【インタビュー】パーカーズ、2ndミニアルバムに自慢のハッピーでポップが全開「時は過ぎるものじゃなくて過ごすもの」

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徹頭徹尾“ポップでハッピー”を旗印に、若手バンドシーンの先頭ランナーを目指してぐんぐんと加速中。8月30日にリリースされたパーカーズの2ndミニアルバム『描く未来に祝福を』は、よりカラフルな輝きを増したサウンド、パンクからバラードまで多彩な曲調、時に明るく時にせつなく人生における“ハッピー”の意味を問う歌詞、そしてバンドの絶対の武器である豊田賢一郎の伸びやかな歌声と、様々な魅力をたたえた絶対の自信だ。

◆パーカーズ 動画 / 画像

4人はいかにしてこの充実の1枚をものにしたのか? さらなる高い目標に向かって全速前進中のバンドの本音を聞いてみた。


▲2ndミニアルバム『描く未来に祝福を』

   ◆   ◆   ◆

■バラエティパックみたいなアルバム
■より一層そうなりましたね


──ミニアルバムのリード曲は、1ヵ月前に公開されたミュージックビデオの再生回数が好調な「BERRY」。パーカーズらしさ全開のハッピーでポップな、豊田くんの曲ですね。

豊田賢一郎:そうです。でも、ゼロからイチにしたのは僕なんですけど、その後はメンバーと一緒に作ったので、曲作りの段階ですごく新鮮でした。

フカツ:いつもは豊田が弾き語りで作ってきて、みんなで肉付けするとか、ほぼアレンジまでねたろが決めて持ってくるとか、そういうことが多いんですけど。「BERRY」は豊田の最初の弾き語りが短くて、そこからみんなで一緒に作ったんですね。今までの全曲の中で初めてです。

ねたろ:「コードはこうしたほうがいいんじゃない?」とか「キーもこっちのほうがいいんじゃない?」とか。

豊田:みんなでパズルしていった感じ。

ナオキ:ドラムがソロをやって、次にねたろがソロを弾いてとか、そういうのはみんなで作らないと生まれないから。楽しかったし、みんなで考えたからできたんじゃないかなと思います。


▲豊田賢一郎 (G, Vo)


▲フカツ (Dr)

──それは、豊田くんが手抜きしたわけではなく。

豊田:そうではないです(笑)。一緒にいるタイミングで「ちょっと今やってみない?」っていう感じでした。歌詞も「僕はこうしたい」というものをあらかじめ伝えた上で、みんながそれに近いニュアンスの言葉を考えてくれて、それにまた僕が手を加えつつ、歌詞にも力を入れられた曲になってます。「BERRY」の最後の歌詞で“線を足してあなたと描く未来 幸せだよ”というところがあるんですけど、“辛い”に線を一本足すと“幸せ”になるじゃないですか。

フカツ:その前に“辛い、辛い”って歌ったあとに、その歌詞が出てくるので。

──それは聴いてるだけじゃわからなかった。歌詞を読まないと。

豊田:そうなんですよ。そこで意味がわかってゾワッとしてほしい、みたいなものは自分の中にありました。回りくどい感じだけど意味がわかるといいな、みたいな歌詞にできたと思います。

ねたろ:面白いギミックだね。

──それも4人で作ったからできたことかも。ぜひ今後もやってみてください。

豊田:はい。遊んでみます。楽しいので。

──「BERRY」のミュージックビデオも楽しいですよね。野外で、水のないプールで、笑顔で、はしゃぎまくってる。あれはどこで?

フカツ:あれは千葉県にあるキャンプファイヤーがやれる場所です。今回のMVは序盤が白い服で、後半になって色を塗るんですけど、塗ってる時が一番面白かった。みんなで服を塗り合って、ナオキはお絵描きするから「画伯っぽいね」とか「センスがいいね」とか言いながら。ただ炎天下だったんで、暑さにやられました。

豊田:ヒーヒー言いながら撮ってました(笑)。でも夏感をアピールしたかったので、それがすごく出たいいMVになりましたね。



──その前、6月にミュージックビデオが出た「こころなし」は、また全然違う曲ですよね。内省的で、シリアスな曲調で、ミドルバラードで。あの曲については?

豊田:生きてると、うまくいかない時もあるじゃないですか。うまくいかないど真ん中で書いた曲だったので、そういう心情が出たのかなと思います。でも自分だけじゃなくて、みんなの中にもそういう瞬間はあるのかなと思うし、解釈を変えたら“頑張ろう”というプラスの方向に持っていけるなと思ったので。これもパーカーズらしさなのかなと思います。でも確かに、反響は大きかったですね。“パーカーズがこういう曲やるんだ?”というところで、びっくりされたこともあるけど、「歌詞がすごくいい」と言ってくれる人も多くて、こういうアプローチもありだなと思えた1曲でした。

──ねたろくんは、「こころなし」みたいな曲はどう見てますか。

ねたろ:面白い試みだなと思いました。パーカーズはバラードがなくて、「雨の音」ぐらいだから、“バラードがほしいな”と思っていたところへ「こころなし」がきたので。“これ好き”と思いました。

豊田:ありがとう。

──そんな曲も入って、『描く未来に祝福を』はまたしてもパーカーズらしい、カラフルなミニアルバムに仕上がりました。

豊田:「バラエティパックみたいなアルバムです」って、前回インタビューでも言ったような気がするんですけど(笑)。より、そうなりましたね。全曲通して聴くと聴き応えがあるし、反応がとても楽しみです。


──前半は「BERRY」から始まって、ねたろくん作詞作曲の「中華で満腹」「一生をかけて愛してあげてほしい」と、アップテンポの賑やかな曲がぎゅっと詰まっていて。特に「中華で満腹」は、ねたろワールド炸裂の摩訶不思議なチャイニーズロック(笑)。これは?

ねたろ:これは本当のその名の通りで(笑)。中華料理が食べたいなと思った時に、中華で曲を作ろうと、家に帰ってコードを弾きながら作りました。自分の食べたい中華を思い浮かべながら。

豊田:途中で、コールあるもんね。“麻婆豆腐!”とか。

フカツ:コールやセリフに関しては後付けで、パートを空けておいて、みんなで考えました。

ねたろ:好きな中華は、けっこう迷ったよね。泣く泣くボツになったのが“チンジャオロース”。

フカツ:あれはショックでした。

──なぜショック(笑)。

◆インタビュー【2】へ
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