【インタビュー】World's End Super Nova、1stアルバム『EHON』発売「めちゃめちゃ信頼できる曲たちで出発」

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大阪・北摂出身であるVo/Gtツモトアキを中心に結成され、2023年6月より新体制としてサポートメンバーのDr/Choヨシダアニキ、Ba/Choヤマモトリョウスケと共に活動中のWorld's End Super Nova。過去に、3枚のデモに加え、画集付きの音源作品を2枚発表するなど、ツモトが描く世界観をバンドサウンドとして表現しながら、ツモトが描く絵と音楽とがリンクする独自の表現スタイルを持つ。2023年6月にリリースした初の配信シングル「ミッドナイトソングライティング」を題材にした漫画も発表。また2021年には、ライブハウスに少しでも人が戻るようにと希望を込めたライブ会場限定無料配布音源を発表するなど、ライブハウスシーンでも活躍中だ。

今回BARKSは、World's End Super Novaが自主レーベル「惑星堂」を新設し10月4日にリリースするアルバム『EHON』に向けてインタビューを実施。「やっとできた」と語る本作に込めた思いをはじめ、これまでの音楽人生、音楽と絵を行き来するスタイルについて、ツモトアキに訊いた。

  ◆  ◆  ◆

■わがままを言えるバンドをやろうと思った

── 1stアルバム『EHON』のリリースを発表した際、「人生二度目のファーストアルバム」とSNSでコメントされてましたし、格別な思い入れがあるのかなと思います。

ツモト:やっとできたな、ようやく世に出せるな、っていう感じですね。

── これまで様々な形で発表された曲をまとめた『アラカルト』といった作品もサブスクでは出されてましたけど、また違う感覚があるような。

ツモト:今回は流通盤というのもありますし、ベストアルバム感もあって。そうですね、今までとはまたちょっと違うモノが作れればと思ってましたね。

▲アルバム『EHON』ジャケット


── 1stアルバムというところで、バンドの流れを振り返りたいんですけど、どういった経緯でWorld's End Super Nova(以下、WESN)は始まったんですか?

ツモト:2014年に以前やっていたNOAというバンドが活動休止して、その後は1年ぐらい弾き語りでいろんなところをまわりながら、このバンドを始めました。それまでのバンドではできひんかったこと、わがままを言えるバンドをやろうと思ったんです。例えば、NOAの後半でもやってはいたんですけど、日本語で歌う方が自分には合ってるな、とか。あとは、自分が描いた絵に関連付けた曲をやったり、ライヴ感とかはNOA時代とそんなに変わってないんですけど、幅広くやれたらいいなと考えてましたね。

── 曲と絵がリンクするのはWESNの大きな特徴ですよね。曲をモチーフにした短編マンガをツモトさんご自身が描かれてたりもします。

ツモト:ずっと絵は描いてて、いつかマンガも描きたいなとは思ってたんです。「少年ジャンプ」みたく主人公がいて戦う、みたいな作品は今のところできないんで、曲と関連付けて理解を深めてもらったり、膨らませてもらうのが今はいちばんハマるかなって。

── アーティストのタイプによると思うんですけど、やりたいこと、言いたいことは曲にしてあるから必要以上に語りたくない、っていう人もいるじゃないですか。

ツモト:でも、どう受け取って欲しいか、みたいなのはほとんどなくて。受け手の気持ちに任すというか、受け取った時点でその人のモノになればいいなと思ってるし、僕は僕で描きたいモノを描いてるという感じではあるんですよ。


── 音楽以外で影響を受けた人はいますか?

ツモト:美術は昔から好きやったんで、フェルメールの『真珠の耳飾りの少女』を小学校4年生ぐらいのときに観に行って、めちゃめちゃ感動したのは憶えてますね。

── 音楽でいうと?

ツモト:ギターを始めたのはASIAN KUNG-FU GENERATIONがキッカケなんですけど、音楽自体は昔から好きやって、親父の影響で歌謡曲みたいなのが好きで。山下達郎、井上陽水など、日本人特有の物悲しいメロディーにグッと惹かれるのはそこなんやろうな、と思います。

── WESNは激しいオルタナティブロックもありつつ、ちょっとテンポを落とした曲だとJ-POPにも通ずる歌謡的なメロディーが印象的です。

ツモト:J-POPはめちゃめちゃ好きですね。80年代、90年代のメロディーは凄くグッときます。

── 先程、今回の新作について、ようやく世に出せると仰ってましたが、WESNのこれまでの歩みは思い描いた通りではありましたか?

ツモト:ではなかったですね。後悔があるわけではないんですけど、これまでもリリースのお話をいただいたことはあったけど、そのタイミングにメンバーが抜けちゃったり。そういう星の下に生まれてるんちゃうかな、って思ったりもしてましたよ(笑)。



── 現在はサポートミュージシャンのお二人と一緒に活動されてますが、オフィシャルサイトに「WESNはあらゆるパートを随時募集しています。何かやれそうな気がする方はご連絡ください」と記載してあって。従来の枠組みにとらわれたくないという気持ちもあったり?

ツモト:めちゃめちゃ放棄的な文章ですよね、あれ(笑)。もちろん、バンドがやりたいんですけど、マンガやイラストも全部含めてWESNであればいいな、というイメージはあって。それこそ、VJや音響、照明もそうやし、“チーム”というより“メンバー”として一緒にやれるような人が集まれば、と思ったりはしてるんです。

◆インタビュー(2)へ
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