Moog、モジュラー・シンセサイザー「Model 10」を忠実に復刻

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Moog Musicから、ロバート・モーグ博士が製作した最初のコンパクトなモジュラー・シンセサイザーを忠実に復刻した「Model 10」が7月22日に発売になる。

「Model 10」は、1971年当時のMoogファクトリー基準に沿って手作業で製作される、まさに真の復刻。各モジュールは手ハンダで基板にパーツを取り付け、オリジナルと同様のワイヤリングで配線され、手作業で組み立てられ、50 年の時を超えて再び生命を吹き込まれている。テストを経てからアルミ製パネルを取り付け、ハンドワイアードによる新たなモジュラー・キャビネットに収められる。

1964年のMoogシンセサイザーの発明以来、世界の音が一変した。この新しい機材は音を各種要素に分解し、それぞれの出力を操作することで音をゼロから創り上げることができた。ミュージシャン、コンポーザー、アーティスト、そして音の探求者らがこの新しいデバイスを採り入れ、聴いたことのないサウンドを、新たな音楽スタイルを確立し、自己表現のフロンティアを開拓していった。こうしたエレクトロニック・サウンドの実験の伝統は、今後も脈々と続いていく。


「Model 10」は、1971年にロバート・モーグ博士が製作した最初のコンパクトなモジュラー・シンセサイザーを忠実に復刻したもの。ポータビリティを重視し、トーレックス仕上げの木製キャビネットに収められた「Model 10」は、極めて広範な音作りが可能なことで広く知られている「907 フィクスト・フィルター・バンク」や、ウェンディ・カーロスの『スイッチト・オン・バッハ』、冨田勲の『月の光』などのサウンドを影で支えた「900シリーズ・オシレーター」3個を含む、11個のディスクリート・アナログ・モジュールで構成されている。

「Model 15」の先行製品である「Model 10」は、純粋なサウンド、高い操作性、シンプルさに注力して開発しつつ、ビンテージのMoog モジュラー・シンセサイザーならではのずば抜けた音の深みや幅広い音作りを実現している。

「Model 10」はは受注生産で、現代の音楽制作環境に対応すべく、次のような改良を施している。
・電源部の改良:100V、120V、220V、240Vの各電源電圧に対応。アメリカ以外で使う際でもステップアップ・トランス不要で使える。
・キャビネットのリアパネルを再設計し、電源スイッチ、電源ランプ、電源コネクター、アース端子、電源電圧切り替えスイッチを新しくした。
・チューニングのキャリブレーションと安定性を向上させ、チューニングのズレが少ないタイトなキャリブレーションを実現。

製品情報

「Model 10」
メーカー希望小売価格:2,640,000 円(税込)
問い合わせ(株)コルグお客様相談窓口 TEL: 0570-666-569

仕様
付属ケーブル
・6.3mm TS ケーブル(約30cm):8 本
・6.3mm TS ケーブル(約60cm):8 本
・6.3mm TS ケーブル(約90cm):3 本
・S トリガー・ケーブル(約30cm):1 本
・S トリガー・ケーブル(約45cm):1 本
モジュール
・901 Voltage Controlled Oscillator x1
・901A Oscillator driver x1
・901B Oscillators x2
・902 Voltage Controlled Amplifier x1
・903A Random Signal Generator x1
・904A Voltage Controlled Low Pass Filter x1
・907 Fixed Filter Bank x1
・911 Envelope Generators x2
・CP11 Console Panel x1
・130W 120VAC Power Supply(オーダーにより230VAC も可能)x1
オプション
・Moog 953 キーボード(取扱未定)
・Moog シーケンサー・ユニットA ポータブル(取扱未定)
・Moog シーケンサー・ユニットB ポータブル(取扱未定)

質量:22.67kg
外形寸法:45.72 (W) x 24.13 (D) x 63.5 (H) cm
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