬生氏に「家族になろうよ」と変な誘い文句を言ったのを覚えています。各々の個性をぶつけ合っているのに、とても不思議なバランスで成り立っているバンドだと思います。

──バンド(自身)の魅力を教えてください。

前川翔吾(the cibo):楽曲や演奏に対して好きなことをやりたいというのが大きくて、8ビートで駆け抜けてみたりファズを踏んでノイジーな爆音を出してみたり、シーケンスが入ってきて壮大になったりアルペジオで静かな曲を歌ったり、好きなことをやっているのにちゃんとthe ciboのテイストになっていて、絶妙なバランス感なんだと思います。良いバンドだなーと(笑)。


──ライヴで大切にしていることは?

前川翔吾(the cibo):スリーピースバンドはライブハウスのステージに上がった際に前後が誰かと被ることなく、各々が「俺が主役だよ」と言わんばかりに演奏している姿が観えるんですよね。the ciboも全員が「俺を見ろ、俺が主役だ」って思ってると思います。メンバーでステージ上を奪い合っていますからね(笑)。それくらいほとばしって演奏しているし、それが迫力に繋がっていくと思っています。これからもそんな気持ちを大切にしていきたいです。

──選んでくれたライヴハウスPADOMAとの思い出はありますか?

前川翔吾(the cibo):PADOMA前身のライブハウスでもあるART HOUSEというライブハウスに10代の頃からお世話になっていました。30年を超える長い歴史の最後に立ち会えたこと、またPADOMA開店の歴史的なタイミングに立ち会えたこと、このふたつはとても思い出深いものになっています。現在は<-A NEW ALIVALS->というイベントを共同で開催していて、大好きなこの場所からシーンを発信していけたらと動いています。the ciboとPADOMAと皆さんで、これからも沢山の思い出に残るような日々を作っていきたいです。

──これからどんなバンド(アーティスト)になりたいですか?

前川翔吾(the cibo):自分達でシーンを作っていけるようなバンドになりたいです。良いと思える音楽やミュージシャン、そしてライブハウスの楽しさをどんどん広めていきたい。能動的な活動していきたいですね。PADOMAはもちろんのこと、ライブハウスはいつでもみんなを待っています。デッカい扉を開いて飛び込んで来てくださいね。インタビュー読んでいただきありがとうございました。the ciboギターボーカル前川翔吾でした。

   ◆   ◆   ◆

──PADOMAはどのようなライヴハウスですか?

PADOMA:2022年7月末までは同じ神戸三宮でART HOUSEというライヴハウスをやっていたんですが、ビルの売却問題などで閉店しまして、ひと月だけ空けて9月にPADOMAを新規オープンしました。元々クラブのあったテナントで若干その名残りも残していたりしてライヴハウスっぽくないライヴハウスとよく言われます。

──PADOMAの魅力は?

PADOMA:まずオシャレです(笑)。あと音響設備にかなりこだわったので音が抜群に良いのと、メジャーアーティストのツアーにも同行している照明スタッフがメインで在籍しているので照明もかなり評判良いですね。それと何と言ってもドリンクの料金が400円からと破格です。



──PADOMAで働いていて、楽しいと感じる瞬間は?

PADOMA:やはり出演してくれているアーティストの成長が見られると素直に嬉しいですし、ライヴ後のミーティングとかであーだこーだと話をするのも好きなんで楽しいですね。あとドリンクカウンターが忙しいときに手伝いに入ってバタバタしている瞬間も楽しいです。居酒屋育ちなんで(笑)。今はお店がオープンして間もないこともあって、前店舗では前向きに取り組めていなかったことやPADOMAだからこそできることにチャレンジできているので、そこにやりがいを感じられています。

──これからどんなバンドに出てきてほしいですか?

PADOMA:前店舗ではライヴハウスから派生してのインディーズレーベルもやっていたんですが、二人三脚で色々な挑戦や勝負を仕掛けたいと思えるようなアーティストが出てこられると黙っちゃおれないタイプなので、黙っちゃおれない状況にしてくれるアーティストとの出会いは常に欲していますね。

──昨今のライヴハウスシーンをどのように見ていますか?

PADOMA:長期に渡るコロナ禍で受けたダメージというのは無視できないですが、色々と制限が緩和されてから出演者もお客さんも楽しむことにストイックな感じがして、これからどんどんシーンが盛り上がってくるだろう印象を受けています。

──あなたにとってライヴハウスを一言で表すと?

PADOMA:人生の半分以上ライブハウスで過ごしてきたので大袈裟ですけど、「人生そのもの」ですかね。

協力◎PADOMA 西本昇平氏

◆the ciboオフィシャルサイト
◆live music club PADOMAオフィシャルサイト
◆YAMAHA Presents「全国のライヴハウスに訊いた “このアーティストを聴け”」まとめ
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