【インタビュー】首振りDolls、ツアー開幕と同時に新音源を会場限定販売「13日の金曜日は、悪魔と踊れ!」

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首振りDollsのニュー・シングル「PSYCHO SISTER!!!!!」が登場する。2022年6月に発売された傑作アルバム『DOLL!DOLL!DOLL!』以来の新音源にあたるこの作品は、通常のリリースではなくライヴ会場限定で10月13日より販売されるのだという。

◆首振りDolls 画像

何故アルバムではなくシングルなのか? どうして敢えて会場限定販売なのか? そしてシングル発売と同時に始まるツアーでは何が起きるのか? さまざまな疑問に答えてもらうべく、10月を迎えたばかりのある日、nao(Dr, Vo)、ジョニー・ダイアモンド(G, Vo)、ショーン・ホラーショー(B)の3人に話を聞いた。

   ◆   ◆   ◆

■新曲を初めて聴ける機会というのはライヴ
■本来あるべき形でのリリースという感覚


──さっそく肝心のことから訊かせてください。待望のニュー・シングルがようやく登場するというのに、今回はライヴ会場限定でのリリース。そこにはどのような経緯や狙いがあるんでしょうか?

nao:そもそもはアルバムを作ってたんです。ただ、あまりにも良い曲がたくさん出来てきたので、先に3曲入りのシングルとして出してしまおうということになって。今回の表題曲はあくまで「PSYCHO SISTER!!!!!」なんですけど、各自1曲ずつ持ってきた新曲がどれもリード曲になり得るものばかりだったので、ここは敢えてシングルという形で勝負してみようかな、と。そこで会場限定にしたのは、今はサブスクとかで音源をリリースするのも手に入れるのも簡単な世の中になっていますけど、ライヴ・バンドという自負の強い自分たちとしては、やっぱりライヴで新曲を味わったうえでそれを手に入れてもらえるようでありたいし、みんなにライヴハウスに来て欲しいという気持ちがあって。同時に“会場に来ないと購入出来ない”というちょっとしたハードルを設けることで、逆に価値を見出してもらえるんじゃないかな、という考えからでもあるんです。

ジョニー:今回はまず3曲録ってみたんですけど、どれもすごくいい出来で、それぞれに個性もあって、1曲だけに絞り込むのにも無理があるなと思えたし、それを会場限定で出すという話が出てきた時には、迷うことなく即座に賛成しました。すごく自分たちらしいな、と思えたので。

ショーン:会場限定リリースというのは最近あまり聞かない話だし、自分がこのバンドに加入してからこれまでやったことがなかったことでもあるし。しかもいまどき敢えてCDだけで出すっていうのは、なかなか尖ったやり方なんじゃないかとも思います。

ジョニー:元々、新曲を初めて聴ける機会というのはライヴだったはずじゃないですか。配信で聴いて予習してから観に来る、というのではなくて。だから自分たちとしては、本来あるべき形でのリリースという感覚でもあるんです。

nao:うん。しかも今回のリリースは、何を隠そうキングレコードからの提案によるものなんですよ。実際問題、今ってシングルというものがあんまり重視されなくなってきてるじゃないですか。だからむしろ“シングルが出せるんだ!”という嬉しさもあって。正直、会場限定だから、通常のリリースの場合と比べると生産枚数も限定的になってくるんですよね。物量的にかなり少ないということです。だから、のちにめちゃめちゃ価値のあるものになっていくんじゃないか、とも思ってます。


▲会場限定販売シングル「PSYCHO SISTER!!!!!」

──naoさん、読者の購買意欲をそそるトークの腕を上げましたね(笑)! 実際、今回の表題曲である「PSYCHO SISTER!!!!!」についてはすでにライヴでも披露され始めていますけど、今回の3曲のレコーディングはいつ頃行なわれていたんですか?

ジョニー:7月の頭ぐらいですね。曲は、1人1曲ずつ持ってきて。

nao:誰がどの曲を持ってきたかは、聴けばわかると思います。ただ、「PSYCHO SISTER!!!!!」がジョニーの曲だってことはもうライヴで公表しちゃってるんですけど、それを言った時、ファンの人たちはちょっと意外そうなリアクションをしてましたね。あの時は自分としても“ああ、やっぱりそうだよね”と思いました。ちょっとショーン君が作りそうな感じの曲でもあるし。

ショーン:それは若干、自分でも思いましたね。ホントは僕もこういう曲を作りたかったんです(笑)。

ジョニー:めちゃくちゃ嬉しいな、今の言葉は。実際、このリフをスタジオに持って行った時も、ショーンがいちばん喜んでたんですよ。で、その様子を見てこっちも嬉しくなった(笑)。そもそもはリフだけ思いついて“このリフ、行けるかな?”という気持ちで持って行ったんですけど、みんなの反応が意外なほど良かったから、そのまま曲にしちゃおうということになって。メロディと歌詞については、“こういう曲はnaoに任せたほうが絶対いい感じになる!”という確信があったので、完全に彼に投げました。

nao:ただ、サイコシスターっていうキーワードはジョニーから出てたんですけどね。

ジョニー:そうそう。その言葉だけは何故かリフと一緒に出てきて。だからタイトルだけは最初から決まってたようなところがあった。ちなみにシスターというのは姉ちゃんでも妹でもなく、修道女のほうでもないんです。どっちでもいいというか、そこにこだわりは全然なかったんですよね。ただ単に、このワードの響きはカッコいいな、と。

nao:メンバーとしては、ジョニーの口からこの曲をイメージする言葉としてそれが出てきた時に“おお、カッコいい!”という感じだったし、“これはきっとお客さんも大喜びだろう”と思ってたんですけど、実際にライヴでタイトルを発表した時の反応は、正直イマイチでした(笑)。“えっ、サイコシスターって何?”みたいな感じでしたね。ただ、ジョニーは昔からシスターという言葉が好きなんですよ。

ジョニー:TWISTED SISTERとかね(笑)。

nao:かつてバンド名を考えてた時も、ジョニーはSISTER SISTERにしようとしてたくらいですからね(笑)。

ジョニー:実際、俺には妹がいるんですけど……もしかしたらシスコンなのかもしれない(笑)。

──今の発言だけ切り取られて「九州出身のギタリスト、シスコンを告白!」みたいなネットニュースになっても知りませんからね(笑)。ただ、冗談はともかくワードとして強力だし、印象的ですよね。

ショーン:パワーワード過ぎますよね。

ジョニー:ライヴでこの曲を聴いてタイトルを覚えられない人はいないだろうし、曲自体もすごくわかりやすいし。初めてライヴでやった時からお客さんも自然に手を挙げて反応してくれて、“これはいいぞ!”と思いましたね。

nao:振付があるわけではないけど、一体感のあるリアクションをしたくなるような曲というか。フロアのリアクションを操作するって言うと変かもしれないけど、そうやってお客さんをコントール出来る曲だと思うし、そこは曲を作るにあたって強く意識するようになってきてますね。だから実際にライヴでやってみた時も正解だったと思えたし、“そうそう、その通りです皆さん!”みたいな感じでした。実際、初めて聴いたはずなのにみんなすごく楽しそうにしてましたもん。

ショーン:うん、だから手応えはめっちゃ良かった。新曲を初めてやる時って、わりとお客さんはポカーンとしちゃうことが多いんですけど、サビとかでもみんな笑顔で乗ってくれてたし。イントロのリフにもすごくパワーがあるんで、ゆくゆくはあれが聴こえてきた瞬間に“わーっ!”となる曲になっていくんじゃないかって期待してます。

──ええ、同感です。実際、この曲は次のアルバムに向けて曲作りを進めている中で生まれてきたものということになるわけですよね? アルバムに向けてのテーマとかキーワードみたいなものはあるんでしょうか?

nao:首振りDollsは、いわゆるコンセプト・アルバムみたいな作り方をしないんです。3人がそれぞれ曲を作るので、スタジオに各自曲を持ってくると“ああ、そういう感じのを持ってきたんだね”というところから、自分が次に持ってくるものについて考えるというか。そうやって、積み木遊びとかパズルみたいにしてアルバムを作っていくんですね。そうやって徐々に曲が増えていく中で“ここが足りないから、次はこういうのを持ってこよう”みたいに考えながら必要なピースを揃えていくんです。

──ひとつ新しいアイディアを持ち込むと、それが誰かの次の発想に繋がっていく。いわば“曲が曲を呼ぶ”みたいな感じなんですね?

nao:まさしくそんな感じですね。今回のシングルの3曲は結構ノリノリな感じというか、BPMが速めの曲が多いんです。当然、アルバムを作っていく流れでこの3曲を選んだんですけど、シングルとアルバムはレコーディング期間が別々だったので、間に1ヵ月半ぐらい時間が空いたんです。で、その1ヵ月半の間に、それまでに作ってた曲をバラして新たに作ったものとかも入れたりして。やっぱり時間が出来ると曲をたくさん作りたくなっちゃうものなんだな、と今回は感じました。

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