【コラム】緑黄色社会、『真夏のシンデレラ』を彩る「サマータイムシンデレラ」の満足度を『Mステ』歌唱から考察

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2022年に結成10周年を迎え、ストリーミング再生3億回超の大ヒットソング「Mela!」で「NHK紅白歌合戦」初出場を果たした緑黄色社会。節目を経た2023年、彼らはギアを一段高く入れ直したかのように快走している。それを象徴する1つが、7月24日に配信リリースされた新曲「サマータイムシンデレラ」だ。イントロを聴いた瞬間から夏のときめきへと誘われるような、爽やかで疾走感あふれるこのアップチューンは、現在放送中のフジテレビ月9ドラマ『真夏のシンデレラ』主題歌として真夏の恋愛群像劇を鮮やかに彩っている。

簡単にドラマのおさらいをしてみよう。『真夏のシンデレラ』は、地元愛が強いサップトレーナーの夏海(森七菜)と、東大卒でエリート建築士の健人(間宮祥太朗)という、普段なら交わることがない2人が、夏の海だからこそ出逢い、惹かれ合い、複雑な恋模様が動き出していくという王道の夏恋ドラマ。月9初主演となる森七菜と間宮祥太朗がダブル主演を果たすことも話題のドラマだ。周りを取り巻く友人や家族らが抱える複雑な心情や環境も相まって、ドキドキとハラハラが止まらない展開となっており、多くのドラマファンが惹きつけられている。


なかでも、夏海と健人が奇跡的な再会をしたり、思いがけないアクシデントを乗り越えながら、2人の心の距離が次第に近づいていく様子は、恋をしたことがある全ての人がきゅんとする場面となっているだろう。そんなふうに恋を予感したときの胸のときめきや、自分の感情を抑えきれない心のざわめき、甘酸っぱい記憶、はらはらする感情を、音楽に写し取ったかのような「サマータイムシンデレラ」は、配信リリースされるや各種チャートにランクイン。リスナーの満足度の高さが伝わってくる。



新曲への注目度が高まっているタイミングで、緑黄色社会は8月4日放送の『Mステ 3時間半スペシャル』に出演。リアルタイムで、#Mステが常にトレンド入りするなか、「サマータイムシンデレラ」を生歌唱した。まず、バンドが画面に映し出されたとき、ギターを携えたボーカル・長屋晴子の凛としたかっこよさに、目を奪われた人も少なくなかっただろう。伸びやかで芯のある彼女の歌声は、言葉にできない溢れる想いを歌った、夏の恋の透明感を一段と際立たせていた。また、イントロをはじめとするpeppeが奏でるキーボードは、この楽曲の肝ともいえる、キラキラしたサウンドに欠かせない。彼女が浮かべる控えめな笑顔と、キラキラとした音色が織りなす美しさに“眼福”を感じた人も多かったのではないだろうか。そして曲が進むにつれ熱を帯びる歌声に呼応するように、本楽曲の作曲者であるベースの穴見真吾が飛び跳ねながら体全体でグルーブを表現し、楽曲にさらなる躍動感を与えていた。かと思えば、どこか物静かな雰囲気を漂わせるギターの小林壱誓は、半歩引いた立ち位置で全体を優しく見守っていたようだった。そんな4人の絶妙なバランスに支えられていたからこそ、長屋は自らの力を出し切り、歌い終えた後に満面の笑みを浮かべることができたのだろう。

こうした4人の、夏感いっぱいの熱く爽やかな演奏は、視聴者の耳と目と心を大いに揺さぶったようだ。

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「最高でした。4人でひとつの雰囲気が大好き」
「サマータイムシンデレラのワクワク感がたまらない」
「リョクシャカ最高でした。 みんなキラキラしてて活き活きした表情でカッコよかった。サマータイムシンデレラ、本当にこの夏にピッタリ」
「長屋ちゃんは本当に音源流してるってくらい正確なのに、毎回ちゃんと感情の波を感じられる歌を歌うからすごいよな」
「ちょっと元気なかったんだけど、リョクシャカの曲聴いたらパワー出てきた」
「Mステサイコーでした!! リリースが楽しみです!! それまでiTunesで聴きまくります!!」

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など、彼らを絶賛するツイートがタイムラインに多数溢れていたことからもそれが分かる。きっとこの曲は、ドラマが佳境へと向かう中で、真夏の恋模様を主題歌として力強くサポートしていくことだろう。


さて、『真夏のシンデレラ』をご覧になったことがある方は、劇中に流れる挿入歌「マジックアワー」も気になっているのではないだろうか。この曲も緑黄色社会がドラマのために書き下ろしたもので、作詞・作曲は小林が手がけたバラードだ。ホーンセクションが高らかに鳴る「サマータイムシンデレラ」とある意味で対照的に、和の情緒を滲ませる旋律はどこかはかなく切なげで、ノスタルジーを誘う。大切に想う誰かを花火に見立て、自分の心情を花火をまるごと映す水面に例えた、このロマンチックなバラードは、ドラマの中で登場人物の揺れる気持ちをまるで代弁するかのようなシーンで流されている。長屋の情感あふれる歌声と登場人物の繊細な感情とが相まって、ついつい涙腺が刺激される人も少なくないのではないだろうか。

ドラマの世界観に寄り添う「サマータイムシンデレラ」と「マジックアワー」は、物語が進むごとに、少しずつ聴こえ方が変化していくかもしれない。そんなドラマと楽曲とのマッチングの妙を愉しむのもおすすめだ。いずれにせよ、これらの曲が流れるたびに、多くの人の心を震わせ、恋するときのピュアな感情を想起させることは間違いなさそうだ。

「サマータイムシンデレラ」の歌詞にあるように“8月のカレンダー 夏の終わりが近づいた”と感じ、落胆することなかれ。9月6日には、「サマータイムシンデレラ」がフィジカルパッケージとしてリリースされることが決まっている。初回生産限定盤には、ライブ映像も収録されるというから、4人の生き生きとしたパフォーマンスを何度も繰り返し味わえそうだ。さらに、少し先になるが12月15日の横浜アリーナを皮切りにアリーナツアー<リョクシャ化計画2023-2024>の開催も控えている。ギアをさらに一段上げ、加速度を増して走り続ける緑黄色社会から、この先ますます目と耳が離せなくなりそうだ。

文:橘川有子

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7thシングル「サマータイムシンデレラ」

8/7(月) 配信リリース
ダウンロード・ストリーミング ▶ https://erj.lnk.to/sC5Fxo
9/6(水) CDリリース
CD ▶ https://erj.lnk.to/sUQH5B

●初回生産限定盤|CD+Blu-ray|ESCL-5875~6|¥3,900(税込)



●通常盤|CD|ESCL-5877|¥1,100(税込)



●収録内容
[CD|初回生産限定盤・通常盤共通]
1 サマータイムシンデレラ|フジテレビ2023年7月期ドラマ「真夏のシンデレラ」主題歌
2 マジックアワー|フジテレビ2023年7月期ドラマ「真夏のシンデレラ」挿入歌
3 サマータイムシンデレラ -Instrumental-
4 マジックアワー -Instrumental-
[Blu-ray|初回生産限定盤]
ライブ映像収録 (収録内容後日発表)

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