ヤマハ、バーチャルアナログ音源を新搭載したシンセ『MONTAGE M』シリーズを10/20発売

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▲『MONTAGE M6』

ヤマハが、シンセサイザー『MONTAGE』の後継シリーズとなる『MONTAGE M』シリーズの『MONTAGE M6』『MONTAGE M7』『MONTAGE M8x』の3モデルを10月20日に発売する。

『MONTAGE M』シリーズは、音源システム「Motion Control Synthesis Engine(モーション・コントロール・シンセシス・エンジン)」の核となる「ハイブリッド音源」に、新たにアナログシンセサイザーの微細な振る舞いまでをすべてデジタルで完全再現したバーチャルアナログ音源「AN-X」を搭載。デジタルシンセならではの表現力を持つ「FM-X」、アコースティック楽器のリアリティーを持つ「AWM2」と合わせて、3つのサウンドエンジンで音の表現力を大幅に強化。ユーザーインターフェースの中心には、旧シリーズ同様、視認性・操作性に優れたタッチパネルを配置した他、新たにセカンド・ディスプレイを左上に配置。オシレーターやフィルター、エンベロープ・ジェネレーターなどシンセサイザーの重要なパラメーターに瞬時にアクセスできるようになり、素早いサウンドエディットを実現した。キーボーディストの演奏スタイルに応じて鍵盤タイプ・鍵盤数を選ぶことができる3つのモデルをラインアップ。『MONTAGE M8x』には、ヤマハでは初めて88鍵ポリフォニックアフタータッチ対応鍵盤を搭載している。


▲『MONTAGE M7』


▲『MONTAGE M8x』

●新開発のバーチャルアナログ音源「AN-X」を搭載し、音の表現力を大幅に強化


MONTAGEシリーズの最大の特長となる「Motion Control Synthesis Engine」は、「ハイブリッド音源」と多彩なコントロールソースで複雑な音の連続変化を実現する「Motion Control(モーションコントロール)」を組み合わせたトータル音源システム。

『MONTAGE M』シリーズでは、この音源システムの核となる「ハイブリッド音源」に、新たに開発した最大16音ポリフォニックのバーチャルアナログ音源「AN-X」を追加。オシレーター部を中心に、自由度の高いさまざまな変調や波形変形機能を持ち、ビンテージサウンドからエッジの効いた過激なサウンドまでが表現可能な、伝統と革新の要素を併せ持った音源だ。8オペレーター、最大128音ポリフォニックのFM音源「FM-X」、内蔵波形を倍増し、より高精細なサウンドを搭載した音源「AWM2」(最大256音ポリフォニック)と合わせ、3つのサウンドエンジンで合計最大400音の同時発音を実現している。

太く暖かいアナログサウンドのAN-X音源、個性的なデジタルサウンドのFM-X音源、そしてリアルなアコースティックサウンドのAWM2音源、さらにそれらを複合的にコントロールする Motion Controlを組み合わせたサウンドは、高い音の表現力を持つ。

●サウンドに生き生きとした躍動感を与えるコントロール性


「Motion Control Synthesis Engine」のもう一つの核となる「Motion Control」は、コントローラーを操作することで幾重にも折り重ねられた音を滑らかに変化させることができる。『MONTAGE M』シリーズは多彩なコントロールソースを持つが、特徴的なものとして「Super Knob(スーパーノブ)」と「Motion Sequencer(モーションシーケンサー)」がある。

「Super Knob」は一度に最大280ものパラメーターをコントロールすることができるノブで、シンプルな操作でダイナミックな音変化を表現。「Motion Sequencer」では、最大8+1系統(パート用8系統、Super Knob用1系統)のコントローラーによるパラメーターの変化を設定・再生可能で、演奏しながら多層的かつ複雑に音を変化させることができる。

この他、A/Dインプット端子に入力されるオーディオのビートを自動検出し、「Motion Sequencer」等を同期させるAudio Beat Sync(オーディオビートシンク)機能や、オーディオ信号をソースにコントロール情報を生成するエンベロープフォロワー機能なども搭載しており、多彩なコントロールソースを活用することでダイナミックな音変化を伴う演奏を楽しむことができる。

上記に加え、『MONTAGE M』シリーズでは、KEYBOARD HOLD、PORTAMENTO専用コントロールや最大5ゾーンのスイッチとしても使えるRIBBON CONTROLLERなど、さらなるコントロール性能の向上が図られている。

●プレイヤーの創造性を引き出すユーザーインターフェース


旧シリーズ同様、ユーザーインターフェースの中央にはメイン画面となるタッチパネルを搭載しているのに加えて、『MONTAGE M』シリーズでは、画面下部の「ディスプレイノブ」や「NAVIGATION」ボタンの追加により、音色選択から詳細なエディットまでを効率的にカバー。また、新たにサブ画面「セカンド・ディスプレイ」を追加。AN-Xのオシレーターやフィルター、FMフリークエンシー、オペレーターレベル、エフェクトパラメーターといったシンセサイザーの重要なパラメーターを表示し、瞬時にサウンドエディットが可能になる。

サブ画面右には「PAGE JUMP」を配置。サブ画面で選択中のパラメーターのより詳細な情報をメイン画面に瞬時に表示しアクセス可能。より素早く直感的な音作りとコントロール性を実現するユーザーインターフェースとなっている。

●タッチの微妙なニュアンスを弾き分けられる高品位鍵盤
61鍵モデルの『MONTAGE M6』、76鍵モデルの『MONTAGE M7』には、フラッグシップシンセサイザー用の高品位な鍵盤であるFSX鍵盤(チャンネルアフタータッチ対応)を搭載。さらに88鍵モデルの『MONTAGE M8x』には、新開発「GEX鍵盤」を採用しました。この鍵盤には新しい鍵盤センサーを採用しており、キー毎に独立した音色変化を与える「ポリフォニックアフタータッチ」を実現。心地よい演奏感のため、吸湿性の高い白鍵、そして黒檀調の黒鍵を採用している。

どちらの鍵盤もタッチの微妙なニュアンスを弾き分けられる高品位な鍵盤で、表現力に優れる音源システム「Motion Control Synthesis Engine」を最大限に生かせるよう、鍵盤タッチとサウンドを入念にマッチングさせている。

●『MONTAGE M』の音源部全てを再現したソフトシンセサイザーを用意(2024年より提供開始)
『MONTAGE M』シリーズには、ライブと音楽制作両面での活用・連携を強める『MONTAGE M』シリーズのクローン・ソフトシンセイザー「EXPANDED SOFTSYNTH PLUGIN for MONTAGE M」のダウンロードコードを同梱。ダウンロード開始時期は、2024年初頭にv1.0(エディット機能に制限あり)を、同年夏以降にv2.0(フル機能版)を予定している。


▲10月10日に行われた発表会では、浅倉大介が登場しデモンストレーションを披露。幾重にも重ねられたサウンドの重厚さとパフォーマンスで製品の魅力を十二分に伝えた。

製品情報

『MONTAGE M6』440,000円
『MONTAGE M7』473,000円
『MONTAGE M8x』517,000円
10月20日(金)発売

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