【インタビュー】anew、“異日常”なアイドル活動「自分たちが楽しみながらやるのが一番」

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まもなく、デビューから1年が経とうとしているanew。2022年12月に地元の山形でイベント<CHIKAKARA>を主催し、デビュー。同イベントは今も毎月山形で行われている。5月には、台湾のロックフェスティバルへ出演。11月より初の全国ツアー<CHIKAKARA anew Tour 2023 異日常>を行うなど、活動1年未満のグループにも関わらず、精力的にアイドル活動を行っている。

12月2日には渋谷STAR LOUNGEで、3日には山形 Sandinistaで、ワンマン公演も決定。現在、1stフルアルバム『異日常』も配信リリース中だ。こちらは英国のJ-POPチャートで1位を獲得しており、2024年に1月1日にCD盤としても発売する予定だ。

このanewのメンバーをキャッチ。1年に渡る活動を振り返る話をしてもらった。

   ◆   ◆   ◆

──2022年12月よりライブ活動をスタート。1年前と、だいぶ心境は変わりました?

桃兎まいみ:う~ん、最初の頃よりも大きいイベントに呼んでもらえるようになってきたから、ライブの本数が増えてありがたい気持ちもあるんですけど、みんなの期待に応えるためにももっと頑張っていかないとなという気持ちはあります。以前に比べたら責任感が出てきているのは、たくさんのライブを重ねてきた経験が大きいと思います。

──ここなさん、飲んでます?

姫ここな:ストゼロです!

──(笑)。そんなここなさんも、心境の変化は大きいてすか?

姫ここな:1年前と変わったことですか? ちゃんと生活してるなぁ。これでも前よりかは、ちゃんとしてるなぁって感じです。でも、休むときも必要。

──生活のペースもだいぶ変わったのでは?

姫ここな:外に出る機会が多くなったので、変わりました。以前はずっと家にいて夜しか動いてない生活だったけど、今は、朝も早いです。

──朝、早いと大変じゃないですか?

姫ここな:でも、寝なければどうにかなる(笑)。

──アイドルとしての気持ちの変化も教えてください。

姫ここな:う~ん、アラームかけなくても起きれるようになったので、そこの変化はでかいですね。



──あまねさんは、どうですか?

中あまね:あんまり変わんないです。確かにまわりの環境は変わってきているけど、自分を取り巻く環境はあまり変わらないです。

──でも、生活のペースはだいぶ変わったのでは?

中あまね:ありがたいことですけど、忙しくて大変ですね。休みがないのは疲れます(笑)。

──りこさんは、どうですか?

紬祇りこ:わたしもあんまり変わんないです。ただ、ライブすることに慣れた感はあります。デビューライブのときは、ファンサみたいのがまったく出来なくて、ただ踊って歌うだけでいっぱいいっぱい。とにかく一生懸命みたいな感じでしたたけど。今は「ヤッホー!」みたいな感じで、ファンサがたくさん出来るようになったことの変化はあります。

中あまね:やっほー!

紬祇りこ:やっほー!

──ファンの人たちとの絆も深くなったと推測します。

紬祇りこ:でも、最近は近すぎるかなとも思うんですけど(笑)。そこのバランスをどうしようかなぁってところですかね。

──絶妙な距離感は必要だ。

紬祇りこ:ファンの人たちとは本当に仲がいいんですけど、でも、近すぎたら近すぎたで友達みたいな感じになっちゃうじゃないですか。でも、いくら友達になりたくても、アイドルとファンはずっとその関係。そこを間違えちゃうとおかしな方向にいっちゃうから、そこが難しいところかなと思っています。

──その意識が高まっているのも、ライブ経験をたくさん積んできたからなのでしょうか。

紬祇りこ:だと思います。ファンの人たちにも、「1年も経ってないのに、これくらいライブ出来るのすごいね」とよく褒めてもらえるから、たぶん成長してるかなって思いたいです

──anewって、初ライブ時から客席に乱入して暴れていたくらいの壊れっぷりを見せていましたよね。

中あまね:今も変わらず、できる環境のときは突入しています。

紬祇りこ:自分たちのやりたいことをやっている感じです。

──いろんなアイドルと対バンをしてきた中で、anewらしさを感じることは?

中あまね:なんか、むちゃくちゃやってるなって。

姫ここな:好きなことやってる。

桃兎まいみ:たとえめちゃくちゃやっていても、自分たちが楽しんでいると、ファンの人たちも同じ雰囲気になって楽しんでくれているなとも感じています。

──anewは、5月に台湾で行われた音楽フェスにも出演しましたよね。

紬祇りこ:う~ん、日本食が恋しくなりました(笑)。海外と日本だと全然違うなぁと思った。なんか日本って、ヲタク文化としてコールとか根強いじゃないですか。出演したのが音楽フェスだったからなのか、台湾の人たちってそういうのがなくて。アイドルフェスに近いイベントにも出たんですけど。そのときも、フェスみたいな感じで盛り上がっている人が多いなって印象でした。台湾って日本と近いけど、近い海外でも、それだけ違う盛り上がり方をするのが面白かった。しかもあの頃は、経験のない環境でライブをするのがほぼ初めての状態でフェスに参加したので……。



──あのときが、音楽フェス初体験だったんだ。

紬祇りこ:はい。それまで一般的なフェスに参加したことがなく、アイドルの人たちだけのイベントに出ていたので逆に新鮮だったというか。「おっ、こういう盛り上がり方をするんだ。じゃあ次にこういう場があったときは、こういう感じで対応しよう」と、いろんな風に盛り上がりの対応ができるようになってきました。実際に山形で行われた花火大会や芋煮会、バンドばかりが出演した米沢で行われたロックフェスへ出演したときに、台湾での経験が生かされたなって思いました。

──台湾のライブまでにライブ経験って、まだ十数回?

紬祇りこ:20回はやってなかったです。だからこそ貴重な経験でしたし、あのときの経験は、今もいろいろと生かされているなと思います。

──以前からそうですが、最近はとくに毎週末ごとに全国各地へライブのために遠征。一週間、山形にいることがない生活になっている気がします。

紬祇りこ:山形にいないですね。今や、家族よりもメンバーの顔を見ている気がする。でも楽しんでます。

──1年前に、今の姿は想像つきました?

紬祇りこ:もっと上にいってるかと思ってた(笑)。もっと売れててもいいのかなぁと思っていました。以前からanewの曲って、アイドルファン以外の人たちも聴いてくれている印象があったんですよ。だからアイドルを好きじゃない人もたくさん聴いてくれたり、ライブに足を運んでくれるかなぁと思っていたら、「あっ、聴いてはくれても、ライブには来ないんだな」と思って。

──それが今の状況だ。アルバムの評判がいいのに、なかなかライブには来てくれない。

紬祇りこ:そう思います。そこをどうするか……でも、どうすればいいんだろう。

中あまね:告知しても来てくれるわけじゃないから、こっちからではどうすることもできない……。

紬祇りこ:こっち側からどうにかしたくても、やり方がわからない。新しいアイドルさんとの対バンもいろいろしているけど、そのお客さんがanewだけのイベントに来てくれるのかといったらそうでもないので、意外と状況は厳しいです。

──でも、そういう意識を持てるようになったのが大きな変化のように思います。

紬祇りこ:あっ、確かに前はそんなこと思ってなかったかも(笑)。「お客さん、来るかなぁ」みたいな。いろんな経験をしたからこそ、そういう想いになっているんだと思います。

──みなさん、日頃からanewについて考えていますか。

中あまね:そうですね。でも、何を考えてるかな? 考える時間は増えていますけど、何を考えてるかなぁ。あ、今ツアーでcana÷bissさんとご一緒させていただいているんですが、レベルの高いアイドルさんのライブを見ると、そのあとのライブへ「こういう歌い方や表情を取り入れてみよう」と思ったりしています。刺激をたくさんもらっています。

姫ここな:私は準備をしていると、あんまり対バンさんのライブを見る時間がなくて。どっちかと言ったら、自分が好きなアイドルさんのYouTubeを観て、なんか真似出来るところは真似してみたいな……。

──anewの場合、本当に早いタイミングで新曲をぶち込んできますよね。覚えるのも大変な気がしますが。

姫ここな:別に、そんなことはないです。

桃兎まいみ:それよりも、ライブのときにそれらの曲をどういう風に表現したらいいか、どうやったらお客さんがこの曲でノッてくれるのかとか、前よりもちゃんと考えるようになりました。ただ、anewの曲は、どれもアイドルっぽくはないので、なかなか解釈が難しいなって思います。ライブで何回かやって、ようやく感覚をつかんでくみたいな感じかなと。

──この曲は感覚をつかむのが難しかったという曲があったら教えてください。

桃兎まいみ:自分的には、「Genreless」。冒頭の部分とか、歌というよりも、しゃべっているみたいな感じだったから、歌い方をどう表現してよいのかがわからなくて悩みました。
 


──これまでにanewは、3人が生誕祭を3人経験。普段のライブとは、また違う刺激や新鮮さがあったのでは?

紬祇りこ:自分のことが好きな人の、熱狂の圧がすごかったです。ソロで歌ったときは、バーとすごい数の人が前に来て、「こんな、いっぱいの人がいるんだ」「自分のことを好きな人がこんなにもいるんだ」って思った。あの日は、台湾からもファンの人たちが来てくれたのには、びっくりしました。

──ちょっと不思議な感覚だ。

紬祇りこ 嬉しいけど、不思議でした。「台湾から、わざわざ山形まで来る人って実際にいるんだぁ」みたいな。しかもその日の後に、山形の大きな花火大会に出て歌ってと、あの日はずっとバタバタでした。

──その次が、まいみさんでしたよね。

桃兎まいみ:こんなにたくさんの人に誕生日を祝われたことがないから、不思議な気持ちになりました。そうなれたのも、これまでの活動があったからこそ。

中あまね:愛されてるなって感じだよね。

桃兎まいみ:ファンの人たちの愛をすごく感じました。

──3番手が、あまねさんでしたね。

中あまね :何しても怒られないというか、何をやってもお祝いしてくれるムードだし、やりたい放題できるのが生誕祭だなと思ったから、普通にやりたいことをやりましたし、それが楽しかったです。わたしは、ハードコアのバンドさんと一緒に歌いました。コラボでも、やりたい放題できた気がします。

──ここなさんの誕生日はいつですか?

姫ここな:1月です。わたし、歌やダンスが上手いわけでもないし、一人でステージに立つのがそんな好きではないから、飲んでたほうが楽しい。だから、生誕祭よりも飲みのイベントを開いて、シャンパンタワーやテキーラ観覧車をやりたいです。なので、わたしの生誕祭は、ライブではなくて、みんなとの飲み会がいいです(笑)。

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