【ライヴレポート】Waive再結成第一章完結、第二章へ「みんなと一緒にひとつずつ着実に」

Waiveが12月10日、東京・神田スクエアーホールにて＜ツアーGIGS「爆ぜる初期衝動」＞のファイナル公演を開催した。同公演をもって再結成第一章を完結したWaiveは2024年、再結成第二章へ。春に配信リリース、ワンマンツアー、対バンライブを開催することが発表となったこの夜のオフィシャルレポートをお届けしたい。

◆Waive 画像

2005年の解散から17年余りの時を経て正式に再始動／再結成を宣言したのが2023年4月のこと。その後オフィシャルファンクラブ「WAVE」を発足し、今夏には再始動第一弾ライブとして、東京、大阪での＜GIGS[Burn]＞を開催。そして10月から横浜、名古屋、大阪、東京を巡るツアーとして開催されたのが＜爆ぜる初期衝動＞だ。

SEが場内に鳴り響く中、高井淳(B)、貳方孝司(G)、杉本善徳(G)、田澤孝介(Vo)の順にメンバーが登場。バンドが一斉に楽器を掻きむしる音と、田澤の煽りボイスがライヴタイトルの＜爆ぜる初期衝動＞を象徴する。Waive最初期のナンバー「assorted lovephobia」でファイナルの幕を開けると、その後もバンド結成初期の楽曲を中心に、次々とフロアに熱を注ぎ込んでいく。





中盤では渾身のバラード2曲を披露し、フロアが静寂と緊張感に包まれた。すると次のMCでは一転、田澤とリーダーの杉本ならではの軽快な掛け合いトークで、フロアを笑いの渦に変えていく。

後半は「君と微笑おう」「わがままロミオ」など、定番のキラーチューンを連発。終盤では再結成発表のタイミングで公開された新曲「火花」が披露されて会場の熱気が最高潮に達していく。そして本編ラストの「バニラ」まで、全17曲を駆け抜けた。


アンコールに応えて再び登場したメンバーは、恒例のグッズ紹介コーナーで会場いっぱいに笑い声を響かせる。また、田澤と杉本はこのツアーを振り返ってこう語った。

「2025年までの短い間だけど、楽しい時間を悔いの無いように、色濃く過ごせたらいいなと感じたツアーになりました！」──田澤孝介

「我々Waiveは陰キャラなので（笑）、外に向かって声を出していくのが苦手なバンドですが、武道館をより素晴らしい景色にするためにはそれを突き破って、みんなと一緒にひとつずつ着実に、もっと声を出していければいいなと思っています！」──杉本善徳





そして「これから素敵な思い出がいっぱいになるように、この曲を贈ります」という田澤の言葉から「Days.」へ。ツアーファイナルの最後は代表曲「いつか」。“いつか死ぬ僕たちは” “この世が終わるとしてもきっと、まだ見ぬ未来へと駆け抜けてく”という歌詞が現在のWaiveを示しているかのようだ。このナンバーを盛大に響かせてメンバーはステージをあとにした。

暗転したステージにスクリーンが登場すると、「Waive 2024年は「爆」盛りな1年！」という文字が浮かび上がる。そして発表されたのは、4月に新曲「火花」配信リリース、同じく4月に＜TOUR「SHOCK WAIVE」＞開催、6月には対バン2days公演＜浅草コンプレックスルート＞にてLM.C、メリーと共演するというものだ。また、WaiveによるYouTubeラジオ放送の開始、過去の代表曲を再録、完全新曲の制作をスタートさせることもアナウンスされた。


Waiveの最終目的地は、2025年末開催予定の日本武道館公演であり、この解散ライブに向け、カウントダウンが進んでいく。2024年のWaiveはこれまでになくアクレッシヴに仕掛けてくるようだ。

撮影◎KEIKO TANABE