【インタビュー】UnpRayable、京都発ミクスチャーバンドの新曲に原点「青春時代の感覚を取り戻して」

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京都在住のUnpRayableが、3rdデジタルシングル「空」を完成させた。前身バンドであるDUFFの活動休止に伴い、NAKAMURA(Vo)とShingo(Dr)を中心として、元BUZZBLASTERのJUNYA(Vo)を迎え、2021年に始動した3ピースバンドによる新作の完成だ。ツインボーカルとドラムというトライアングルはミクスチャーをサウンドの核としながらも、柔軟で振り幅が広い。

◆UnpRayable (アンプレイアブル) 動画 / 画像

新曲「空」はキーの高い透明感溢れるツインボーカルを武器に、言葉とメロディを研ぎ澄ましたポピュラリティ溢れる仕上がりだ。メンバー曰く、「“どこにいても すぐに会えなくても この広い空でみんな繋がっているんだよ”というメッセージを込めた」と語る歌詞はわかりやすく、全音楽ファンに響くであろう普遍的な1曲として届けられる。バンドの成り立ちを含めて、メンバー3人に話を聞いた。


   ◆   ◆   ◆

■バンドでバンドっぽい曲をやっても面白くない
■バンドっぽくないものを放り込んだほうが目立つ


──2020年12月に前身バンドのDUFFが活動休止し、UnpRayable(以下、アンプレ)結成に繋がるわけですが、まずDUFF活動休止の理由から教えてもらえますか?

Shingo:普通にモチベーションの部分ですね。

NAKAMURA:DUFFもツインボーカルだったんですけど、もう一人のボーカルもモチベーションを保てなくなってたんです。

Shingo:ある程度形にはなっていたので、そのまま続けることもできたけど、僕とNAKAMURAには“まだこんなものじゃないでしょ?”という気持ちがあって、活動の仕方を改めなあかんかなと。

NAKAMURA:僕とShingoはそれなりの年齢ですし。

Shingo:メンバーで話して、「一度活動を止めよう。新しいバンドを作って、もう一度熱くなれるものをイチから作ろう」と。JUNYAはDUFFの頃から仲良くしていた後輩で、バンドでDJをやっていたんですけど、「ボーカルをやりたい」という相談を以前から受けていたんです。それで「一緒にやらへん?」って声をかけました。この3人でアンプレをやろうと。

──JUNYAさんは誘われたときにどう思いました?

JUNYA:声をかけてくれたのが嬉しかったですね。やるかやらないの二択で、悩むことはなく。だから、やる前提で話を聞いて、「やりましょう!」と。自分の先輩と一緒にバンドを組むことに関しては最初、どこまで踏み込んでいいのかわからなかったんですね。でも、アンプレとして2年活動して、今は年齢差による隔たりもなく、仲良くやってますから。僕の意見も聞いてくれるし。

Shingo:出会った頃、JUNYAは高校生でしたから、年齢は結構離れていて。かわいい弟という感じで。


▲JUNYA (Vo)

──では、アンプレでやろうと思った音楽性は?

Shingo:音楽的にはDUFFの頃からNAKAMURAが作るものを信じているので。この音楽が好きでバンドを続けているし、音楽の部分はNAKAMURAに任せてます。

──曲作りはDUFF時代と変わらず、NAKAMURAさんが手がけているんですね。

NAKAMURA:そうですね。僕とShingoは世代的にオフスプリングをはじめとする洋楽のメロコアから音楽に入って。<サマソニ>が始まったのも同時期だったりしたから、最初の頃はそっちに傾倒してたんです。でも自分たちの人間性として、そっちには向いてないなと。日本人らしいフィールドで闘える音楽をやらないと自分たちも活きないので、あくまでJ-POPの枠組みの中で作ろうと。DUFFの頃からJ-POPは好きだし、それは今も変わらないですね。

──なるほど。

NAKAMURA:僕もボーカルだけど、メインはJUNYAだと思っているんですよ。自分は作る立場。ボーカルとしては2番手という形でやってきたし、メインボーカルがどうしたら輝くかを考えて曲を作ってます。

──メンバー2人から見て、NAKAMURAさんが作る曲の印象は?

JUNYA:僕は超J-POP世代なので、アンプレは自分のやりたい音楽性なんですよ。DUFFの頃からそれは感じてました。バンドものはあまり聴いてこなかったし、実際に歌ってみて、これがやりたいことだなと。

Shingo:NAKAMURAとは歳が近いし、好きな音楽も近いから、自然と体に馴染むんですよ。NAKAMURAはもともと宅録少年で、初めて会ったときにスタジオで音を聴かせてもらって、“これは売れる!”と思いましたから。こいつの曲があれば最大の武器になる。


▲3rdデジタルシングル「空」

──音楽的には、J-POPが主軸にありつつ、DUFFの頃からミクスチャー要素も強めでした。ホーンを入れたスカチューン「evergreen」やゲーム音を取り入れた「D.I.E.T.」など、DUFFは多彩な曲調を揃えてましたよね。

NAKAMURA:僕はバンドも好きやけど、本質的なところで日本人が好きなもの…たとえばアニソンとかの要素を曲に取り入れることも多くて。バンドでバンドっぽい曲をやっても面白くないし、バンドっぽくないものをバンドに放り込んだほうが目立ちますよね。実際、DUFFのライブではPCから音を出したりしてたんですけど、当時そういうバンドも少なかったので注目されたし。それがどんどん過激になった感じです。

──雑多な要素はアニソンの影響でしたか。

NAKAMURA:そうですかね。

Shingo:単純に飽き性なんやと思います、NAKAMURAは。“このアーティストのこの1曲だけが好き”とかあるし、そこは昔から変わらないですね。NAKAMURAの好きな曲がバラバラだから、アトラクション的にいろいろな曲が揃っているという。

◆インタビュー【2】へ
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