【ライブレポート】ヴィンス・ニール、スローター・サウンドでモトリーナンバー

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日本でもデフ・レパードとのダブルヘッドライナー来日公演が決まっているモトリー・クルー。シンガーであるヴィンス・ニールは、ソロ名義でのライブも並行して行っているようだ。

この日はクワイエット・ライオット、スティーヴン・パーシーとトリプルプレイとなるショウが開催された。ヴィンスのソロツアーについては、何も事前情報は得ていなかったのだが、「Dr.Feelgood」でメンバーがステージに登場すると、まずベースがスローターのダナ・ストラムである事に驚いた。そして反対側の立ち位置を見るとこちらもスローターのジェフ・ブランド(G)、何とも贅沢なソロライブになりそうだ。



「Shout at the Devil」「Looks That Kill」と初期曲が並び、このメンバーでのモトリー・クルーが聴けるのも嬉しいが、更にヴィンスのソロアルバム『Exposed』からの「You're Invited(But Your Friend Can't Come)」は当時のソロ来日公演以来に生で聴けて非常に嬉しい。

「Same Ol' Situation(S.O.S.)」「Don't Go Away Mad(Just Go Away)」ではヴィンスもギターを手に歌うし、全体的に相変わらず歌詞は飛び飛びなのだけれど、彼らしいとも言える。見た目も少しだけスリムになっていて安心した(笑)。









当時は客席みんながライターを灯した「Home Sweet Home」、MTVで何度も観たミュージックビデオの「Smokin' ln the Boys Room」や「Live Wire」はアメリカでも観客はみんな青春時代に戻っているようだ。

注目されたのは、ステージ演出でスモークが頻繁に上がる為にドラマーが見えなくなる場面が多かったのだが、このドラマーが立ち上がる、飛び跳ねる、シンバルキック、スティックアクション。モトリーのトミー・リー(Dr)よりも更に変態なプレイだと思っていたら、どうやらドラムの彼もスローターのゾルタン・チェイニーのようだ。しまいにはシンバルを叩きつけたり、暴れまくりで大掛かりなステージセットこそないが、ゾルタンの狂人ぷりが発揮されていた。











ジェフはレッド・ツェッペリンの「Whole Lotta Love」をギターヴォーカルで披露もしてくれた。常に骨太サウンドでダナとの絡みも流石なベテランの域。ふたりとも観客へのアプローチも抜かりなく、特に「Kick Start My Heart」からのラスト3連発は完全に場内を沸かせていた。









いやはや、バックメンバーは全員がスローターでヴィンスが歌うモトリー・クルー、こんなお得なライブがアメリカでは観れてしまうのだから凄い。もはやモトリー・クルーは豪華なセットでのロックサーカス的なステージが定番になっているが、こういうシンプルなステージでのモトリーソングはむしろ初期衝動を思い起こさせてくれる気がした。

日本では11月の来日公演が待ち遠しいところだと思うが、ヴィンスの調子は上々だったとお知らせしておきたい。



文・写真◎Sweeet Rock / Aki

<Vince Neil 〜2023 Tour〜>

2023.7.25 York Fairgrounds, York, Pennsylvania, USA
1.Dr.Feelgood
2.Shout at the Devil
3.Looks That Kill
4.You're Invited(But Your Friend Can't Come)
5.Home Sweet Home
6.Same Ol' Situation(S.O.S.)
7.Don't Go Away Mad(Just Go Away)
8.Smokin' ln the Boys Room
9.Live Wire
10. Whole Lotta Love(Led Zeppelin Cover)
11.Kick Start My Heart
12.Girls,Girls,Girls
13.Wild Side
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