【ライヴレポート】KIRITO、＜THE CHEMICAL DESTRUCT＞で全国ツアー発表「覚悟して待っていてください」

KIRITOが8月20日、神奈川・CLUB CITTA'川崎にて＜KIRITO「THE CHEMICAL DESTRUCT」＞を開催した。同公演は2023年を第一弾として、今後夏の恒例イベントにしていくことが公言されているもの。この日のステージでもKIRITOの口から「対バンや主催イベントもやっていこうと思うので、毎年この時期は予定を空けておいてください」と予告された。同公演のオフィシャルレポートをお届けしたい。

◆KIRITO 画像

新たな夏の始まりの日ということもあってか、珍しく冒頭からノースリーブの衣装でKIRITOが登場した。サポートメンバーは、過去にもステージを共にしてきた海(G／vistlip)、JOHN(G)、Masa(B／NOCTURNAL BLOODLUST)に加え、Hiroki(Dr／C-GATE)が今回初参加。新体制で臨んだこの日のステージは、不穏な空気が漂う「Suicide View」でスタートを切るという意外な選曲で幕を開け、攻撃力の高いヘヴィサウンドを武器に様々な場面を経ながら全21曲が披露された。


現在KIRITOは、11月15日にリリースを控えるニューアルバム『ALPHA』の制作真っ只中だ。それゆえ、現時点での最新アルバム『NEOSPIRAL』(2022年11月発売)を軸とした公演となったわけだが、過去二度の全国ツアーとバースデー公演でそれぞれ見せ方を変えてきたように、この日もこれまでとは印象の異なるステージを展開した。むろん新体制であることは重要なファクターの一つに違いなく、細かな部分でアレンジの変化もあったが、何よりセットリストの組み方と表現力次第で、何通りもの見せ方ができるのだという事実を示した。

メッセージ性の強い楽曲が並んだのが中盤ブロック。まるでKIRITOの人生を表す「誰もいない丘」「雫」「Storyteller」の流れはやはり胸を打つ。このブロックについては前ツアーファイナルと同様の形ではあったものの、今回はさらにそこに「INTO THE MIRROR」が続いたことで、終わりは始まりであることが、より明確に感じられた。



オーディエンスの大合唱を含め、ピースフルな空間を作り上げた「I BLESS YOU」で本編を終えた後、妖艶な「毒薬」、前ツアー時に大幅にリアレンジされ攻撃性を持った「カンナビス」、新しい夜明けを歌った「GARDEN」をもってこの夜は幕となった。

KIRITOは今後、9月4日にZepp DiverCity(TOKYO)でMUCCとのツーマンライヴ＜Allen birthday presents KIRITO vs MUCC＞、9月18日に恵比寿ザ・ガーデンホールにてアコースティック公演＜KIRITO Acoustic live 23’「Phantom Ⅴ -A different view-」＞を開催するほか、11月にニューアルバム『ALPHA』をリリースし、新作を引っ提げた全国ツアー＜KIRITO Tour 2023-2024「ALPHA-CODE」＞で全国をまわることが新たに発表された。


「ライヴとかアルバムとか、どんどん出てくるのでね。覚悟して待っていてください。KIRITOはまた地下に潜って素晴らしい作品を作りますので」──KIRITO

ニューアルバム『ALPHA』の誕生に期待が高まるばかりだ。