<東京楽器博2023>注目の楽器たちが一堂に会した2日間(後編)

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11月11日・11月12日の2日間にわたって、東京・千代田区の科学技術館で開催された<東京楽器博2023>。2日間のそれぞれのブースの紹介の後編だ。

【ギター/エフェクター関連ブース】

●モーリス、オベーション、シナジー、ZOOM/モリダイラ楽器


国産アコースティックギターの老舗が誇るラインアップに注目。それに加え、エレクトリックアコースティックギターの代表である「Ovation」も人気の的。ラインアップの多さと美しさに、手に取って音を奏でるファンが次々に現れる。それ以外にも、スティーヴ・ヴァイが使用したことによってその名を馳せつつあるモジュール式アンプシステム「シナジー」や「ZOOM」の新製品を展示。







●NAGI GUITARS,Stiblu


富山県の楽器ショップがプロデュースするブランド。NAGI GUITARSのアコースティックギターは、未経験者などに向けた入門用モデル。見た目通りにその名も「shiro」「kuro」。Stibluのエレクトリックギターは、すべてワンオフで制作。緑青を基にしたネックを止めるプレートの加工技術は独自のもの。



●AP II, AriaPro II,NUX他/荒井貿易


AP II, AriaPro IIの国産エレクトリックギターやベースをはじめ、ピグノーズ、NUXまで多くのモデルを展示。PEシリーズやSBシリーズのフォルムはもはや伝説。アリアが独自に進化させてきた要素を盛り込みながらも、そのトラディショナルな設計思想を深化させている姿に感動するファンも多数。注目度の高いブースだ。




●Universal Audio/フックアップ


エフェクター、シミュレーター、プリアンプなど多くのモデルを展示。その音質の良さは折り紙付きだ。特に、既存のアンプシミュレーターやプリアンプに接続すれば、高品質なキャビネット/マイク/ルームアンビニエンスのサウンドをもたらすペダル型のスピーカーのシミュレータ「UAFX OX Stomp Dynamic Speaker Emulator」などプロ現場で使える高品質を多く揃えている。







●Knaggs Guitars,LG Guitars他/コルグ


コルグと言えばシンセサイザーの印象が強いが、ギターの取り扱いも多く、独自なラインアップはファンが多い。このブースでは、Knaggs Guitars、LG Guitars、SAITO GUITARS、VOX、Blackstar、MUSIC-MANなどの注目製品を多数展示。Knaggs Guitarsでは個性的なChoptankシリーズ。フランスのギターブランドLG Guitarsは、自然の循環に根差したサステナブルなギター「SAUVAGE Series」。ラインアップ豊富なSAITO GUITARS。VOXからは伝説のボディシェイプを踏襲したミニギター「VOX MARK V mini」。そして試奏に列ができるほどの人気を集めたのが、MUSIC-MANの2ハムバッカーで木目が美しいスティーブ・ルカサーモデル「LUKE 4 HH BLUE DREAM」だ。パワフルでありながら豊かで丸みのある音色は購買意欲をそそること間違いなし。








●ヤマハミュージックジャパン


存在感が凄い名器たちがズラリと並ぶヤマハのブース。<楽器店大賞2023>で大賞を受賞した「PACIFICA」シリーズ、風格を感じさせるベースのBBシリーズ、Line 6の最新ペダル「HX One」、ampegの新小型で軽量のアンプ「Venture」シリーズ、そしてMarshallの新製品「Studio JTM」もドッシリと鎮座。どこを見ても注目の堂々たるラインアップで楽しませてくれた。









●KAMINARI GUITARS/音響商会


好評のケーブルをはじめ、須藤優のシグネチャーモデル「YARDBIRD 5-Strings YU-SUTO Model」や堀井慶一のカスタムショウモデルなどを展示。目の肥えたファンの注目を集めた。



●カシオ計算機


ギターストラップに装着してエフェクターを操作できる新感覚のエフェクトコントローラー『DIMENSION TRIPPER』を展示。ストラップに装着する送信機とエフェクターにつなぐ受信機を無線で接続し、送信機のバネを伸縮させると、エフェクターの効き具合をコントロールすることができる。また、ボリュームペダルやエクスプレッションペダルと『DIMENSION TRIPPER』による操作を同時に行うことで、従来では表現が難しかった音色づくりを楽しめる。製品化に向けてクラウドファンディングを実施している。



●Marshall/都商会


Marshallの伝説的名器JCM800をモチーフにしたビールや冷蔵庫を展示。細部まで作り込まれた冷蔵庫は出色の出来。マニア心を十分にくすぐってくれる。「おっ!」と足を止める来場者が多数。


●Greco/神田商会


なんといっても注目を集めていたのは「GM」シリーズ。ポール・スタンレーが使っていたことで圧倒的な存在として語り継がれている名器だ。カスタムモデル・スタンダードモデルとして4色がラインアップされ、マニア心をくすぐるのは間違いない。それに加え、カラフルなストラトタイプの「WS-ADV-G」にも注目。木加工、組み込み、塗装、仕上げ、セットアップのすべてを国内で行い、ピックアップやピックガードなどもすべて日本製で、コダワリが感じれられるモデルだ。

それと重要なのがゼマイティスのラインアップ。メタル・フロント・モデル「MFV22」が一番人気で、そのルックスの重厚さ独自さ、音のふくよかな表現力、どれをとっても欲しい気持ちを揺さぶってくれる。これも試奏者をひきもきらず、並んででも弾きたくなる気持ちになる逸品だ。






【ドラム関連ブース】

●SAKAE OSAKA HERITAGE他/コルグ


SAKAE OSAKA HERITAGEからは、シェルキットの「EVOLVED」がドドーンと展示。合板において振動を伝える部分を厚くすることでシェルの最下部にまで振動を伝達することが特徴だ。KORGからは「MPS-10」。10個のパッド、多彩なサンプラー機能、4個のCCパッド、最先端の4トラック・ルーパーなどがシームレスに統合したサンプラーパッドだ。また、個性的なバスドラムの形状が特徴的な「VOX Telestar 2020」も目を惹いていた。



●ローランド


米国ドラムメーカーDrum Workshop, Inc.が展開する「DW」ブランドの製品を11月より販売を開始。アコースティック・ドラム、ペダルおよびハードウェア、アクセサリーなどで広く認知。多くの世界的なトップ・アーティストに高く評価されている。

また、音源モジュール「TD-50X」を搭載したV-Drumsのフラッグシップモデル「TD-50KV2」とホームユース用「TD-17KVX2」も展示。定評あるV-Drumsは試奏者が絶えなかった。




●ヤマハミュージックジャパン


フラッグシップモデル「PHX」シリーズをはじめ、アコースティックドラム、電子ドラム「DTX」、フィンガードラムパッド「FGDP」などを展示。「Live Custom Hybrid Oak 22"Kit」は人気で、常に試奏者が凄いテクニックで叩き続ける。また、「NATAL」ブランドの最新「Zenith」シリーズが国内初見参。




●パール楽器製造


2023年の新製品が一堂に集結したことで、ファンの耳目を集中的に集めていたのが印象的なブース。電子ドラム「e/MERGE」の22インチと・バスドラムキットのサウンドのリアルさは圧巻の迫力。「DEMON XR」ペダルも展示。また、「すみっこぐらし」とコラボした低年齢用のドラムセットも好評で、信じられないテクでドラムを叩く将来の名ドラマーに遭遇。すっと続けてほしい。




概要

<東京楽器博2023>
https://www.jspa.gr.jp/tokyogakkiexpo2023
主催/東京楽器博2023実行委員会
企画・制作/一般社団法人日本シンセサイザープロフェッショナルアーツ
日時:11月11日(土)11時~18時
   11月12日(日)10時~17時
場所:科学技術館 1F展示ホール

◆<東京楽器博2023>注目の楽器たちが一堂に会した2日間(前編)はコチラから
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